ハッジ氏の白いブリーフ

 キャンプ入りして数日が経ち落ち着いた頃、チームスタッフたちが選手の気分転換できるところを教えてくれ、と言い出した。僕が「景色はよいが泳げないところと、景色は今一つだが泳げるところとどちらがいい?」と尋ねると「泳げるところ!」とのことなので三保真崎海岸へ連れて行った。おもむろに服を脱ぎ出すとみんな海へ飛び込んで行った。しかも、マネージャーのハッジ氏にいたっては、白いブリーフ姿のまま…。
 満足するまで泳いだら、次は生ビールを飲みたいと言い出した。シーズンオフで近くには売店がないと答えると、すんなり帰ることになったが、楽しんだのはスタッフだけ。結局、選手たちは羽衣の松にも、真崎海岸にも行かずに終わった。やっぱり、スタッフは自分たちが楽しみたかっただけなのでは?では?

昼寝

 選手は、午前と午後の2回練習。午後の練習は17時ごろからスタート。ロシアチームは、ひと昔前の小中学校体育の時間のように選手とスタッフが並列にきちっと整列してから練習を開始。礼儀とけじめを重んじているようだ。午前練習と午後練習の合い間、よく昼寝をしていた様子。車のエンジン音や話し言葉のボリュームまで、ロシア側から注文がついった。
 ロシアチームに限らず、こういうキャンプ中は、選手たちは自分のコンディションを保ちトレーニングに集中する。十分な休養が大切で、サッカー選手って昼寝は仕事。必要以上無駄な動きはしない。だから、キャンプ受け入れ施設にとって、外部から切断されたセキュリティーとおいしい食事、緑の芝生ピッチは三種の神器。これが揃わない施設はダメ施設といえよう。

プラチナチケット?

 みなさん、やっとのことで取れたチケットが手元に来たときには、とても感動したことと思う。私もそうだった。でも、ロシアが清水市にチュニジア戦のチケットをプレゼントしてくれたときには、うんざりした。朝は300枚と言っていたのに、それが500枚になり、実際にもってきたときには何枚あるかわからない状態だった。結局、配り終わって741枚あったことがわかったが、目の前に大量のプラチナチケット(約1000万円相当か、それ以上!)があるとありがたみが沸かない。しかも、翌日の神戸でのチケットだ!各国協会割り当てのチケットは、定価買取りのはずだが、ロシアサッカー協会はこの穴埋めをどうやったんだろ?

平和のシンボル

 6月30日、横浜国際スタジアム表彰式セレモニーで240万羽の折鶴が舞い降りた。日本国中の小中学生がワールドカップの成功すなわち世界平和を祈りながら折った鶴。折り紙には、2002FIFAワールドカップのエンブレムと「June.30.2002 final」の文字が印刷されていた。この折り紙は、スタジアムの天井からゆっくり舞い降りるため軽量化特殊開発をしたものだそうだ。静岡県長泉町で作成された紙。みなさん、知ってた?

ポルシェ争いに仁義なき戦い

 ロシア代表のスポンサー石油会社がロシア国内インターネット投票で試合ごとのMVPにドイツ高級車ポルシェを贈ることになった。この車の行方が選手の最大関心事。自分に何回も投票する選手がいるとか、いないとか?(以上、ロシア本国情報)
 チュニジア戦は最年少のシチョフが獲得。あとの2試合VIPなし(負けちゃったから)。石油会社は、1台のポルシェの出費で済んだ。