2002年11月13日
★大阪プロレス11.13 きらメッセ沼津★大阪プロレスはスペルデルフィンの団体である。
主に大阪での興行が多く(たまに東京)、これまでほとんど地方巡業はしたことがなかったので、静岡は初興行である
今回レビューを書く前に、あらかじめ断っておかなければならない事柄がある…根本的にもとちーは「大阪プロレス」に対して否定的な見方をしている。
いや、正確には「大阪プロレス」ではなく、社長の「スペルデルフィン」の言動があまり好きではない。
(みちのくを出て以降のデルフィンに対する評価が低い)もう一つ、「大阪プロレス」は関西カラーの関西ノリのプロレス団体であること…もとち自身は本来関東と関西などの東西抗争意識的なものは持ち合わせていないが、「大阪プロレス」自体は関西カラーを打ち出して興行している訳だから、その時点で「大阪プロレス」は「関西」である事を意識したプロレスである訳だ。
それ故「大阪プロレス」には関西系のキャラクターが多いのだが、それが個人的にあまり好きではない(面白いとかそういう評価はまぁ別として)のだ。と、いう訳で今回の静岡興行はそういった私の固定観念を「大阪プロレス」が果たして払拭出来る程楽しかったかどうかという部分が私にとってのテーマだった。
まず会場の作りがすっごくアメプロの真似っぽいのがチョット鼻についた…試合開始までの時間が長く、売店でギリギリまで選手達がほとんど店頭に出てグッズを売りさばいている姿はファンサービスと言うより、とにかく「お金」って雰囲気が漂っているのは気のせいだろうか?7時開始、オーソドックスに選手入場から始まった。
大阪プロレスは「楽しく・明るく・激しいプロレス」だそうだ。
むぅ、どっかで聞いたフレーズだな…まぁいい、試合だ試合。
実は大阪プロレスの選手についてはほとんど情報は持っていないので、試合自体は固定観念を持たず観れるハズだ。第1試合 30分1本勝負
福田ユタカ vs 柏大五郎新人の福田がどれだけ頑張れるかという試合だった。
特に「これが大阪プロレス」という試合ではなく、まぁホントにオーソドックスな普通のプロレスの試合、確か大技2連の後のワンハンドボストン(今はこういう言い方はしないか?^^;)で柏がギブアップ勝ち。
いや、そこまで大技たたみかけたのならピンフォールで行って欲しかったが…ホントに普通の第一試合。第2試合 タッグマッチ30分1本勝負
高井憲悟 vs ツバサ
タイガースマスク ブラック・バッファロー試合のグレードも一挙にランクアップした感じ。
高井はナンか全日の小島のような感じっていうかまるっきりソレ、今は小島タイプのレスラーって何となく多いなぁ。大阪プロレスタッグ王者だけあって、ツバサ&バッファローはソツなく良いが、もとちーが今回ひじょ〜に興味をそそられたレスラーはタイガースマスク!!
とにかく体形がヘン、動きがヘン!マトモな技はドロップキックだけで、あとは何から何までヘン…面白いじゃなくてヘン。
間とかそういうモノもヘンで、ありゃ手合わせする相手が大変そうだが、そういう意味で相手もタイガースマスクもナカナカ出来るヤツラなのか?
とにかくタイガースマスクのヘンな動きに大変笑わせてもらった、これはまた独特で良いと思う。第3試合 30分1本勝負
スペルデメキン vs ビリーケン・キッド最初ビリーケン・キッドは外人かと思った…日本人だった。
この試合、いわゆる「明るく・楽しく・激しく」の「激しい」という部分になるのだろう、でも普通なんだよな。
特にデメキンの方が上手くもなく下手でもなく普通のレスラーで普通に試合してる感じ…。
マスクマンなのにフツーぽいってのはナンか新日のサムライみたいだ、ドンドンとサムライ化するのかな?>デメキン
ビリーケン・キッドの方はチョッピリ華があるのだな。膝痛めそうなチョット崩れたファイアーバードでビリーケン・キッドが勝利、まぁ納得の勝ちだったけど。
第4試合 タッグマッチ45分1本勝負
村浜武洋 vs Gamma(ガンマ)
金村キンタロー 大王QUALLT(キングカルト)もとちー的に今回一番良かった試合。
冬木の団体WEWから(初?)参戦した金村キンタローと村浜という一見「噛み合うンかいな」と思うようなコンビ。WEWらしく、控え室の映像が流れる(FMW末期頃からやってるWWEのマネごとだが)、実際もとちーは金村キンタローの試合をナマで観るのは初めてだったが、今回とっても感動した。
とにかくプロ!金村はキッチリ仕事をこなす職人だったのだ、それでいて大阪プロレスの領分は侵さず、村浜を立てる仕事もキッチリこなしていた。いや、この試合に関しては2重マルである。
村浜もガンマもカルトも金村も4人が4人とも自分の仕事をキッチリこなし、相手を立てる事を知っていて、自分も相手も輝かせることの出来るプロだったからこその試合だった、メッチャクチャ噛み合ってた。
それぞれがそれぞれの「見せ場」を作り、キッチリこなす…こういう試合をライブで魅せられたら「次も来よう」と言う気になるってモンである。キンタローの必殺技のフォローを得て、村浜がカルトを丸め込んで3カウントというこの上ない形の勝利。
第4試合 6人タッグマッチ60分1本勝負
スペルデルフィン vs ミラクルマン
くいしんぼう仮面 えべっさん
ヒモノメ〜ン 怪獣キングマンドラまず、一言言いたい…明らかに大阪プロレスにおいてスペルデルフィンの居場所はない!
キミはあぶれているのだ。
キャラ物対決。
静岡沼津と言うことで、ご当地キャラのヒモノメ〜ンも登場。とにかく見所はえべっさんとくいしんぼう仮面という事になるが、「じゃあ他の4人は必要なの?」という事になる。
6人タッグだが、えべっさんとくいしんぼう仮面以外の4人は2人の小道具的存在でしかないのではないか?
この6人タッグで他の4人が自分という「レスラー」の存在を魅せることが出来たか?イヤ、出来ていなかった。えべっさんとくいしんぼう仮面は楽しかった…でもこれはシングルではない、6人タッグだ、黒子役に徹すると言えば聞こえは良くなるがラクをしているだけじゃないのか?
えべっさんにフィニッシュを決めたのも、くいしんぼう仮面の関空トルネード…結局2人だけの試合という事だ。
何度も言う、えべっさんとくいしんぼう仮面は楽しかった…でもあとの4人は何をしていたのだ?さて、総評。
楽しかった、良い試合も観れた…しかし純粋に「プロレス」として、「プロレス」という部分で観た場合に「何か物足りない」と思ったのも事実だ。ま、地方興行だしと言えばそうだが、TVマッチでもあるし静岡初だったし、やっぱり物足りない。
「楽しい興行」だったが「面白いプロレス」ではなかった。
次に観るときは「面白いプロレス」を期待したい。悪くはなかったからねえ^^
あと、やっぱデルフィンは商売っ気タップリ売り込みと宣伝トークしかしなかったなぁ…。
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