WEEKLY日記で書いている『今週の映画』を五十音順にまとめました。

     <採点>  
       5点:
大絶賛、お気に入り映画
       4点:
人に薦められるレベル、劇場で見ても損なし
       3点:
レンタルが妥当
       2点:
3点と1点の間、見てもいいけど見なくてもいい
       1点:
お金と時間を返して!

た 行 35
ターミネーター3 (3点)
   「審判の日」以降の近未来では、人間軍と機械軍が戦争をしており、機械軍は過去に遡って人間軍のリー
  ダー(ジョン・コナー)を抹殺しようと、タイムマシンでターミネーターを送り込んでくるというシリーズを通じた
  根本の物語は同じ。
   復習すると、パート1では、ジョンが生まれる前の時代、ジョンを生むであろう女性(サラ・コナー)をターミ
  ネーター(シュワ)が殺しにやってくる。それに対し人間軍もジョンの部下リースを送り込みサラを助けにくる
  ‥。ラストはサラとリースの間でジョンが身ごもるというオチで終わる。
   パート2では、ジョンが13歳の時、新型の液体金属のターミネーターがジョンを殺しにやってくる。それに
  対しパート1のタイプのターミネーター(シュワ)が人間軍によりプログラムを書き換えられて助けにくる‥。
  一応 「審判の日」自体が起こらないように防ぐという形で物語が終わる。
   パート3では、ジョンは23歳。更に強力なターミネーターが殺しにきて、またパート1のタイプのターミネー
  ター(シュワ)が助けにくる。サラは白血病で死んでいるという設定。
   パート3の最大の特徴は、敵が女ターミネーターという点。性能はバズーカ砲を備えていたり、触っただけ
  で電子機械を操れたりなどスケールアップ。途中シュワも操られそうになってしまう。カーチェイスなどのアク
  ションもそれなりに見応えがある。
   しかし全体として何かが物足りなく、インパクトに欠ける印象。パート1・2でサラを演じたリンダ・ハミルトン
  の魅力が大き過ぎたなぁ。彼女が出ていないのが何よりもマイナスだと思う。何か彼女を登場させて別のス
  トーリーでパート3を作って欲しい‥‥。

ターミネーター4 (2点)
   
時は2018年。審判の日後の荒廃した世界でジョンは抵抗軍のリーダーとしてスカイネットと戦いを繰り広
  げていた。一方、記憶を失くしている謎の男マーカスはリースと出会い‥。
   率直に言って期待はずれの駄作。不覚にも途中で寝てしまった。この脚本でよくOKが出たなぁ。根本的
  な疑問として、死亡したリースの子として生まれたジョンの延長上の未来にリースが存在するってありえるの
  か?
   これなら「3」までとの繋がりの気配を消し、リースを過去に送り込んで終わるような「0」的な話のがよかっ
  た。唯一の救いは「5」が出来たとしても「4」は無視して「3」からの続きで見ても特段支障が出ないことか。

ダイアリー・オブ・ザ・デッド (3点)
   
出尽くした感のあるゾンビ映画で巨匠ロメロがどういう切り口でくるか期待感があった新作。今度はビデオ
  カメラによる主観映像を中心としたドキュメンタリー風仕立てときましたか!
   この手の主観映像系映画の場合、ビデオカメラを持っていた理由と撮影し続ける無理のない動機づけが
  必要だが、主人公をホラー映画の撮影中だった学生達にし、ネットに映像をUPして真実を伝える、生存者
  を救う手段となるよう使命感に駆られて記録を残すとうまく設定したな。
   その他、感染したらゾンビになるのではなくて、死んだらゾンビになるというロメロの定義を思い出させてく
  れたな。

大脱走 (5点)
 
   
’63年作品。ドイツ空軍の捕虜施設に収容された英米連合軍の兵士達が、250名によるかつてない大
  脱走を企てるが‥‥。
   3時間弱の長編なのに全然長さを感じないどころか、もっともっと続きを見たくなる。スティーブ・マックィー
  ンのバイクシーンがあまりにも有名だが、主役級の役者は10人位いて、すべての人の魅力をしっかり描写
  している正に傑作。もうこんな映画は生まれないような気がするなぁ〜。個人的には目の見えなくなる偽造
  屋とノッポの調達屋の友情が特に良かった。
   脱獄物の映画は脱獄したら終わりというのが多いと思うが、この映画は脱走した後の逃走部分を厚めに
  とってあり、各々が汽車・バイク・自転車・ボート・ヒッチハイク・飛行機など違った方法で逃げのびようとし、
  果たしてどの方法が有効なのか?自分だったら何で逃げるか?そんなこと考えるのも楽しい。

タイムマシン (2.5点)
   
恋人が強盗に殺され、タイムマシンを開発し過去に戻って恋人を救おうとする。しかし死の運命を変える
  ことはできず、過去を変える答えを求め未来へ旅立つことにするが‥‥
   期待して見てみただけに内容がチョット残念。前半はいい出来だ。名作「ある日どこかで」のようなせつな
  い物語が続くのかと思いきや、後半は僕は全くついていけませんでした。この映画の後半が好きという人と
  はいっしょに映画を語りたくないですね。

ダウト (3点)
   
市長選に立候補している検事の恋人の検事補がストーカーにレイプされ正当防衛で男を射殺したと告げ
  る。一方、死んだ男の知人が現われ検事補の方がある目的を持って男を誘惑し深い仲だったと証言する。
  食い違う証言の中で、街の悪のボスで正体不明のダニーなる人物が絡んでいることがわかるが‥。
   ラストに一定の驚きはあったものの、観客をあっと言わせようと狙いすぎたあまり、話が回りくどくなってい
  て爽快感いまいち。よくよく見直すと、意味深な留守電の内容や、たかだかパーティーの会場借りただけな
  のにそのビルのオーナーの話が出てきたり不自然な点も多い。何度か思わせぶりに出てきた「○○の香り
  がした」という話も結局どこにも繋がってないじゃん(>_<)。

ダウン (2点)
   
102階建ての超高層ビルのエレベーターが原因不明の暴走、殺戮を繰り返す。エレベーター技師と女性
  新聞記者が原因究明にのりだすのだが‥‥。
   エレベーターのホラーという類似した映画がないだけにそれなりに面白いのだが、物語の一番重要な核心
  の部分が、訳のわからない安っぽい物体で済まされてしまい最後にガクンとくる。まさかそれを狙って「ダウ
  ン」と題名をつけたのなら座布団1枚あげたい。

タクシードライバー (4点)
   
’76年作品。デニーロ主演。悪がはびこる不浄の街NY。何かを変えたい、何かを始めたいという焦燥感
  に駆られるが、自分はしがないタクシードライバー。そんな時12才の少女がタクシーに乗り込んできて‥。
   デニーロの出世作にして、誰もが名作と讃える作品であるが、やはりそれなりに味わい深いものがある。
  それはやっぱり世の中の大部分の人間が主人公のトラビスのように人生に成功していないからであろう。つ
  まらなく淡々と進む日常、誰からも尊敬されない自分、何をやってもうまくいかない焦り‥。
   個人的には、目標を定めた主人公が、まずなまった体を鍛えだすシーンが印象に残る。いま正にオレが
  そんな感じなんだ!

団塊ボーイズ/WILD HOGS (3.5点)
   
人生にどっぷり煮詰まった4人の中年男。冴えない日常から逃れようとハーレーで西海岸目指し一週間
  ルールなしただ気の向くままの自由な旅を実行。道中、ワルの族に絡まれてしまい‥。
   括りとしてはコメディだが、ギャグは抑えの利いた自然っぽいもので受け入れ易く、オヤジの青春ロードム
  ービーの中にギャグも織り交ぜているという感じかな。トラボルタ目当てで借りたわけだがサスペンスやホ
  ラー中心に観ている自分にとって一服の清涼剤となる良質な映画であった。
   しかし、歳を重ねるにつれ有休1日取るのにも窮屈な状況になってきていて、こんな冒険旅行ができるの
  は退職後なのか(>_<)。

チェンジング・レーン (3.5点)
   
仕事に何の疑問も抱かず順風満帆な人生を歩む弁護士と新しく家を借り離婚裁判中の妻子とやり直そう
  としていた男。無茶な車線変更が招いた交通事故から、2人の男の長い長い1日が始まり‥‥。
   これは本当にたった1日の中の出来事なのか!ものすごい分量の出来事が盛り込まれ、2人の中のイニ
  シアチブが何度も逆転する。見る前までは、黒人の白人に対する執拗な復讐劇かと思っていたが、単に復
  讐合戦に終わらず双方が正義感や家族愛を取り戻すしっかりとしたドラマになっていて後味よろし。

チョコレート (3.5点)
   
ハル・ベリーが黒人初のアカデミー主演女優賞受賞作。死刑と交通事故で夫と息子を亡くした女と自殺で
  息子を亡くした男。3つの死が繋がって男と女が巡り合い愛し合う。つらい現実とそれでも続く日常を2人で
  変えていきたいっていう感じであろうか。
   物語はシンプルで静かな映画だ。10年以上前の作品と言われても違和感はない。ベリーの演技は標準
  以上だとは思うけど唸るほどうまいとは思わなかった。僕は逆に相手役の男優の演技の方が印象に残っ
  た。黒人と白人の大人の恋愛物というだけで、米国では一目置かれるのかもしれないな。ちなみにチョコレ
  ートを食べながらこの映画を見ると鼻血が出るかもしれないので注意 (~_~メ)。

ツイステッド (2.5点)
   
殺人課の女性刑事が主人公。自分と肉体関係をもった男が次々に殺され、自分は深酒のせいか気を失
  うことがあり記憶が定かではない。ひょっとして自分が犯人なのか‥。
   オチは平凡だな。キャスティングから犯人がわかるよ。主人公の相棒を犯人に仕立てるため確実に殺して
  一件落着で安心させてからやっぱり犯人は‥っていう流れの方が良かったと思う。精神科医が主人公を操
  って殺人をさせているというオチでも良かったな。何れにしても、男漁りして深酒する主人公に共感や同情が
  全くできません。

月に囚われた男 (4点)
 
  近未来、地球の資源は底をつきかけていたが、太陽エネルギーを含んだ石(ヘリウム3)を月の裏側で採
  掘し地球に送ることで、地球のエネルギーの7割を賄えるようになっていた。この月での採掘等の任務に一
  人の男が3年契約で派遣されていたが、任務終了まであと2週間と迫ったある日、基地外での作業中に事
  故に遭ってしまい‥。
   本体は登場しなく、1人の2体のクローンだけで話が進むという設定、またその2体が蘇生と自分がクロー
  ンだと認識するのに時間差があることや、クローン同士が自分の思い出(本体の記憶)を語り合うなど、これ
  までに見たクローン物にないアイデアがあった秀作。2体のクローンを演じ分け、話にリアリティを持たせた
  主演のサム・ロックウェルの演技も○。

デイ・アフター・トゥモロー (3.5点)
   地球温暖化が進むと極地の氷が溶け、海水の塩分濃度が低下することによって海流が変化し、ひいては
  寒冷化を招くらしい。古気象学の研究者が、地球温暖化により遠い将来、地球が氷河期を迎えると警告す
  るが、今まさに世界各地が異常気象に襲われ、北半球は氷河期状態に‥‥
   学者を主人公とした人類滅亡系パニック映画とくれば、この学者を中心にプロジェクトチームが組まれパ
  ニックに立ち向かい、途中チームメンバーが1人ずつ犠牲になりながら人類を救うというような流れになるの
  かと思いきや、気象問題なのでお手上げぇ。逃げること以外に打つ手なし。中盤より息子を助けに行くという
  家族愛が主テーマになる。
   洪水や竜巻、寒波などのCGは迫力があり、そこそこ面白いが、どうパニックを解決するのか、解決方法
  があり、それを提示してくれるのかと期待して見た人には少し拍子抜けかも。
   主人公の息子の恋人役を演じたエミー・ロッサムはかわいかった。今後チェック要(^。^)。

デイ・オブ・ザ・デッド (2点)
   ロメロの傑作「死霊のえじき」の初リメイクということで期待大だったが‥。ほぽ別物の凡庸でライトなゾン
  ビ映画であった。85分の短尺で、しかも所々「長い話」だからと省略してあるにも関わらず長さを感じたのは
  何故だろう?起承転結のある流れでかつ展開が予定調和すぎたためか。
   一応目新しい点としては、アイドル顔で小柄な女優を主役にしたことと、ベジタリアンはゾンビになっても人
  肉を欲しがらないという概念を打ち出したことか。まぁそれもオリジナルの主要人物パブを違う形で登場させ
  るための苦しい言い訳だったな。

ディスタービア (3点)
   教師をぶん殴って3カ月の自宅監禁に処された男子高校生。足首に監視用の装置を付けられ自宅から
  30m以上離れると警察に連絡がいき警官がすっ飛んでくる。暇つぶしに近所を観察していると向いの中年
  男が今話題の女性失踪事件の犯人に思えてきて‥。
   ヒッチコックの名作「裏窓」を高校生を主人公にして現代風にアレンジ。装置のせいで来てほしい時に逆に
  警察が来てくれないというのが面白かったが、お約束的な犯人の詰めの甘さと隣に引越してきたセクシーな
  同級生との恋愛話にかなり比重が置かれており、初見の時だけそこそこ楽しめるソフトサスペンスといった
  感じだ。

ディセント (4点)
   
英国製サバイバル・ホラー。ディセントとは降下とか(不意の)来襲とかの意味らしい。女友達6人で冒険
  旅行として洞窟探検に訪れるが、1人が冒険心から皆に内緒で当初の予定と違った未踏の洞窟を案内した
  ことがとんでもない恐怖を引き起こすことに‥。
   色んな要素の恐怖をうまく配合し表現した秀作。余韻を残したラストもGood。オレとしては外界と連絡が
  つかない場所(しかも暗闇)で迷子になる、出口がわからないこと自体が怖かった。教訓として冒険旅行に
  はライターとナイフは必需品なことも覚えておこう。

テキサス・チェーンソー (3点)
   5人の若者がドライブ中、放心状態で歩く1人の少女と遭遇し車に乗せてあげる。ある場所にさしかかった
  時、『そこに連れ戻さないで』と少女は自ら拳銃で頭を打ち抜いてしまう。正直に警察に届けようとするが‥。
   中盤まではいい出来だと思う。少女の自殺シーンやそれ以降出会う人物が全員怪しげなところ、平原にぽ
  つんと立つ館、館で待ち受けていた怪物‥。
   後半から怪物が活発に動き出し、13金のジェイソンのようなありえない不死身さを発揮する展開になり怖
  さが半減してしまったと思う。怪しげな家族をもっと生かした方がよかったな。
   『悪魔のいけにえ』のリメイクということだが、これはオリジナルを見て怖さを比較してみたい。

デス・ウィッシュ (3点)
  
 チャールズ・ブロンソン主演の名作「狼よさらば」を現代的エッセンスを加えた上でブルース・ウィリス主演
  にしてリメイク。
   ネット動画で銃の扱いを勉強したり、スマホで犯行現場を撮られてSNSで拡散されちゃうなどいかにも現
  代あるあるや、主人公の職業を外科医にして運び込まれた患者から銃や犯人に繋がるヒントを得るなどス
  トーリーに上手く絡めた点、ラストも程よくまとめてあり、ウィリス版もこれはこれでそこそこ面白い。予告編
  で内容をさらし過ぎてるのは×か。

デス・プルーフ (3.5点)
   「グラインドハウス」のタランティーノ版。デスプルーフ(=耐死仕様)の車に乗る自称?スタントマンが狙い
  をつけた美女グループに危険なちょっかいを出す。が、ある美女グループは反撃に出てきて‥。
   女の無駄話が異様に長いが(タラの映画の場合、無駄話の中にも光るものがあったりするので油断でき
  ないのだが‥)それを乗り越えると強烈なクラッシュシーンと息詰まるカーチェイスを味わうことができる。割
  切った前後半の二部構成やサイコ野郎がヘタレに成り下がる点なども軽い驚きがあった。ラストはまさかビ
  リーズブートキャンプの「ヴィクトリー」の影響?

デッドorキル (2.5点)
   ある富豪が各々ワケありで大金が必要な一般市民8人を支援対象として晩餐会に招待する。二択の簡単
  なゲームを行っていき、勝ち残った1人に賞金を与えるというが‥。
   本性が試されるどちらも選びたくない二択が提示されるのは面白かったが、すぐ選択しなければならず、
  被験者同士の駆引きやだまし合いなどが絡んだドロドロの心理戦が展開されるのではなく、単に富豪の悪
  趣味なお遊びを強要されると言う感じでゲームに深みがない。富豪ジュニアが中途半端に退場しそれっきり
  なのもいただけない。

デッドガール (2.5点)
   
イケてない男子高校生2人。学校バックレ退屈しのぎに閉鎖されている精神病院に忍び込む。ある一室で
  鎖につながれた全裸の女を発見する。何と、首を折っても銃で撃っても死なないことがわかり‥。
   精力旺盛な10代男子ならさもありなんな展開だな。予測不能な動き、意味深な表情を見せるゾンビ女の
  怪演は見もの。死にそうな人間を死なせないために敢えてゾンビに咬ませるというのは新しい発想だったか
  な。ゾンビ女が何者で、何故監禁されていて、伝染の定義など全く説明がなかったことに不満はないけど、
  チン咬みされたマッチョのその後のその後だけは知りたかったなぁ。

デッド・サイレンス (3点)
   
若い夫婦の元に差出人不明の荷物(腹話術の人形)が届く。直後に夫が買い物に出た隙に妻は何者か
  に舌を切られ惨殺されてしまう。嫌疑をかけられた夫は自ら真相究明に乗り出すが‥。
   ラストの衝撃でいろいろ誤魔化されてしまった感があるが、怨霊の仕業だとして、なぜ今復活したのかは
  最低限納得のいく説明を入れてほしかった。これなら中絶させられた義母が呪いの言い伝えを生かして(あ
  るいは憑依され)夫と幸せそうな息子夫婦に復讐するという作りのが良かった気がする。

デッドマン・コーリング (3点)
   
婚約者が骨董品屋で見つけたという指輪をもらってから不可解な出来事が起こり始める。指輪について
  調べてみると、元の持ち主は35年前に指輪をした指だけが切断され発見されたが、未だ行方不明という
  ことがわかり‥。
   実話を基にした話だというが、どこまでが実話なのか調べてみたくなった。指輪の新所有者と犯人との人
  間関係まで事実なら超ミステリーだ。指輪をした指だけ切断した理由が説明されていなかったがそこも気に
  なる。

デッド・レイン (2点)
   
足を洗った伝説の金庫破りが、生活が二進も三進もいかなくなり、甥や悪友にそそのかされ再び悪事に
  身を染めていくことに‥‥。
   見所は主演のC・ウォーケンの渋さのみで、他に収穫がない映画だ。伝説の金庫破りという大袈裟な設定
  だが、狙う金庫はしがない中小企業の金庫で、破るにあたっての特別なトリックもなし。感動するような人間
  ドラマもないし、映画にするほどのスケールのある話とは思えません。

テラートレイン (2点)
   
東欧に遠征にきたアメリカの大学レスリング部。夜遊びして電車に乗り遅れてしまい困っているところを親
  切な女性が手助けしてくれて後続の電車に乗ることができたが‥。
   ホステルのヒットに便乗して作ったような電車を舞台にした人体破壊系ホラー。一応、電車から降りように
  も僻地を走る電車で降りたら降りたで困り、停車駅も敵の縄張りで降りられないというところがミソか。レスリ
  ング部員なのにあっさりやられてくヘタレぶりや不衛生極まりない解体室、分かり易すぎる怪しさの大男や
  手下コンビなどお粗末感いっぱいで、敵は全滅するのに鑑賞後の爽快感はなし。

ドーン・オブ・ザ・デッド (4点)
   
名作『ゾンビ』のリメイク。っと言ってもショッピングモールを舞台とする大本の設定以外はかなりアレンジ
  されているので新バージョンという感じっぽい。特徴としては何よりゾンビのスピードが違う。見つかったら最
  後、全力疾走のゾンビが襲ってくる‥。
   非常にテンポが良くて、丁度良い時間にうまくまとめてあって、オリジナルにない見所もあり、近年のゾンビ
  映画ではぴか一の出来。特に向かいの銃器店との屋上でのやり取りとトラックでの脱出シーンはゾンビ映画
  史上の残る名場面の気がする。

トゥームレイダー (3.5点)
   巨乳のおねぇちゃんが主人公。(と言ってもH関係の映像はなし。トホホ(~_~メ))5千年に1度の惑星直列の
  時に隕石でできたトライアングルを手に入れると、時の流れを支配できるという伝説をめぐるアドベンチャー
  映画。こういう映画に共通することだが、いまいちリアリティがないんだよな。死の危険があるような場面の
  連続なのに痛快なノリで解決しちゃうみたいな。
   ところで、思わせぶりに登場した僧侶と少女は結局なんだったんだ?

トエンティマン・ブラザーズ (3点)
   普段は刑務所に服役していて、悪徳警官と弁護士とグルになりヤマを踏むときだけ出所して強盗を働く3
  人兄弟。手引きしていた弁護士が長男の妻と関係を持っていた上、3人兄弟を始末して大金をせしめる計
  画を立てていて‥。
   『メメント』の影響で出演作が常に気になるガイ・ピアーズ主演。お間抜けでドタバタ劇調の犯罪映画であ
  るが、3人兄弟のキャラが良くまぁまぁ楽しめた。豪州を舞台にした珍しい映画だと思って調べてみたら、そ
  もそも豪州映画で、ガイ・ピアーズは豪州のアイドル出身であった。

閉ざされた森 (3点)
   嵐の中、森に訓練に出たレンジャー部隊6人と軍曹が消息を絶つ。翌日3人が味方同士で撃ち合ってい
  るという異様な状況で発見される。1人はその撃ち合いで死亡し、生還した2人の話は食い違いをみせ、残
  り4人は行方不明。一体森の中で何が起こったのか‥‥。
   謎めいた予告編が面白そうだったのと絶賛する短評が出ていたので借りてみたのだが‥ん〜よくわから
  ん。たった6人の兵士の顔と名前が自分の中で最後まで把握できず、よくわからないまま話が進行してしま
  い、二転三転のラストを見せられても‥。僕はついていけませんでした。そして何故だか、見返して確かめて
  みようという気力がわかない映画だ。

ドッジボール (3点)
   古びたスポーツジムを経営する主人公とそこに集うダメダメな常連客。滞納による差し押さえで30日以内
  に5万ドル返済しないと隣の最新鋭なジムに買収されてしまう。全米ドッジボール大会の優勝賞金が5万ドル
  で出場することに‥。
   ドッジとは「かわす」という意味だったんだね。ウソかホントかアヘン中毒の中国人が15世紀に発明したら
  しい。ルールは日本でおなじみのものとは違い、6人対6人で6個のボールを使うというものであったが、こっ
  ちが本流なのかな?
   相手チームの失格で予選突破、伝説の名選手のコーチ就任、美人助っ人の加入、ダメおやじの確変、決
  勝前日&当日のアクシデント、最後の一騎打ちと大逆転等々飽きさせない上手い流れで、予備知識不要、
  頭からっぽで楽しめる痛快スポーツコメディであった。

隣のヒットマン (3.5点)

   ブルース・ウィリスが哀愁漂う殺し屋を演じる。隣家に殺し屋が引っ越してきたことを、その殺し屋に復讐
  を企む組織に教えてしまい、更に殺し屋の奥さんと恋に落ちてしまう。更には、自分の妻が別の殺し屋を雇
  い狙われ‥‥憎めない主人公に好感が持て、わりと後味いい終わり方だ。
   劇中ウィリスが言う。「何人殺したかなんて問題じゃない。まだ生きている人間とどうつきあうかだ。」なんと
  なくそうだねって感じかな(~_~メ)。
トライアングル (4.5点)
   ヨットでクルーズに出かけた男女6人。突然天候不良となり津波に襲われヨットが転覆してしまう。5人は
  無事で海面に浮かぶヨットの底面で救助を期待していると豪華客船が通りかかり乗り込むことができる。し
  かし船内に船員乗客の姿はなく探索していると、覆面をした殺人鬼に襲われ4人は死んでしまう。残りの1
  人が格闘の末、何とか殺人鬼を海に突き落とすと、何と海面で救助を求めるさっきまでの自分達5人が現
  われ(゜レ゜)‥。
   幾つかの謎は残るものの、それでいて鑑賞後「見事だぁ」と感じるこれまでに観た無限ループ物の1ランク
  上を行く秀作。ループの起点や一周がはっきりしなかったり(小さなループの上に実は大きなループもあっ
  て繋がっていたというか‥)、同じ局面で自分が最大何人存在していたのか(単純に3人と理解していいの
  ?)、そもそも現実の出来事はどこまでなのかなど、いろいろ確かめたくて下手すると鑑賞ループに陥るよ。
  友達に薦めて体感してもらい解釈を語り合いたくもなるな。また、何気に1人4役(?)を演じた主演女優(メ
  リッサ・ジョージ)も凄いんちゃう?他の出演作品もチェック入れていこう。
ドリームキャッチャー (3点)
   少年時代、1人の不思議な少年を助けたことから特殊な能力を持つようになった4人の中年男。冬の山荘
  で旧交をあたため合うが、周囲で不吉な出来事が起こり始め‥‥。
   前半(トイレシーンまで)は4点、後半は2点、全体として3点。「スタンド・バイ・ミー」と「インデペンデンス・
  デイ」をミックスさせたようなヘンテコな映画だ。もし低予算で作ったのなら絶賛されたかもしれないが‥。こ
  の映画を面白いと言って人に薦めると感性を疑われそうだ。せめて、エイリアンを1匹か2匹にして、M・フリ
  ーマンをもっと重要な役回りにすればよかったと思うけどなぁ。
ドント・ブリーズ (4点)
   直訳は「呼吸をするな」か。男2女1の若者強盗グループ。大金を持つ盲目の独居老人の情報を得て、居
  宅に忍び込むが‥。
   訪れた先の住人が異常者だったというのはよくある設定で、普通は訪問者の方に感情移入して異常者か
  ら逃げ切れるか(あるいは倒すか)となるのだけど、この映画の場合、身勝手な若者グループに全く共感で
  きなく、むしろ老人の方を応援したくなる。その意味で、大金は奪うが気を失っている間にスポイト注入され
  ていて後日妊娠に気付くとか痛み分けなオチでもよかったな。