6章 ニューラルネットワーク+パターンマッチングによる文字認識 誤認した文字を見てみると、必ずしも同じ文字を誤認しているわけではないので、この二つの方法を組み合わせた方法で認識させると認識率が上がると思われる。 6.1 認識方法 T.ニューラルネットワークによって文字認識を行い、誤差が少ない順に3〜4文字抜き出す。(アルファベットの場合は4文字、数字の場合は3文字抜き出す) U.抜き出した文字をパターンマッチングにかけてそれぞれの文字の誤差を出す。 V.ニューラルネットワークによる場合の誤差とパターンマッチングによる場合の誤差を足して、一番誤差の小さい文字を認識文字とする。 |
6.2 ニューラルネットワーク+パターンマッチングのフローチャートを図6.1に示す。 |
6.3 実験方法
使用する学習データとテストデータは、前の実験の(2)と(3)の場合のデータを使用する。
6.4 実験結果
実験結果を表6.1〜表6.2に示す。
アルファベットの正解数、認識率、認識時間 (2) (3) A 2 2 B 2 1 C 2 2 D 2 2 E 1 2 F 2 2 G 2 2 H 2 2 I 2 2 J 2 2 K 2 1 L 2 2 M 2 2 N 2 2 O 2 1 P 2 2 Q 2 1 R 2 2 S 2 2 T 2 2 U 2 1 V 2 2 W 2 1 X 2 1 Y 2 1 Z 2 2 正解数 51 42 認識率 98.0% 80.7% 認識時間 11.1 11.1
数字の正解数、認識率、認識時間 (2) (3) 0 3 3 1 3 3 2 3 3 3 3 1 4 3 0 5 3 1 6 3 3 7 3 2 8 3 3 9 3 2 正解数 30 21 認識率 100.0% 70.0% 認識時間 11.1 11.1
6.5 結果の考察この結果より、次のことが言える。
(2),(3)のどちらの実験でも前の二つの方法よりも認識率がよくなった。
また認識速度の問題も、マッチングするパターンが減るため、あまり時間がかからなくなった。
これらより二つの処理を行うことにより精度が上がるということは、パターンマッチングとニューラルネットワークは違った情報の処理の仕方をしているものと思われる。
したがって、この二つの方法を組み合わせる事により、それぞれの利点、欠点を補えると考えられる。
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