- 三代目 中村鴈治郎-
3代目中村鴈治郎。成駒屋。
妹は中村玉緒さん、奥さんは扇千景さん。サインは歌舞伎座の楽屋口にて、ご本人から戴きました。
この時は、仁左衛門さんの八右衛門に鴈治郎さんの梅忠での封印切りで、とてもいい顔あわせでした。
鴈治郎さんの梅忠、小判の封印を切るときに注目してみていましたが、まるで武士が腹を切るかのような演技で、死を覚悟した雰囲気をだしていました。ってなことをサインを戴いている間に話しをしたという記憶があります。鴈治郎さんの舞台で最も印象的だったのは、2002年11月国立劇場での忠臣蔵の通し狂言です。
この時鴈治郎さんは、上方風の忠臣蔵で7役を演じていました。
5段目の斧定九郎は仲蔵の定九郎の型と異なり、悪の色気はなくセリフも多く、全く異なった演出となっていました。個人的には仲蔵の型の方が好きなのですが、このやり方は次の6段目と共通してくるものがあるので、この段だけ江戸のやり方というのは異質なものになってしまうでしょうね。
6段目も6代目菊五郎の型「色にふけったばっかりに」で血糊を顔に付けるものではなく、それ以前の古い勘平の型を見られたようで、私は新鮮味を感じたくらいです。
テンポも速く、全く飽きることなく全ての段を見ることができ、賛否両論会ったようですが私は上方風の忠臣蔵通し狂言は、有りと考えています。鴈治郎さんと云えば、近松門左衛門の曽根崎心中が有名ですが、何故か一度も見ていないのです。
一度見なければと思っていますが、チャンスが回ってきません。
こればかりは、仕方ないですね。