長岡市(旧寺泊町)良寛遺跡

良寛は玉島の円通寺から39歳の時に越後に帰ってくるが、すでに父母は他界し、五合庵に定住するまでの約10年間は郷本の空庵、五合庵、照明寺密蔵院、観照寺、国上寺本覚院、野積の西生寺と流浪の身、ホームレス状態であった。


8 法福寺
良寛の妹むらの墓
むらは良寛のすぐ下の妹で、17才の時に寺泊の町軽寄外山文左衛門に嫁ぎ、良寛が寺泊蜜蔵院、国上山、五合庵、乙子草庵に住んでいたころ何かにつけ身の廻りの世話をしていたといいます。
7 野積浜・太子岩前
歌碑
「越の海 野積の浦の 海苔を得ば 分けて賜はれ 今ならずとも」
(資料:転萬理51号
6 野積の歌碑 「いにしへに 変わらぬものは ありそめと むかひに見ゆる 佐渡の島なり」
5 大森家墓地

良寛詩碑
・大森家墓地
大森子陽は分水町に生まれ、壮年になってから江戸で苦学して儒教を学び、帰郷して漢学熟を開いていた。良寛は少年時代(13−18)に大森子陽塾に入門する。塾は近在の庄屋や医師などの裕福な名家の子弟だけしか行くことがかなわない時代で、良寛はここで生涯の友となる、真木山の庄屋の出で後に医師となる原田鵲斎や与板の豪商・三輪家の佐市など多くの友と回り逢っている。
・詩碑
弔子陽先生墓     子陽先生の墓を弔う
古墓荒岡側   古墓は荒岡の側(かたわら)       
年々愁艸生   年々愁艸生ず
灑掃無人侍   灑掃(さいそう)人の侍する無く
適見芻蕘行   適(たまた)ま芻蕘(すいきょう)の行くを見る
憶昔總角歳   憶(おも)ふ昔總角の歳
從游狹水傍   狹水の傍らに游んでより
一朝分飛後   一朝分飛して後
消息兩茫々   消息兩(ふたつなが)ら茫々たり
  以下略
4 西生寺 西生寺は真言宗の名刹であり、弘智法印の即身仏が安置されていることで知られている。弘智法印は下総に生れ、弥彦山で修行しながら、座禅したまま入滅したという。良寛も弘智法印を深く敬慕し、一時仮住いしたこともある。
(資料:転萬理50号
3 本光寺

書簡歌碑
・本光寺
寺泊町夏戸に、当時胃腸薬「金証丸」を製造していた本光寺がある。良寛もたびたび利用していたようである。
・書簡歌碑
松樹千年の御歌によりてあとにて思出候
「ことしより 君がよはひを よみてみむ
  松のちとせを ありかずにして」
先日は御薬代御帰し被遊候 たしかに落手仕候
                    以上
  六月十一日          良寛
2 良寛空庵跡碑

良寛空庵跡詩碑
・良寛空庵跡碑
良寛は玉島での修行を終えて、越後にもどり最初に住みついた小屋跡。海岸の浸食により現在は海中に没してしまったが、碑は玄徳寺の10m手前に建てられている。
・良寛空庵跡詩碑
  傭作          傭作
家在荒村裁壁立  家は荒村に在って裁(わず)かに壁立す
転展傭作且過時  転展として傭作(ようさく)して且く時を過す
憶得疇昔行脚日  憶い得たり疇昔(ちゅうせき)行脚の日
衝天志気敢自持  衝天の志気、敢えて自ら持せしを
1 照明寺

密蔵院

書簡詩碑(阿部定珍宛書簡)

照明寺歌碑

蜜蔵院歌碑

照明寺宝篋印塔の

・照明寺
 良寛は生涯3回照明寺の境内に居住した。
・蜜蔵院

・歌碑書簡詩碑
 僧も此夏は 密蔵院へ移候 観音堂のもり致 飯は照明寺にてたへ候 一寸御知らせ申上候 以上
 「卜居観音側 灑掃送代餘生 忽聴齋時板 得々持鉢行」
 定珍老              良寛
 (「居を観音の側に卜し、灑掃して余生を送る。忽ち斎時の板を聴き、得々鉢を持して行く」で境内を掃き清め、食事の合図の板が打ち鳴らされるや、とことこと出かけて行くということ。)
・照明寺歌碑
天良登萬利耳お    てらどまりにお    寺泊に
理之東起よめる    りしときよめる    おりし時詠める
おほ登能々者や之能毛 おほとののはやしのも 大殿の林の
謄遠幾与面都々    とをきよめつつ    もとを清めつつ
き能ふも計布裳久   きのふもけふもく   昨日も今日も
羅之川流閑毛     らしつるかも     暮しつるかも
・蜜蔵院歌碑
「大殿の林の下に庵占めぬ 何かこの世に思ひ残さむ」
「緑あらばまたも住みなむ大殿の 森の下庵いたく荒らすな」
・照明寺宝塔筐印塔の偈
朝々献華 暮々焼香    朝々に華を献じ、暮々に香を焼く
慎終追遠 願以此功徳   終りを慎み遠きを追う、願わくばこの功徳を以て
十方有識 三界亡霊    十方の有識、三界の亡霊
永出六趣沈淪       永く六趣、沈淪を出でて
速登一乗覚路       速やかに一乗覚路に登らんことを
   沙門良寛謹書
・照明寺宝篋印塔の歌
「ひめもすに(終日)に よもすがら(終夜)なす のり(法)の道 浮世の民に ゑ(回)して向かはむ」
(良寛だより81号より) (転萬理52号より