1,回答者の概要

 今回回答してくれた中で、「その他の職種」の人の中には静岡市の小・中学校で働く図書館司書の人もいました。静岡市では数年前から小・中学校(まだ全部ではありませんが)に専任の図書館司書が配置され、「倉庫のようだった図書室が見違えるようになった。」「子どもの読書量が増えた。」と好評ですが、その労働実態から見ると多くの問題点を抱えているようです。

2,生活実態や勤務内容についてのアンケート

 短期間で任用をうち切られる臨時教職員は、先のことを考えて仕事をするということができません。子どもの成長を長い目で見ることができないというのは大変つらいものです。

 改善して欲しい項目のトップには「教諭と同じ休暇日数」があげられました。
 現在の臨時教職員(常勤)の休暇は3週間に1日と定められ、上限は17日です。教諭の場合は年間20日に繰り越しもあるのと比べると大変厳しい条件です。また、教諭には認められている夏休やリフレッシュも臨時教職員にはありません。さらに、唯一認められている特別休暇の忌引きも、教諭よりも少ない日数に抑えられています。

3,教員採用審査に対する意識アンケート

 将来の保障がない臨時教職員が安心して仕事をするためには、採用審査を乗り越えるしか方法がありません。しかし、講師をしているけれども採用審査は受けていない、という人もたくさんいます。採用審査を受けなかった人の理由で一番多いのが「合格する見込みがない。」というものでした。静岡県では採用審査の受審条件に年齢制限がありません。しかし実際には30歳以上での採用は困難で、そのために希望を持てず、採用審査をあきらめてしまっているのが実態のようです。

 臨時教職員経験者の特別選考があれば受けてみたいという人は回答者の半数をこえました。

 1次審査が最大の難関となっていることがこの結果からも分かりますね。筆記試験中心の1次審査で大部分の受審者が振り落とされてしまうのですから、県教委がいくら「人物重視の審査」を強調したって、所詮筆記ができなきゃ受かるわけがない、と考えるのが当たり前でしょう。

あの森内閣よりも低いこの支持率!

 受審者の多くが疑問を抱いていながらも受けざるを得ない教員採用審査。県教委はこの事実をどのように受け止め、改善しようとしているのでしょうか?