レポート印刷時に円、楕円、または円弧を描画する
 サンプルでは、レポートの印刷時に、商品番号が200より大きいデータの場合、
一部を扇型の赤で塗りつぶした円を描画しています。

 レポート印刷時に円、楕円、または円弧を描画するのは、Circleメソッドを
使います。

 このメソッドは、レポートのセクションのイベントプロパティに指定した
イベントプロシージャやマクロ、またはレポートの"OnPage/ページフォーマット時"
イベントプロパティに指定したイベントプロシージャやマクロでのみ使用できます。

● サンプル ●

Private Sub 詳細_Print(Cancel As Integer, PrintCount As Integer)

    Const conPI = 3.14159265359
    Dim sngHCtr As Single, sngVCtr As Single
    Dim sngRadius As Single
    Dim sngStart As Single, sngEnd As Single

    If Me!商品番号 > 200 Then
        sngHCtr = Me.ScaleWidth / 2        ' 水平方向の中心。
        sngVCtr = Me.ScaleHeight / 2         ' 垂直方向の中心。
        sngRadius = Me.ScaleHeight / 3    ' 円の半径。
        ' 円を描きます。
        Me.Circle (sngHCtr, sngVCtr), sngRadius
        sngStart = -0.00000001            ' 扇形の始点。
        sngEnd = -2 * conPI / 3        ' 扇形の終点。
        Me.FillColor = RGB(255, 0, 0)      ' 扇形に赤色を付けます。
        Me.FillStyle = 0                ' 扇形を塗りつぶします。
        ' 円の内部に扇形を描きます。
        Me.Circle (sngHCtr, sngVCtr), sngRadius, , sngStart, sngEnd
    End If
    
End Sub

● 詳細 ●

 Circleメソッドの構文は次のとおりです。

<構文>
 object.Circle [Step](x, y), radius[, 
                    [color][, [start][, [end][, aspect]]]]

引数          内容 
object        描画の対象となるReport オブジェクト。 
Step          円、楕円、または円弧の中心を、objectのCurrentXと
              CurrentYプロパティからの相対位置として指定することを示す
              キーワード 。
              
x, y          円、楕円、または円弧の中心の座標値を示す単精度浮動小数点型
              (Single)の値。
              引数objectで指定したReportオブジェクトのスケールプロパティ
              (ScaleMode、ScaleLeft、ScaleTop、ScaleHeightおよびScaleWidth
              プロパティ)によって値の単位が決まる 。
              
radius        円、楕円、または円弧の半径を表す単精度浮動小数点型の値。
              引数objectで指定したReportオブジェクトのスケールプロパティ
              (ScaleMode、ScaleLeft、ScaleTop、ScaleHeightおよびScaleWidth
              プロパティ)によって値の単位が決まる。既定の単位は、twip。 
              
color         円の外周のRGB(赤緑青)カラーを示す長整数型(Long)の値。
              この引数を省略した場合は、"ForeColor/前景色"プロパティの値が
              使われる。RGBやQBColor関数を使用することができる。 
              
start, end    単精度浮動小数点型の値。円や楕円の一部を描画する際に、
              引数startと引数end(ラジアン単位)で円弧の始点と終点を指定する。
              startの既定値は0で、endの既定値は2π。いずれの値も-2πから2π
              の間で指定する。 
              
aspect        円の縦横比を表す単精度浮動小数点型の値。
              既定値は1.0。この場合は、任意の画面で完全な(楕円でない)円が
              描画される。 

Access2000



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