ぼくのワーリャ
ニコライ・チュコフスキー
理論社/ISBN 4652030274
1984年/絶版
ロシア・ソ連の児童文学者、詩人、批評家として日本でも有名な
コルネイ・チュコフスキーの息子、ニコライ・チュコフスキーによる
中・短編3作品を収録した翻訳本です。
ソビエト戦時下の過酷な状況の中でひたむきに生きる若者達が抱く
淡く儚い恋心の機微を3作品とも詩情豊かに描いています。
10代、20代の今現在、青春を過している方々のみならず、
30代、40代、又、仕事や将来への迷いなど厳しい環境にある方々、
定年後の人生をどう過せばよいかわからない方々など、何らかの
人生のお悩みをお持ちの方には是非一度読んで頂きたい作品です。
特別な人生の哲学やヒントが書いてある訳では勿論ありませんが、
今までとは違った感情、気持ちを抱くことが出来ると思います。
残念ながら現在この本は絶版となっていますが、古本市場では
まだ数多く出回っており簡単に入手可能です。
解説の中で訳者の北畑静子さんが、
”ロシア・ソビエト文学者・原卓也教授の著書の中で、
ソビエトの優れた短編小説として「ぼくのワーリャ」について
知ったとき、ぜひとも読みたいと思いました。やがて、息子の
N.チュコフスキーの2巻選集を手にすることができたのですが、
1巻のとびらの著者の写真があまりに父上のK.チュコフスキーに
そっくりで、びっくりしてしまいました。”
と、言及のあるニコライ・チュコフスキーの2巻選集がこちらです。
НИКОЛАЙ ЧУКОВСКИЙ
Избранные произведения в дбух томах
Москва
художественная литература 1977
20cm×13cm ハードカバー
第1巻、526p. 第2巻、460p.
1977年発行
翻訳本のなかの、あの1行の文章はロシア語原文では
どうなっているんだろう?
などと日本語訳とロシア語原文を比較してみるのも面白い
と思います。
ロシア語をかじった事のある方、これからなにかロシア語の
テキストに挑戦してみようと思っていらしゃる方にお勧めです。
(2005.06.23)
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