映画作品レビューもどき

タイトル	コメント
2002年1月
モンタナの風に抱かれて The Horse Whisper 1998年【米】	お馬さんお馬さん、少女、不倫、R・レッドフォード。どれかによって評価が分かれる作品らしいです。
ローズ The Rose 1973年【米】	歌の力その力を尊敬する。そして、とても…憧れる。
ダンサー・イン・ザ・ダーク Dancer In The Dark　2000年【デンマーク】	本当の愛って？うーん。モヤモヤが残るね。賛否両論に分かれるというのが頷けます。
ロビン・フッド Robin Hood:Prince of Thieves　1991年【米】	Courage スピード感もあり楽しめる娯楽映画です。ダンカンが好きって、…変？
バンディッツ Bandits　2001年【米】	お泊り強盗ビリー・ボブ・ソーントンの体の張り方がいいです。それだけで2日くらい笑わせてくれそう。
シュレック Shrek　2001年【米】	soulmate CG技術がすごいですね。風刺も効いているし。ドンキー可愛い♪総合的には大人も十分楽しめそう。
マルコヴィッチの穴 Being John Malkovich　1999年【米】	marionet 発想が面白いです。一瞬出演のブラピの笑顔が素敵。（笑）でも私だったら●●●に繋がってる穴の方がいい？
息子の部屋 The Son's Room　2001年【伊・仏】	平凡という名の海辺を家族3人が微妙な距離感のなか歩く。息子を奪った海。存在の欠落を埋めるもの。彼らの瞳は、もうそのバスを追っていない。
ラットレース Rat Race　2001年【米】	coin ノールールがルール。頭を使わず笑えます。知能があるゆえ壮絶滑稽。人の心もコインの裏表。そのすぐ裏にあるはずの良心。
ソウル Seoul　2001年【日・韓】	言葉を越えるもの試写会のチケットを譲り受けたのでタダ観。実銃を使用なのだとか。大事なものは同じ。言葉や国籍さえ超える。インデックスへ↑
2002年2月
グラン・ブルー Le Grand Bleu　1988年【仏・伊】	Go and see, my love 父が死んだ海。その存在を憎みきれず逆に深く惹きつけられて止まない主人公。でも、それと同じ大きさにも相当するような「想い」を彼女に感じた。画が綺麗です。
オーシャンズ11 Ocean's Eleven　2001年【米】	オールスターキャストリメイクの割りに飽きさせなかった。ブラピがカッコイイし♪（わざと言ってみたり）展開も読めてるわりに楽しめます。人望のある監督の作る、まさに娯楽映画？
デビル The Devil's Own　1997年【米】	Devil's Own それがただの抗争などとは決して言えない。理由は彼の言葉に集約されている。「私も目の前で父親が殺されたら……」警官にも、誰にも、ソレは存在するのだろう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　インデックスへ↑
2002年3月
ロード・オブ・ザ・リング Load Of The Rings　2001年【米】	枠に納まらない～ということで、今までの法則を破ってだらだらと。 3部作の1部「旅の仲間」というだけあって仲間たちの友情が上手に描かれていた。そして驚いたのはその映像の美しさ。CGを用いていると分かっていてもすごいなぁ。 60年代にこの物語がアメリカで流行った頃、「指輪＝核」という視点でとらえたれたりもしたらしい。「指輪」は絶対的な力を意味し、それを制御できるのはサウロン以外にはない。その魔力に捕らえられし者は、この世を暗黒の世界に導いてしまう。と。小さな指輪は抗いし難い魅力で、人々に自制心をなくす邪心を呼び起こさせる。仲間達はそんな指輪を狙う悪者とも戦いながら、一方で自分自身の弱い心とも戦っている。言語学者でもある原作者トールキンの作った言語が実際に使われているのも注目。個人的に好きだったのはガンダルフ役のイアン・マッケラン（アカデミー賞ノミネート）とアラゴルン役のヴィゴ・モーテンセン。カッコよかった～。うーん。原作が読みたくなった。途中で挫折する人が多いらしいけれど。（笑）完結するまで、あと3年かぁ。
アメリ Le fabuleux destin d'Amelie Poulain 2001年【仏】	現実との直面全体的にオシャレ＆キュートでありながら、キッチュというか毒な部分があったり。神経症とも思われるような登場人物しかり。メルヘンと現実の融合ゆえの魅力？
Ｘ－メン X-Men　2000年【米】	Discrimination イアン・マッケランが出てたので。（笑）原作がアメコミだと観た後に知りました。（^-^；差別は様々な形で存在する。マイノリティに対する人間の冷たさ。考えさせられます。インデックスへ↑
2002年4月
アンドリューNDR114 Bicentennail Man 1999年【米】	Bicentennial Man 人格を強く感じさせるようになってから、いずれ限りある生を求めるだろうと思っていた。「永遠」でなく「限りある生」を生きる時、その瞬間はより鮮やかな色を放ち始めるから。
サイダーハウス・ルール The Cider House Rules　1999年【米】	本当のルール誰のため、何のため、何故、この世に生まれて来たの？押し付けられるだけの規範とされるルールと、大切な誰かや大切な現実を守るためのルール。ラストシーン、主人公は院長から受け継いだ言葉を言う。その言葉は、その全てと深さを物語っているようで涙が溢れた。
リアリティ・バイツ Reality Bites　1994年【米】	Bites 大人になりきれない若者達の群像を表現したかったのなら、よく伝えられていると思う。こんな風に頭でっかちで空回りできるのは、若さの証拠でもあるのかな？
キャスト・アウェイ Cast Away　2000年【米】	潮が何かを運んでくる飛行機が着水する辺りからの迫力がすごかった。そして、観終って気づいた。想像していたより深い作品だったと。彼が孤独の中で掴んだものはなんだろう？その全ては、ラストでの彼の視線、眼差しに集約されている。
オール・アバウト・マイ・マザー All About My Mother　 Todo sobre mi madre 1999年【仏＝スペイン】	Mother 「母」である時の女性の強さ。それがとても上手に描かれていると思う。全てを受け入れられる包容力のある女性、憧れます。
グリーンマイル The Green Mile　1999年【米】	全ての人間の歩むグリーンマイル上映中から観たいと思っていた作品だけに期待は裏切らなかった作品。「本当に美しいもの」それは外見だけでなどわからない。そして「わかってしまう」ということはある意味とても辛いことかもしれない。この作品の発するメッセージ、感じましたか？
ビューティフル・マインド A Beautiful Mind　2001年【米】	特別な才能と想いの強さが作り出すもの天才ゆえに、そして孤独ゆえに作り出してしまったモノ。それを中盤から急展開させるロン・ハワードの作りこみ。予備知識を殆どつけず観に行ったため、正直驚きました。そしてその日の夜はちょっと怖かった。（笑）本当はナッシュ夫妻は40年近くの別居後再婚しているらしい。でも「映画」はノンフィクョンではなくフィクション。では、この作品が伝えたかったことは？美しい心、そしてそれに付随し存在し得るもの。私も人生を連れ添うことの重みや喜びを背負える人間に、なりたい。インデックスへ↑
2002年5月
偶然の恋人 Bounce　2000年【米】	小さな親切が招いたもの「偶然の恋人」というタイトルがイマイチしっくりいかないような気もした。でもストーリーの流れの中で、制作者の意図しないだろう部分で色々考えさせられたかもしれない。人の「想い」の期限や、その「変化」など。できればあまり触れないで距離をおいていたいようなことまで考えさせられた作品。
Ｅ．Ｔ．／２０周年アニバーサリー特別篇 E.T. The Extra Terrestrial: The 20th Anniversary 2002年【米】	心の交流 20年前のオリジナル版はビデオで観ただけなので、劇場の大画面で観ることができ感動。特に空を飛ぶシーンが劇場で観れたのがよかった。今回上映されている特別篇では最新のCG技術を使ってE.T.が表情豊かになっているらしい。そして後半で主人公を追いかける警官の手からピストルが消え、無線に。上映時間もオリジナルより5分長くなっている。音響もドルビー・デジタルに変わっていたらしく、全く古さを感じさせない仕上がりに思えた。それは、逆に言えばこの作品にあるノスタルジー的な要素が観客を感動させているからかもしれない。観終わって、疑問点が残ったりもする作品だけれど（E.T.がなぜ病気になり快復するのかとか、捕まえようとしている政府の人の目的とか…）そんなことが描き出されていなくても、楽しめて感動できる内容なところがすごいと思う。こう述べてしまっていることでバレバレだと思うけど、不覚にも涙してしまったのは私です。（笑）結末までストーリーを知っているにも関わらず。（でも他にも泣いている人がいたし）「COME」「STAY」「OUCH」が、どこまでも胸に響く言葉でした。
ファイト・クラブ Fight Club　1999年【米】	破壊＝自由？執着したり、縛られるからいけないのだと「破壊」する。ある意味奥深いテーマに思う。殴り合うシーンはたとえ演技でもちょっと目を背けたくもなるけど。男の人って潜在的にこういう「殴りたい」願望があるのかな？女性も？でもこれ以上は言えません。「ファイト・クラブの事は口にするな」それが掟なのです～。
ミート・ザ・ペアレンツ Meet the Parents　2000【米】	嘘発見器までですかベン・スティラーに惹かれて借りてみた。一瞬、笑っていいのか躊躇らわれるシーンもあり。この内容、もっと年齢を重ねたら軽く笑い飛ばせるのかな？最後にみんなが主人公を見る目がかわいそうで、一人味方につきたくなったり。「一生懸命さ」が裏目裏目に出てしまうお話。誰もがどこか共感できるような気がする。最後のオチはそれを更に皮肉げに強調している？
スパイダーマン Spider-Man　2002【米】	善と悪漫画さえ読んでなくてもあの衣装（姿？）は知ってたりするからすごい知名度です。第一印象は、どこの世界でもヒーローは案外大変なんだなぁ～だった。愛する人を失ってしまった悲しみと後悔から戦うことを誓ったヒーロー。ちょっと色んなレビューを見てたら、MJはあまり男性には人気がない模様。確かにさらっと観たらそんな感想かもだけど、後からじわじわとその良さを感じるのは私だけ？人間味が感じられ、ありがちなヒロインの様にただ綺麗で上品でない。そんな所がいいな。たとえ多かれ少なかれ、本当の人間がもっと様々で複雑な想いを抱えているように。生活環境による影響。バスを停めようとする気持ち。逆境の中、夢を持つ精神。それは、外見や見せている態度だけに惑わされてはいけないことを気づかせてくれる。ウィレム・デフォーの善悪両極端な演技も感心。本当は悪者なのに善人を演じているのではなく、善と悪の両方を同時に持つ人間。なんだか「ヒーローもの」という以上に色んな部分で意外な収穫があったかも。
ステラ Stella　1990【米】	本当の親の姿、あなたはちゃんと感じることができてますか？これは、言葉で表現するのは難しいです。興味があったら観て下さい。（笑）言葉ではなく、観てそれぞれに感じて欲しい作品。普遍的なテーマです。親が子を思う時。そこにあるどこまでも深い愛。「ローズ」では「歌」が強い印象を残したけど、また違った一面を見ることのできた作品。
相続人 The Gingerbread Man　1998【米】	相続人？スミマセン。私的には久々に？？？（^-^；以下ネタバレかも。ていうか「相続人」という邦題から既にバレバレな気が。サスペンスが売り、なのに良いのかな？イキナリ脱いでしまうヒロイン＆それにつられ浮気してしまう主人公。うーん。こんな映画もありですね。うん。きっと、どんな作品も無駄ではありません。無問題です。ジンジャーブレッドがケネス・ブラナーで狐がエンベス・デイビッツ？ただ、そんな中にも気になる存在が。ロバート・ダウニーＪｒ.が私的に唯一光っていました。インデックスへ↑
2002年6月
ＪＳＡ Gongdong gyeongbi guyeok JSA Joint Security Area 2000年【韓】	南北断絶ただでさえ「南北問題」という重く話題性のあるテーマ。韓国だから作れる映画ですね。 4人の友情がとても良く描かれていて素晴らしかった。ベースが共同警備区域だから尚更。今でも韓国は徴兵制。韓国側の38度線辺りの住民は納税や兵役の義務を免除されるらしい。その意味するところは有事の際に最初に犠牲になるのがその住民だから、なのだとか。日本人の私にはこの映画がどこまで現実に近いものなのか正直わからないけれど。脚本はとても良かった。最後のカットも素晴らしい。主題が浮き彫りになる、よく練られたラストです。「シュリ」にも出てるソン・ガンホは演技派とうたわれるだけあってやはり上手。イ・ビョンホンははじめて見たけど、これがビックリ。なかなかいい演技をしていました。韓国の松島奈々子とか言われてるイ・ヨンエは、その容姿ゆえに男性に絶大な人気だとか。私的には少し演技が…。（^-^；私だけ？と不安になり少し調べたら韓国でも演技は（以下自粛）←一応レビューもどきなのでお世辞にならないように頑張ってます。気分を害した方ゴメンナサイ。元々はモデルさんで、今は司会や演技もこなすエンターテイナーな方だそうです。すごい。主題歌は「宛てのない手紙」キム・グァンソク。作品を引き立てる切なさでこれもまた良かったです。（ちなみにこの人は1996年に31歳で自殺しています）今後この様な話題性のある題材以外でどれだけの作品を韓国が作るか、少し楽しみになりました。
ショコラ Chocolat　2000年【米】	おいしい幸せ例外に漏れず食べたくなりました。（笑）感動するというよりも、とっても心温まる素敵な作品。ジュリエット・ビノジュが個性的な赤いメーク赤いファッション、そしてあの不思議な作品の世界にも違和感を感じさせない存在感や雰囲気（優しさや強さ）をよく演じきれていて、はまり役に思えた。ジョニー・デップもカッコイイだけじゃなくて演技もなかなか、ですね。村長さんのラストの笑顔も、作品テーマに根差す演技で印象的だった。映画の宣伝を見て「単なるチョコばっかりの話でしょ？」という人が多いかもしれないけれど、チョコはテーマを際立たせるもののひとつに過ぎないと思った。物語りの進行（語り）を娘がしていたのも観終わってみたらなるほどなるほど。ラストで、まだ若い神父さんが説教を述べます。それがこの物語の一番の根幹を成していると思う。（以下ネタバレのため注意）「人間の価値は何を排除するかではなく、何を受け入れられるかではないか？」よく人は「許せない」という言葉を使います。それは「許せない＝あなたの心の狭さ」である時もあるのです。寝る前に子供に話して聞かせたくなるような童話的映画でした。だから、舞台がフランスなのに英語を喋っていてもOK。（笑）
マジェスティック The Majestic　2001年【米】	威風堂々「映画館が舞台になる映画」というのはそれだけでも映画ファンが喜びそうな題材です。2時間33分という上映時間をさほど感じさせないヒューマンドラマ。一番印象深いのは、ルーク役のジム・キャリーの父親を演じたマーティン・ランドー。前作の「グリーンマイル」でもそう感じたのだけど、フランク・ダラボン監督は人間の感情の細かい機微までとても丁寧に描く監督のように思う。そしてそれをマーティン・ランドーはとても素晴らしい演技で表現していた。加えてジム・キャリーもローリー・ホールデンもそつが無い演技だったと思う。唯一気になったのは、主人公の後ろをつける大勢の村人達の場面。それはちょっと…。（笑）でも映画だからアリなのかな？町の人々との交流の中で、主人公ルークが人間として成長していく。みんなの希望として現れたルークによって、町の人々も前に向かって歩き出す。たとえ、その「希望」が自分の望む気持ちが作り上げた「希望」であっても。肉親を失うという悲しみからホンの小さな「希望」によって人々が強く生きていこうとする姿。
メン・イン・ブラック Men in Black　1997年【米】	次回作は虫ネタ以外が嬉しいなストーリー的には単純に面白くて楽しめました。周りでどんな事が起きようと、表情ひとつ変えず淡々と事を運んでいくトミー・リー・ジョーンズ。ウィル・スミスとのコンビが更にグッド。あれだけ真面目にやられると、何気に結構ツボでした。そういえばスペース・カウボーイにも出ていたんだと今頃思い出した。これを観た後、もしかしたら人間の生活に紛れて身近にもエイリアンが？なんて、ちょっとだけ頭をよぎってしまうようにもなった。（笑）とりあえず理屈抜きで楽しめて、観終わった後も変に後を引かない作品。娯楽映画としてはこういった作品も必要だと思うし、十分楽しめると思う。ただ…、虫のエイリアンが出てこなければね。あは。（とりあえず笑っておく）
ハート・オブ・ウーマン What Women Want　2000年【米】	わからないから、わかりたいと思うコメディーだと知らずに観ちゃったコメディー。メル・ギブソンのダンスの上手さに驚き。相手の心がわかってしまうことで、自分自身も知り、成長していく過程が上手に演じられていた。今までのただ「男らしい」という彼の印象がちょっと変わりました。本当はヘレン・ハントとの関係がストーリーのメインなのかもしれないけれど、私的には親子の関係が徐々に打ち解けていくシーンが結構印象深かった。それにしても原題は「What Women Want」だったんだな～。女性の求めるもの？
キッド The Kid　2000年【米】	貴方は、子供の頃なりたかった大人になれましたか？原作を読んでいたので、また違った視点でも観る事が出来た。映画ではどう表現するのかな？と思っていた部分に興味があったので。子役の子は演技がよくて可愛かった。あのぷにぷにの頬っぺたを触りたい。（笑）ブルース・ウィりスも悪くはなかったように思う。ただ、あまりにも未来を見せすぎて、逆に夢が失われているようにも感じられた。それはディズニーという事もあり、わかり易い展開や子供向けな部分があるからだろうけれど。素直に考えすぎずに見る分には、心温まるストーリーなのだと思う。私だったら、どんな未来を見たいだろう？
エリザベス Elizabeth　1998年【英・インド】	女王これはストーリーも全体的に暗めなのだけど、映像も暗闇という場面が多かった。だから大まかな展開は理解できるのだけど、スケールを大きく見せようとしているそんな手法も手伝ってか、当時のイギリスの時代背景を詳しく知らない人には（特に日本人の私達が観るには）情景描写や説明が不十分のような気がする。私を含め（笑）わからない人が多いと思う。庶子として生まれた主人公が女王にまで上り詰めて行くという細部以外の様子はよくわかる。ラストのメイクや絶対的な女王としての迫力は伝わったし。エリザベス役のケイト・ブランシェットはオーストラリア人で、インド人監督のシェカール・カブール。オーストラリアもインドもかつてはイギリスの植民地だった。そしてこの映画は、そのイギリスの女王エリザベス一世を描いている。インデックスへ↑
2002年7月
スチュアート・リトル Stuart Little　1999年【米】	子供の心子供向け映画、というか子供の心を持った人向けの作品、かな？この映画を冒頭から迷いなく感動して観れたのなら、ある意味羨ましく、ある意味どこか不安に思ってしまうような気もする。服を着て喋るネズミ。それを何の疑問も持たず養子として選択する大人。私はそこで思ってしまった。「どうして喋ってるの？」きっと子供ならもっと柔軟な心を持っているのではないだろうか。ネズミが喋っても猫が喋っても、変に疑問を持たず楽しめる気がするのに。この作品は子供向けに「差別」をテーマにしているんだろうと思ったけれど、確かに内容的な部分でも子供向けであったと思う。そんな中にも登場するラジコンヨットの船名が「ＷＡＳＰ」ということを後で知った。観ているうちにその読めてしまう展開よりも、CGの技術に目がいってしまったりもしたりして。人は、疑う事を知らない心を年齢を重ねる毎に少しずつ失っていくのだろうか？たぶん、ソレを望まなかったとしても世の中はソレを促す。そして、そのどちらが正しいかの答えは、まだ私にはわからない。
ふたりの男とひとりの女 Me, Myself & Irene　2000年【米】	眼差しの温度マジェスティックを観たばかりのジム・キャリー作品だったので観てみた。観始めたらブラック系な内容でビックリ。でも主人公が2つの人格を持ってしまうまでに至る経緯や、ブラックでありながらどこか作り手の優しい視線を感じさせるシーンがいくつかあってなかなか秀逸な作品。滑稽さを、決して冷めた目線ではなく優しさをもって描いているようだった。脇を固める俳優陣もまたいい演技をしていました。３人の息子たちも、最後にいいところをさらうホワイティーも個性的で面白い。レニー・ゼルウィガーも「ブリジット・ジョーンズの日記」に出てると知って観てみたくなった。でも、観終わった後こういった感想がもてるのはあのエンディングの影響が大きいのかも。あのエンドロール、結構好きだったりして。
恋と花火と観覧車 1997年【日】	観覧車は好きだけどこれはウイスキーのCFから触発され（恋は遠い日の花火ではない）て作られたらしい。原作があの秋元康。出演者は長塚京三、松嶋奈々子、生瀬勝久ということなのですけど。うーん。総評すると、今ひとつ印象に残る作品ではなかったかな。アイディア自体はそう悪いものではないと思う。ただ、物語の要所要所で、ありがちというか意外性に欠ける展開になってしまっていて、どこか消化しきれないというか残念な作品に感じられた。大人の恋愛映画、という角度から見ると長塚京三演ずる主人公の人物像や気持ちの揺れ等は比較的繊細に描かれているのに対し、松嶋奈々子演ずるヒロインの描写、というか印象が今ひとつ弱かったかな。でも、あの観覧車の天辺で～っていうのは色んなジンクスがあったりするみたい。良くも悪くも。（笑）ふと自分も憧れてた時期があったことを思い出した。~~あ。今も憧れはあるし恋に恋する乙女だけれどね。~~
ザ・メキシカン The Mexican　2001年【米】	Never ... 観る前の周囲の評判はイマイチだったけど、見てよかったなと思える作品だった。結構良かったので。期待はずれだったという人達はもしかしてブラピとジュリア・ロバーツの恋愛模様の方を期待していたのかも？ 2人共演のシーンは殆どなくて、それぞれが違う場所で色んな事件に巻き込まれる。2人の物語が交互に進行していく展開はなかなか面白いと思う。メキシコ舞台のあの砂っぽさや、死に繋がるような危険な場面も何故かコメディタッチなブラピ。タイトルにもなっている銃にまつわるエピソード。印象深かったのはジェームス・ガンドルフィーニ扮する殺し屋リロイ。あの繊細な演技で存在感が際立っていた。彼はジュリア・ロバーツ扮するサマンサを人質に終盤まで物語に関わってくる。そのリロイのセリフ。これはサマンサが終盤でブラピ扮するジェリーに言うセリフでもある。「愛し合っている二人が、心の底から愛し合っているのに上手くいかなくなった時、本当の終わりはいつ来るのか？」インデックスへ↑
2002年8月
天使のくれた時間 The Family Man　　2000年【米】	人は失いながら生きている？強い印象を与えるような作品ではないのかもしれないけれど、自分にとっては所々で印象的なシーンがあったかなと思う。この作品は、フランク・キャプラの「素晴らしき哉、人生！」の現代版らしい。でも、リメイクではないとか。 Family Manか、Bussiness Manか。私ならどんなに仕事で成功してエリートと呼ばれるリッチな生活を手に入れても、それを分かち合える存在があってはじめてそれを心から喜び幸せと感じられるような気がする。地位や名誉を手に入れても、そこにあるのは孤独な日々なのだとしたらきっとそれを心底喜べないだろうから。そういう意味でこの映画は「見失いがちな人生の意味を再発見させる＝天使のくれた時間」という事なのかもしれない。妻の誕生日パーティーのビデオを主人公が見てるシーンはちょっと印象的。たぶん、ここで主人公は自分が何か大切なものを失ってしまったことに気づくのではないだろうか。出演者に関しては、ニコラス・ケイジはとりあえずニコラス・ケイジなのだけど（？）ティア・レオーニが可愛い。美人というよりか可愛い。可愛いというかナイスバデ。彼女はジュラシック・パークⅢで観たことしかないのだけど。こんな演技もする人なんだなと思った。あと長女役の子も可愛かったな。どちらにしても（男側でも女側でも）恋愛の部分ではこんな風にできないのが日本人ではないだろうか？なんて思ったりもした。それが良い悪いというのではなく。
ギフト The Gift　2000年【米】	Gift えーと、ビデオなのをいいことにチョット早送りしたりもしたけれど書いちゃいます。早送りしたのって怖いところだけだし（笑）ストーリーは把握できてるので。まず、観た後に気づいて驚いたのだけど脚本を書いてる一人がビリー・ボブ・ソーントンだったらしい。で、調べてみたら彼は監督業までしていた。知らなかったのでビックリ。作品に関しては「ギフト」と呼ばれる主人公の持つ生まれつきの能力をテーマに話が進んで行くのだけど、これは出演者が豪華でありながらとても上手な使われ方をしてるなぁと思った。そして映像がとても幻想的で綺麗。だけれどもそれがまた怖い。という、なんていうか単調さを感じさせながらもどこか印象的な映画。キアヌ・リーブスの使われ方もそしてその存在感も良かったのだけど、ジョバンニ・リビージの演技はとてもよかった。設定上の使われ方も上手だと思う。それにしても彼は60セカンズにも出てたんだな。ラストの終わり方も、色んな意味の「ギフト」を感じさせる作品だったかなと思う。でも、あまり細かいことに触れるとネタバレになってしまう恐れありなのでここまでにしておこ。
アイ・アム・サム I Am Sam　2001年【米】	All You Need Is Love とても感動した。やっぱり、子を思う親の気持ちや親を思う子供の気持ちを描かれてしまうと、否応なくジーンとさせられてしまう。なんといってもあのショーン･ペンの演技は素晴らしかった。彼のあの演技があってこそ、そしてあのジェシー･ネルソンの脚本があってこそ、その脚本に導かれ更にとても素晴らしい演技を見せたダコタ・ファニングとミシェル・ファイファー。それぞれがそれぞれにより作品に貢献している。障害者という部分でも色々考えさせられた。一人で部屋を借りられたり、コーヒーショップで働いたり。日本では考えられないような生活を送っていて、障害者に対する社会の対応という部分での日本とアメリカの違いを如実に映し出している。更に音楽がビートルズ。あの映像にこの曲というのが更に良かったと思う。
猫の恩返し 2002年【日】	ファンタジーアニメ今までのジブリ作品とは違うものとして観ればそれはそれで全く楽しめない訳でもないと思う。たぶんジブリはまだ、これからの新しいジブリを模索段階なのだろう。今まで宮崎駿さんと高畑勲さん以外の監督作品は近藤善文さんと望月智充さんのケースだけで、それも例外的なものだったらしい。けれど今回の森田宏幸監督作はこれからの新しいジブリの方向性に大きく関わってくる作品だと考えられるみたい。「猫の恩返し」は「耳をすませば」で登場しているキャラクターのバロンが出ている。内容的には全然関連性はないように思うのだけれど、同じ名前のキャラクターが登場している。私は比較的「耳をすませば」が好きな作品なのだけれど、この「猫の恩返し」に関しては同じ匂いを全くというほど感じなかったかな。つまり簡単にいってしまうと、感動や良さをあまり強く感じる作品ではなかったかも。ただ、単なるファンタジーアニメとしてこの作品を見たならばそれはそれで子供達には十分楽しめるのかもしれない。それと、ひとつ決定的に今までの作品と違うのは絵の質かな。色の少なさとか、大雑把さが目に見えて感じられてしまったのが残念。これからのスタジオジブリ作品に、更なる夢を期待しています。
バーティカル・リミット Vertical Limit　2000年【米】	ドキドキハラハラ CMを見ていて映像がすごいなぁと思っていた作品だったけれど、ホント、映像は迫力ありました。迫力だけじゃなく、あの雪の白と空の青のコントラストも綺麗で山岳映画ならではの綺麗な景色も楽しめます。爆薬を使って作られた本物の雪崩、そしてVFX(Visual Effects)により作られた標高8000メートルの山岳地帯。そしてそこで起こる様々なアクションシーン。ただストーリーがもうちょっと深い部分まで描かれていたら更に面白かっただろうなと思う。標高8000メートルの山岳地帯を舞台に織り成される人間ドラマ。「2人を救うために1人が犠牲になる」という通常では遭遇しがたいケースが存在し得る場所。そこは、人の命の軽重がもっと大きく描かれてもいい部分に思う。総合的にやっぱりヒューマンドラマというよりはアクションドラマに収まってしまっている感がある。でも、ジェットコースタームービー的に楽しむ姿勢で観るのなら充分楽しめる作品。
みんなのいえ 2001年【日】	家を建てることの重さ、そしてバトルまず、田中邦衛が面白い。あれは何なのでしょ？あの独特の間は。彼の中で演じる人物像をきっちり作り上げられてる証拠なのか。それとも彼という存在が役を食ってしまっているのか微妙なのだけれど。もう存在自体がストーリー関係ナシにクスリと笑えてしまう。なかなかすごい才能です。彼以外にも豪華出演者が多く出てくるのだけれど。ココリコの田中直樹演ずる軟弱な脚本家も面白いキャラクターになっている。若手インテリアデザイナー（唐沢寿明）と、妻の父で日本家屋一筋の大工の棟梁（田中邦衛）のバトルが、この作品の中で結構重要な役割を担って描かれているのだけれど。その間で田中直樹演ずる脚本家が、2人が仲良くなることに嫉妬しているというちょっと屈折したでも憎めない姿が可笑しい。全体的にTVドラマ的ではあるように思えるし、ニヤニヤする程度の吹き出すような可笑しさまではいかない部分で強烈な印象を残す作品ではないかもしれないけれど、気楽に楽しむにはなかなかよい一本。
トラフィック Traffic　2000年　【独・米】	裏側にある現実「トラフィック」は、交通・運送・売買・取引・不正取引・交渉などといった意味を持つ言葉。言いたいことはこの作品時間内に十分伝わるのだけれど、娯楽映画なんて言葉では片付けられないような社会派サスペンス映画に思えた。麻薬を巡って、いろいろな立場から描かれている。輸出側、流通業者、取り締まる側、使用者などなど。舞台転換のためにか、メキシコは赤系でコントラストの強いざらついた画像。サンディエゴは黄色っぽい色調。シンシナティは冷たさを感じる青色で見せるという。なかなか大胆な見せ方。その理由はやっぱり2時間半という短い時間にかなり多くのことを詰め込んであるのを、よりわかりやすくするためだと思うのだけど。それでも見ている側には、なかなか話の展開についていくのが大変かも。私も楽しく観るって言うよりかはお勉強って感じで観てたかなと思う。まあ、総体的には何を言わんとしているかは十分伝わるし、麻薬の流通という面でもそれを全体を通し描いてるだけの意味はあると思う。それにしてもベネチオ・デル・トロがいい存在感でした。インデックスへ↑
2002年9月
ブリジット・ジョーンズの日記 Bridget Jones's Diary　2001年【米】	だいありとりあえず、ブリジットが可愛いです。というかこれはレニー・ゼルウィガーが演じたからこそそう思えるのかも。この役を演じるにあたって事前に6kg増量したという。減量ならまだしも増量っていうのがプロ魂だ。すごい。この映画を、男性が観ても面白いと思えるのかどうかはわからないけれど。そして、一方では、大した努力もせずに（痩せない云々）幸せになりたいなんて甘いといわれる作品なのかもしれないけれど。けれど、いわゆる若さだけを売りや言い訳にできる年齢を過ぎても、自分の人生を模索しながらも恋の相手を求めてさまよう30代の女性。それが、本当に嫌味なくリアルに描かれていて。そんな中での懸命な足掻きというか、そういう「ジタバタ」が結構自分にとっても心地よく感じられ、頑張る力になるように思える作品。この映画を良いと思う人はきっとそんな懸命さや小さな寂しさに共感を覚えるからではないだろうか。そしてなんといっても、映画の中で流れている曲がどれもいい感じ。サウンドトラックはかなり聴き倒してます。
バイオハザード Resident Evil　2002年【英】【独】【米】	プレステ
命 2002年　【日】
パニックルーム Panic Room　2002年【米】
さよなら銀河鉄道９９９　アンドロメダ終着駅 1981年【日】
Dolls 2002年【日】
アルジャーノンに花束を 1968年【米】
ショーシャンクの空に 1994年【米】
ボーン・コレクター The Bone Collector　1999年【米】
ヴィドック Vidocq　2001年【仏】

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