ギルキラーROD計画
- 何故こんなものを?
きっかけは、車の助手席に放り込んでおいて、ちょっと釣りしたいな〜的な衝動に、さっと対応出来るRODが欲しかったのと、安物のRODが折れた事件が重なったことだった。暫くは、捨てるつもりで車に放置していた折れたRODが、『俺を男にしてくれ〜』と叫んでいるのを聞いて(嘘)、ちょっとやる気になってしまった訳だ。とりあえず、折れたRODを眺めていたら、折れた部分は2ピースのつなぎ目付近から先だけで、他の部分は至って健康だった。そこで、折れた部分をノコギリで切って、更にRODのファーストガイド付近から切断したものに差し込んでみた。(下図)
これが結構良かったのである。さすがに飛距離は出ないが、なんとか、まともに釣りが出来るレベルだったのである。行き当たりばったりで、とりあえず繋いでみただけなのに、約3ft5inと、超ショートなRODは、自分の立ち位置さえ確保出来れば、有る程度キャスト可能という強みも有って、一時期おいらのメインRODよりも出番が有ったのだった。こんな感じで、MegapassのカスタムROD,GKR−1S(ギルキラーROD1号機スピニング)が完成したのであった。
- それからどうした?
しかしながら、GKR−1Sには致命的な弱点が有った。ファーストガイド(リールから一番近いガイド)を切り離して、セカンドガイドを採用したので、6Lb以上のラインを使うとライントラブルが続発したのである。専用に、スプールの小さいスピニングリールを買って、やっと6Lbのナイロンラインが使えたのだ。また、フローターに乗せようとしたら、RODホルダの幅ギリギリだった(使えね〜[泣])。という訳で、おいらはギルキラー2号機開発に乗り出したのであった。
- GKR−2S難航
素材は問題無く見つかった。折れてGKR−1Sとなった先代の代わりに、中古を漁って買ってきた安物RODを、最近使用しなくなっていたのだ。理由は、グリップが長過ぎるってものだったけど、前回の成功も有って、結構簡単にノコギリを入れた。まずは、グリップを短く詰めて(これだけでも結構良かったのだが)、セカンドガイドを跳ばす形で、切ってみた。(下図)
ところが、ここで問題が発生した。太い方の穴に、細い方がはまらなかったのである。この問題は、GKR−1Sを造った時に余ったRODの切れ端をジョイント(芯)に使う事で解決したが、これがいけなかった。結局、この芯がRODの内側に当たって、変な応力がかかっていた様だ,予期せぬライギョのストライクに、『メキメキ』と音を立てて折れてしまったのである。これを、きっかけに、度重なる補修にも関わらず、35cm以上の魚を釣り上げる度に折れる事を繰り返したのである。数回の失敗の後,おいらはこのRODを使うのをやめていた。GKR−2S計画は暗礁に乗り上げたのだった。
一旦は、さじを投げた計画だったが、短いRODの使いやすさは捨てきれず、事有る毎に色々試してみたのである。バネ鋼線を十本程まとめて埋め込んでみたが、これは机上テストで脆くも折れてしまった。(このバネ鋼線は、今、新スピナベのアームに再利用されている)チタンの棒(以前、骨折した時においらの左手に刺さっていたもの,4本で10万円!!!)も考えたが、これでは、他のRODを芯に使ったのと同じである。次第に、このRODは、おいらの部屋の片隅で、ほこりをかぶる様になったのだった。
- 懲りずに、GKR−2S再び
おいらは初心に戻ったのだった。(最初からこうしておけば良かった)ジョイントを使う事をあきらめ、また、少々ROD長が短くなるものの、差し込んでの結合に戻ったのである。サードガイドをライターであぶって外し、その少々後ろ側を切断すると、なんとか、太い方の空洞に刺さる細さになった。そこで両者を接着し、PEラインにて結束したのである。更に、以前に取り外していたセカンドガイドを良さそうな位置に取り付けると、これがまた良い感じに仕上がったのである。(下図)
前例も有るので、机上にて強度チェックを行ったが、2kgのダンベルをぶら下げても大丈夫だった。あとの調整は、ラインとドラグ調整にて行う事とした。〜こうして、GKR−2Sは復活したのだった。今後も、RODへの挑戦は続く・・
出来たもの!
GKR−1S,2Sの勇姿については、タックル紹介のページに紹介している。興味の有る方はどうぞ!
RODいじりのノウハウ
ひよっこのおいらが、あれこれ言える立場じゃないけど、何かの参考になれば・・と,
- ガイドの外し方
ガイドを止めている飾り糸をライターで、10秒ほどあぶると、ガイドがポロッと取れてくる。竿本体を焦がさない様に注意! 後処理として、焦げた糸を除去して、残った糸はカッターナイフなどで剥ぎ取る。糊がROD表面に付着して残る場合は、ペーパーがけなどすれば除去出来る。
- ガイドの取り付け方
瞬間接着剤でガイドを仮止めして、飾り糸(ROD用:釣具屋で、RODのガイドを止める糸と言えば買える,色は好みで)を巻く。巻き方についてはノウハウ無いが、他のガイドや、別のRODのガイドを参考にして、同じように巻けたら、ラバジなどの止め方で止め、瞬間接着剤を染み込ませる。乾燥したら、エポキシ系のコーティング剤(これも、釣具屋で、RODガイドのコーティング剤と言えば、買える)を厚塗りして仕上げるのだが、乾燥するまでに垂れるので、2〜3分おきに、RODの上下を入れ替える。乾燥したら、もう一度コーティング剤を塗って仕上げ。