土つくり 耕楽園 いちじくの志田ファーム    

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土つくり耕楽園

『土壌診断なくして土つくり無し』で書いた項だがここで確認のためもう一度のせる。

土つくりのための施肥設計

土壌診断なくして土つくり無しという。その土壌診断は施肥設計のベースとして活用する。つまり、土壌診断は、作物作りの施肥設計ではなく、作物作りをする土つくりのための施肥設計でなくてはならない。

土つくりのための施肥設計とは!!

病害虫が無く、高品質のものを、多収穫すること。それには、

土の土台である物理性を中心にして土つくり三要素(物理性・生物性・化学性)のバランスをとる。

その方法は、

まず第一に、物理性の土の重さである仮比重、土の三相分布かんがえる。

第二に、塩基置換容量CEC(窒素20%、石灰50%、苦土20%、カリ10)のバランスをとる

第三に、隠れ数値土壌中の炭素をあらゆる炭素率で炭素率C/N比10〜20に整える

第四に、病害の三要因(主因・素因・誘引)の関係を断ちアンバランスにする

・・・・・ことにある。

この結果が、『環境の持続性とわかる技術で儲かる農業』 の実現につながる。

[土つくりのための施肥設計と土つくりイメージ]

☆土作りの三要素、物理性・化学性・生物性のバランスを取れば『作物の健全生育』『高品質多収穫』『病害断絶』が成る。
☆右図 土作りの三要素バランスが整うほど、土壌中炭素含有量バランスとそのC/N比が10〜20に保たれたときは土壌生物活性、作物健全生育が叶うというもの。


自力土つくりのための施肥設計計算

1.仮比重を改善するための資材投入計算

@重い仮比重を下げるための資材投入計算

投入量(容積)=畑の仮比重−目標仮比重 ÷ 畑の仮比重−投入資材の仮比重 × 100

  容積重(重量t)= 投入量(容積)− 容積量

A資材投入後の仮比重

仮比重=((土の容積−投入資材の容積)×土の現状仮比重+当入資材の容積重)÷100

B二種類(重い資材A・軽い資材B)の資材投入後の仮比重計算

  仮比重=((土の容積−投入A資材の容積−投入B資材の容積)×土の現状仮比重+当入A資材の容積重+当入B資材の容積重)÷100

2.現状の塩基バランス(1mg当量)
    521または721になればよい〉

  石灰 分析値÷28=  (me/100g)

     苦土 分析値÷20=  (me/100g)

         加里 分析値÷47=  (me/100g)

  塩基バランス値合計   (me/100g)

A塩基バランス(1mg当量) 521からみた必要量

  石灰必要量= CEC×塩基飽和度×(5/8)×28

     苦土必要量= CEC×塩基飽和度×(2/8)×20

        加里必要量= CEC×塩基飽和度×(1/8)×47

 

B過不足量(石灰・苦土・加里)

       必要量−分析値=  (−)は過剰 無施用

                     (+)は不足 施用量

           施肥量= 不足量×100×土の仮比重

           資材必要量= 施肥量×使用資材成分%

3.塩基飽和度

@現状塩基飽和度

    =塩基バランス値合計/CEC×100

A塩基飽和度を80%に下げるためのCEC

    CEC目標値=塩基バランス値合計×100÷80

B現状のCECとの差(増強分のCEC)

   =CEC目標値−現状のCEC

   必要な資材投入量(t)=増強分CEC÷資材1tでCECを高められる数

C資材投入後の仮比重(1−A・B)

(イ)資材投入後の仮比重

仮比重=((土の容積−投入資材の容積)×土の現状仮比重+当入資材の容積重)÷100

 (ロ)二種類(重い資材A・軽い資材B)の資材投入後の仮比重計算
    仮比重=((土の容積−投入A資材の容積−投入B資材の容積)×土の現状仮比重+当入

A資材の容積重t+当入B資材の容積重t)÷100

DCECが増強された分(2つの組み合わせ)

    (meg/100g)=(A資材の容積重t+A1tで増強できる数)×(B資材の容積重t+B1tで増強できる数)

E資材で施される成分量

   窒 素 成分量(kg)=投入量(kg)×成分割合×利用率0.3

   リン酸 成分量(kg)=投入量(kg)×成分割合×利用率0.6

   加 里 成分量(kg)=投入量(kg)×成分割合×利用率0.9

 【肥料の吸収率(利用率)】

 施用成分のうち作物に吸収される割合を、通常吸収率または利用率といいます。

   一般に窒素の利用率は30〜50%、

   りん酸5〜20%、

   カリ40〜60%程度です。

  下記のように計算します。

                 

 あらかじめその地域の作物別利用率を把握しておくとよいです。

 

4.元肥窒素量

   畑のCEC(増強後のCEC)× 0.2 × 14 =畑が保持できる量

   畑が保持できる量−残存量=窒素施用量

5.リン酸過剰対策

   苦土施用=過剰リン酸÷3

    注意 あえてやる必要はない。苦土に燐酸がついてしまい不要化する恐れがある。様子を 見る余裕も必要。

    補足:りん酸、石灰質資材施用の注意

     (1) りん酸質肥料、石灰質肥料の中には当該成分の他に塩基成分を含んでいるものがあるので不足量の

        補給にあたっては考慮しなければなりません。

     具体的計算方法を以下に示します。

       りん酸質肥料による苦土、石灰施用量(10アール当たり深さ10cm改良の場合)

     A 苦土施用量(kg)=リン酸質肥料 施用量(kg)/10a×苦土含量(%)÷100

     B 石灰施用量(kg)=リン酸質肥料 施用量(kg)/10a×石灰含量(%)÷100

     C 苦土肥料施用量(kg)={不足量(mg/100g)×1.0×仮比重−A}÷肥料の苦土含量(%) ÷100

     D 苦土肥料による石灰施用量(kg)=リン酸質肥料 施用量(kg)/10a×石灰含量(%)÷100

     A 石灰質肥料施用量(kg)={不足量(mg/100g)×1.0×仮比重−A}÷肥料の石灰含量(%) ÷100

     (2) pHが基準値以上でりん酸、塩基類が不足している場合には、りん酸の不足を補うには過りん酸石

         灰、重焼りん、苦土には硫酸苦土等が適当である。


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