★2000年7月5日 ベルトとエンターティナー★

今回はプロレスで扱われる数々の「ベルト」について私が面白いなぁと思った事を中心に話をしたいと思います。

プロレスファンではない人にはちょっと理解しずらい事柄かも知れませんが、プロレスでは「ベルト」は単なる「強さの証」以外のいろいろな意味や要素を持っています。
「格闘」や「勝負」といった世界の中に「エンターティナー性」を盛り込んだプロレスでは「ベルト」そのものが「小道具・大道具」として使われるケースも多いのです。

さて前置きはこれ位にして、私が面白いと思ったベルトの扱われ方・タイトル戦などの一例をここでは紹介しましょう。

●ECW 2コールド・スコーピオVSマイキー・ウィップス●

日本でも著名なレスラー「スコーピオ」、当時はECWに所属、TVマッチのシングルベルトとタッグベルトの2冠王でした。
対する「マイキー君」は当時駆け出しの新人レスラーで、ハッキリ言って全くスコーピオの相手にはなりません…そんな二人のTVマッチタイトル戦です。

挑戦者があんまりにも「弱い」ので^^; スコーピオはTVマッチのベルトの他に、

タッグベルト(の片方)まで「勝手」に賭けてしまいます。

結果はカクタスジャックの乱入により、マイキー君がスコーピオをフォールECW・TVマッチのベルトとECWタッグベルト(の片方)がマイキー君の手に渡りました…

って、シングルのタイトル戦ぢゃん!^^

●WWF・WCWの3WAY、4WAYタイトル戦●

WWFやWCWで最近よく行われるタイトル戦法式で有名ですね、要するに3〜4人のレスラーが同時にリングに上がってタイトル戦を行う方法です。

●ガイアジャパン 広田さくらのHHH王座●

ガイアジャパンの誇る? コミカルレスラー「広田さくら」認定のベルト。「ダンボール」で作成されており^^ 広田の試合には「タイトル戦」と称してこのベルトが勝手に賭けられるが、

挑戦者(?)は勝利しても決まって返上する…。(当たり前か^^;)

先の試合で同団体のレスラー「KAORU」が広田を下して、また返上かと思われたベルトをついに受諾、ここに第8代HHH王者が誕生しました。
(この8代継承のいきさつなのだが、これは広田さくらによる防衛記録ではなく、相次ぐベルト返上により8代まで来てしまったのだ^^;)

王座転落の広田は

「このベルトの価値を高めてくれ! 上を目指せよ!」

とふてぶてしくもKAORUに言ってきかせました。
(↑プロレスを知らない人に説明しますが、広田さくらは基本的に弱いレスラーで、対するKAORUはベテランで、いわゆる格上の先輩レスラーに当たります。)

広田さくらは私の注目しているレスラーの一人です…
これからもずっと味わいのあるレスラーでいて欲しいものです、
どうか安易で底の浅いコミカルレスラーにならないよに…(祈)

その他、日本人レスラーで「個人ベルト」を勝手に作ってしまった人物で有名なのは新日本プロレスのケンドー・カシンなどがいますが、アメリカのマットではこう言った「個人認定ベルト」は昔からよく作られました。

今回ベルトを例にとって私が言いたかったことは「強さ」や試合の「内容」といった物ではなく、その「発想」にあります。

この「発想」という部分もプロレスではとても大事な部分ではないかと私は思うのです。

底の浅い私が見ても日本のプロレスは変わりました…アメリカンプロレスを非難しながらも、そのテイストをどんどんと取り入れています。

勝者が決まった時点で勝者の入場曲を流すといった事も今では当たり前になりましたが、WWFが日本に進出したホンの10年前まで日本では全くやっていなかった事です。
現在の「FMW」や「大阪プロレス」など、エンターティナー色が濃い団体も日本には次第に増えては来ましたが、

まだアメリカ的エンターティナーの「発想の真似事」の域を出てはいません。

日本のプロレスが「発想の真似」ではなく「オリジナルの発想」そのものが出来るようになった時、日本のプロレスの「未来」や「可能性」の一つが開けるような気がします…。
ベルト一つをとっても色々な「発想」が出来るのですから。

プロレスの一ファンとして…もとち

PS…って事は大仁田の持つ「発想」ってある意味スゴいのか? ^^;


★2000年8月17日 今年のG1(新日本)をTVで観て…★

思ったことがある。

これから書く事は例によって私のプロレスファンとしての勝手気ままな「個人意見」なので、あしからず。

プロレスというジャンルには「試合を組み立てる」という面白い作業がある…
ただ勝つ事だけにガムシャラで必死になっているレスラーは一流とは言えない。

もともと私は最近の日本人レスラーの「試合の組立」は好きではない、日本には組立の下手な選手が多いと思っている。

試合序盤からいきなり突拍子もなく大技でガツガツと行ったり、相手が倒れるまでフィニッシュホールドを連発したり、ワビ・サビじゃないが、情緒がないし、説得力がないし、すごくみっともないように思う。
(勿論、それがアリの場合(レスラー)もプロレスにはあるが…)

いつも書いていることでもあるが、新日本プロレスのベテランレスラーと呼ばれる人のほとんどは「ポンコツ」だ!(と、思う)^^;

それでも彼らの試合運びや組立は、台頭してきているレスラーや若手に比べて10倍も20倍も巧いと思う…イヤ、最近のレスラーがあまりにも「ヘタ」な選手が多いので余計に巧く見えるのだ。

今年のG1をTVで観て、そんな「試合運びの巧い・ヘタ」がすごく目立った。

ベテラン勢は身体のあちこちに「爆弾」を抱え、年齢から来る体力の衰えなどからやはり動き自体は決して良くはない。

それでもその円熟な「試合運びの巧さ」で私を歓喜させたり、感嘆させたりした。

「藤波」というベテランレスラーが新日にいる…私はじつは藤波はキライなのだが、その藤波のでさえ、今年のG1では試合運びの巧さで私を唸らせた。

私自身、決して古くからのプロレスファンという訳ではないが、私がプロレスを愛するようになった頃に比べても、ファンの層も傾向も大分変わった。

「これが現代のプロレスの組立」と言ってしまえばそれまでだが、それにしてはあまりにも「工夫」がないし、ないないづくしで何もないではないか?…
プロレスは技の種類や勝敗のみでその価値が決まる訳ではないのだから、もうちょっとレスラー達(特に日本人レスラー)には試合の組立や試合運びを工夫して欲しいものだ。

PS…うむうむ、間違いなく蝶野はグッドレスラーだ…
   シビれちゃうぞ^^

ポンコツだけど。


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