王位継承戦争。

それは俺にとっては一つの布石に過ぎない。
本来、俺はこんな奈落にいるべきじゃない。
そう自分を奮い立たせては、同胞を殺してきた。

血に染まった…自分の手…

こんな俺でも、貴方はまだ…必要としてくれますか……?



「ジェイド!」

「はいはい。なんでしょうか?プラチナ様?」

呼ばれて自分が向かった先には美しい銀髪と、氷のような美貌を持つ王子。

だが、その姿を見た時、正直息笑いを誘わずにはおれなかった。

「ぷ…プラチナ様…………?……どうしたんですか?その髪は………」

「……プラムにやられたらしい……まったく……」

そういったプラチナの顔はうんざりとしている。

まぁ、プラチナでなくともうんざりするだろう。

何せ、彼の髪にはおびただしい数のリボンがつけられていたのだから。

「ん〜〜〜…リボン魔ですか…あなどれないですねぇ……」

ジェイドが神妙な面持ちでそういうと、プラチナは苛立った声でジェイドに言う。

「どうでもいい。早くこの髪をどうにかしろ!ジェイド!!」

「はいはい。わかりました。」

そういって、ジェイドはプラチナの髪を結ぶおびただしいリボンを一つ一つ解き始めた。

「………ん……?」

いくつか解いてみてわかったのだが、プラチナの髪は可愛らしく、みつ編みと、だんご状にされていた。

今まではおびただしいほどのリボンで、それが隠れていたのだ。

「?どうした?ジェイド……?」

「え…いえ、今のままの髪型がすばらしくお似合いと思いましてね。」

「…は…?おい、ジェイド。鏡を貸せ」

「はいはい」

鏡を見たとたんにプラチナの顔が一瞬凍った。

そしてジェイドを睨みつけ、さりげなく剣を抜く体制に入る。

「冗談ですよ。冗談。」

「…あいかわらず…笑えん。」

「…少しだけ本気でしたけどね…」

小声でそう呟いて、髪を解こうとする。

「…本気だと…?」

「え゛……」

思わず、妙な声が出てしまった…

「今、本気と言ったな……ジェイド……」

ジェイドは我ながら珍しく嫌な感じが体を走った、と思った。

気のせいか、プラチナの瞳が怒っている…(って、当たり前か…)

「え、…いえ…その…」

本当に珍しくジェイドが話をそらせないでいると、プラチナは一つため息をついた。

「もう、いい。」

「……は…?」

「もう、いい。と言っている。」

「で…ですが、プラチナ様…」

正直言って、かなり焦った。

<あの>プラチナ様がいいだって…!?

気に入らないものには大抵剣を構えるという短気ぶりである。

とてもそんなことを彼が言うとは思えない。

「ああ、もういい。ただし……」

プラチナの視線がジェイドのそれと重なる。

「お前の前だけだぞ…」

「プラチナ様……」



いずれ、俺は貴方を裏切るのですよ…?



「それじゃぁ、ゆっくり堪能しますか」

「好きにしろ。」



こんな貴方が、俺のせいで絶望に堕ちていくのはどうでしょうね…

だけど。

そうならないために、俺は貴方に嫌われよう。

貴方が傷つかないように。





「後悔しますよ……」






「そんなことはさせない。」




聞きたかった言葉を、





「傍に………」




「わかった…


ありがとうございます…



後書き

…なんじゃこりゃ〜〜〜ッ
ごっめん〜〜〜〜ッッ
ボクは逃げますッッじゃ!!

ばーい鳳條 霞


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