市教組春闘交渉レポート

 4月27日(月)、静岡市教職員組合執行部と県教委との交渉が行われました。これは、先に提出してあった春闘要求書に対する回答を県教委から行ったもので、短い時間でしたが、臨時教職員問題についても質疑が行われました。 

臨時教職員の妊産婦検診が有給休暇で受けられるようになりました!!

 これまで正規教員が妊産婦検診を受ける場合には特別休暇が適用されるのに対し、臨時教職員には特別休暇の制度がないため、年次有給休暇を使わなければなりませんでした。このような差別は母性保護の観点からいって重大問題であり人権問題であるとして、昨年より人事委員会や教育委員会に改善を求めていたのに対し、回答したものです。県教委は臨時教職員に特別休暇は適用されないという姿勢は崩していないものの(従って結婚のための休暇などもありません。)これに代わる特別措置として、有給休暇が認められるようになりました。

 この知らせを聞いて、さっそく検診を受けるために有給休暇の申請をした講師のMさんは、「講師の場合、3週間に1日しか年休がなく、繰り越しもありません。ただでさえ年休の少ない講師にとっては、もしもの時のことを考えると気軽に年休を取ることができません。今までは医者に行くのもひかえていたので、この改正はとても助かります。」と話してくれました。

定数内講師は教諭の首を切らないための調整弁?!

 県教育長は交渉の席上、少なくない数の定数内講師が存在することについて、「定数内講師は児童数の減少に対応するためにはどうしても必要。定数いっぱいまで正規採用していたらそのうち正規教員の首まで切らなければならなくなる。」といった趣旨の説明をしました。この理論でいけば、現在任用されている定数内講師はいずれ必要なくなり、使い捨てにされることになります。児童・生徒の多い時には必要なだけ任用して使いたいだけ使い、児童・ 生徒が減って必要なくなればいつでも首を切る。県教委 は定数内講師の役割をこのように考えているのです。こ んなことが許されていいのでしょうか?臨時教職員の使 い捨てを許さないためにも、30人学級実施など抜本的 な教職員増を求めていく必要があります。