ニューラルネットワークによる文字認識


 

1章 序論

 現在、人間社会では計算機などの情報処理機器が数多く利用されている。


 このように機械と人間とが共存する社会になってくるにつれて、人間が用いている情報の媒体−文字、音声、図形、画像などと、機械が用いているコード化されたディジタル情報との間を、相互に交換する必要が生じてきた。

 そして機械の方から人間に理解できるように情報を出力する方法は、文字を印刷したり、ディスプレイ装置に表示したりする技術、音声を合成する技術、計算機の中に存在する情報を人間にとって認識しやすい形にグラフ化したり、図形、動画などで表示するコンピューターグラフィック技術などがある。

 一方、人間が用いている情報の媒体を機械のコード情報に変換する技術は、パターン認識の技術として長い間研究されている。


 その中でも、パターン認識の中の文字認識の技術は特に進んでおり、OCRなどで実用化されている。

しかし、OCRの認識方法であるパターンマッチングによる文字認識では認識速度などいくつかの問題点がある。

そこで、新しい文字認識の方法であるニューラルネットワークによる方法と比較し、どのような利点、欠点があるかを検討する。さらに、認識率を高くするための方法を考えてみる。

またニューラルネットワークを、その他の処理にも利用できるかどうかを考えてみる事を目的とする。


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