庚申さんの三猿
今年(2004)は申(サル)年、十二支(子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥)の9番目です。方角は西南西、時刻では午後3時から5時までです。
牛馬の守り神で疾病よけを意味します。
日光東照宮の三猿は、「見ざる・聞かざる・言わざる」を表現し、日本古来より賢く生きるための基本となる姿を猿におきかえて表現しています。
親もとを離れる前に、世間の悪いことを見たり、聞いたりせず、また、人を傷付けるようなことを言ってはいけないと、兄弟三猿に対して親が戒めのことば。
これは、漢語の『不見、不聞、不言』の三諦の和訳で、三猿に表しただけで猿とは直接関係ありません。
また、仏教と道教に神道まで混交した民間信仰の庚申信仰に結びついて作られたとも言われています。すなわち、「目と耳と口をつつしみ、厄を避ける」ことを教えたようです。
では何故サルかといえば、サルは神だったのです。示偏に申を合体しますと神となります。
何の神かといえば、牛馬の守り神で、疾病よけを意味します。
この三猿像のルーツは、三猿像の源流は古代オリエント(エジブト)にさかのぼるり、シルク・ロードを経由して中国文化から外来要素も入っているのです。
原点の三猿像の教えは「見ろ、聞け、ただし、口はつつしめ」と解釈され、広く通用しています。「見ざる・聞かざる・言わざる」と逆の解釈です。