四大元素と箱の鍵 4 〈水のサイン〉 と総括


 4大元素 … 鍵に想定される人物
 

・ ワンド(杖)      …火 → 理想  ヴォルフ  
・ ペンタクル(コイン) …地 → 物質  グウェン
・ ソード(剣)      …風 → 思考  コンラッド
・ カップ(聖杯)     …水 → 感情  ユーリ


 四大元素語り、ついに第4夜。
本日は水象サインにして、眞魔国第27代魔王、渋谷有利原宿不利陛下のもつ属性を
タロット的見地からのべていきたいと思います。引用するカードは、もうおなじみウェイト版。

 水象サインは「感情」を支配します。タロットではカップの絵柄で表されていますが
これは愛の象徴です。 また、生命を生み出す母なる力の象徴でもあります。
水は納められる器がたとえどんな形をしていようとも、その形にしたがって中を潤します。
水(愛)は、相手の形を問いません。
 どんな人種を前にしても、決して相手に対する思いやりを失わないユーリの本質は
ここにあると思ってます。
 一方作中で本人も言ってますが、カッとなると怒りが制御できなくなる…
これももまた水象サインの特徴。
大きな愛と、憤りは同じ資質の表と裏。ここが本日のテーマと言っても良いですね。

 ユーリは基本的に、とてもやさしい人です。
どんな相手に対しても…特に弱い人、苦しむ人、貧しい人、傷ついた人をすぐに見分けます。
そしていつも、なんの代償も要求せず手を差し伸べようとします。
 反対に上様はとても厳しい方です。
自分の正義に反する相手に対して、一気に制裁をくだす大きな怒りの感情の塊です。
この両極的な資質は、本文中からも伺えるとうり、生まれついてのもの。
 こんな彼は、最初のスタツアでいきなりヴォルフラムに求婚→決闘!という、快挙をしてくれました。
さすがですね。感情の赴くまま、水の性質そのまんま。

 しかし、これだけではいけないのです。
第一日目に火のヴォルフのところで触れましたが、どんなに深い愛情を持っていても
それが正しい方向に向かなければ、ただのきまぐれな存在になってしまいます。
それは偽りの愛です。
だからこのユーリのもって生まれた資質を、正しい方向に導くともし火が必要になってくるわけです。
ともし火とは、深いところから来る直感。すなわち火(神)の性質からくるもの。
ヴォルフラムの存在が絶対必要不可欠!となってくるのです。
 本編中でも、ヴォルフはあらゆるところでユーリの、感情に押し流されやすい性質を
軌道修正しています。うそのない、真実のことばです。
それを受けることによって、ユーリはいつも自分の歩み行く道筋を見極めていってますね。
 真実の炎はときに強くユーリの心をえぐりもしますが、、一方でつねにともし火で照らし、
心を暖めててくれています。(なので、はなれてるととても辛いんじゃないかと)
これはヴォルフにしかできません。
そういえば、ヴォルフの項で彼の能力に微妙にロックがかかっていて、ユーリがいないと
発動しないと書きましたが同じことがユーリにも言えるのではないでしょうか?
ヴォルフがいなければ、ユーリは感情に押し流されて道を誤ってしまう…。
(でも逆にヴォルフの激しい炎を癒せるのは、ユーリの水の性質vv)

 見えない未来に向かって進む若い王には、明るく足元を照らすともし火が必要です。
道を踏み外さないように、あとに続くものが安心して進めるように。
やがてマで、アニシナさんが言ったことは、こういうことかなあ…なんて思ってたりして。


 さて、そろそろ水のサインと「鏡の水底」の関係を、タロットカードから読み解いてみましょう。
カップ 1 逆位置の意味は…
欲望に駆られた愛、うその関係、思いが通じない、一方的な愛情、ストーカー、強欲、欺瞞
怒りの気持ちが抑えられない、憎しみ、自虐、残忍…などなど。
人間のもつ感情の暗黒面が浮き彫りになってます。
ルツはおばかさんなので、第一次大戦くらいからのドイツの状況を詳しく語ることはやめますが
この時代から、二次大戦にかけてのドイツの状況を考えると……。
箱のの影響はかな〜りやな感じですね。



  で、総括。
今回四大元素を、火地風水の順でご紹介してきましたが、実はタロット時間の経過にあわせると
順番が変わります。↑この順番と言い方は、占星学の順番なの。ほんとは。

火   …日〜週単位
水   …週〜月単位
剣   …週〜月単位(月単位のほうが優位)
コイン …月〜年単位

 これが、タロット的に物事が展開する動きの早さ順です。
実際に占うときには、ケースバイケースでリーディングしていくので、他のカードとの
兼ね合いを見てお話しますが、基本は上のとうりです。

で、まとめると第2夜で少し触れていてますが、こういうことになります。
『第一に正しいビジョン(火)があり、そこから手に入れたいという思い…感情(水)が溢れ、
 外的要因とのコミュニケーション(風)により、成熟していって初めて物質(地)となり、成熟する』

 私達の実生活においてもそうですが、この順番を間違えてはいけません!
間違った順で物事を推し進めた場合、本当に良い結果が得られないからです。
それは一時的なものであったり、後のチャンスをなくしたり、大失敗におわるかもしれない
危険なことと思っていてください。
一番重要なのは正しいビジョンを持ち続けることなので、そこだけでも覚えていてほしいと思います。
あ、なんか話がそれちゃった。
 え〜と、そう。順番。
ヴォルフとユーリがいて道を切り開き、そのあとにコンラッドが人々との融和をはかり、
最後にグウェンが物質化して、体制を整える法則 !!
誰が欠けても、誰が抜けてもだめなんです。
これが言いたかったんだ〜〜!! …でもってもしですよ?もし!
ユーリが順番を間違えると…
水象サインから始まった場合は、感情だけで物事を推し進めていき破滅する。
風象サインから始まった場合は、他人の意見やうわさに流されて道を踏み外す。
地象サインから始まった場合は、保守的になり自分の立場だけを大事にする。
 …な〜んてことになりかねません。恐ろしいですね。
こんなことになったら、たちまち国は滅びてしまします。
あー三男がいてくれてよかったvv でもって早く帰ってきてね次男。そして負けるな長男 !!
ユーリにはあなた方3人の力が、等しく必要なんです。

というわけで、ユーリの心のともし火・ヴォルフに再開できる日を心待ちにしているルツなのでした。



        おーしまいっ!!  
     ここまでお付き合いいただいてありがとうございます!
     がんばった甲斐がありました。 感謝いたします !! 
                    

 あとほんとに蛇足ですが、ルツお勧めの本によると、カップのナイトには
プロポーズ…というキーワードがありました。
(キングは既婚者という解釈があるので、未婚のユーリはナイトとみなします)
ワンドのペイジ(王子)のヴォルフが婚約者で、カップのナイトのユーリがプロポーズ…って
そのまんまでございます。 おもしろいですね〜♪


  〈 参考文献 〉
 タロット書は山のようにありますが、特にお勧めなのがこの本。
■ 国書刊行会発行『タロット大辞典』 東條真人氏の著作 ■ です。
普通の本としても楽しめますので4305円…専門書にしてはお安いと思います。
興味のある方は是非一度お手にとってみてください。お値段以上の内容がぎっしりです。





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