家族サービスヴォルフ♪
「船の中でユーリがよく言っていた。これをグレタに読み聞かせてやりたいって」
「ほんとに?」
「ああ、本当だ。ユーリはあちらに行ってしまったが、ぼくが代わりに読んでやるからな」
「わあ!早く早く!」
「そうしたらいい子で寝るんだぞ?」
「うん。ねえ、今日はこのまま一緒に寝てくれるんだよね?」
「…そうだな。でもユーリには秘密だぞ?ぼくが甘やかしていると怒られるからな」
「わかってるよぉ! えへへ、うれしいなあv」
そういってくっついて甘えてくる子供に、この本はどうかとも思ったがヴォルフラムは
約束どおり、ユーリ推薦図書の『毒女とあるカバンの修理』を読み始めた。