平成に入り不況が続いた日本経済の中で、製造業界は人件費の安い海外諸国に進出をはじめ、製造業の空洞化をまねいてきました。韓国・台湾・中国・東南アジア等に日本の高性能な産業機械が輸出され、製造品質レベルが年々向上しています。家庭に必要な物の殆どは海外製の物になってしまうでしょう。そして、空洞化はさらに進み製造業が縮小していきます。
それは、戦後の日本がアメリカからの支援を受けて発展してきた状況そのものです。
ということは、これからの日本がたどる道はアメリカが歩んできたような道をたどるのではないでしょうか。それは、コンピュータ・宇宙船等々の最先端技術開発です。
幸い日本の各分野には高度な技術が存在しています。最先端の技術は先進国でなければ発展しませんし、そこに日本の進む道があると思います。技能力は譲っても技術力はまだまだ譲れません。ハイテクと呼ばれる分野で生き残りを掛け、世界の産業界をリードして行きたいものです。
これからの機械設計は従来の二次元的な思考から三次元的な思考へと変わって行きます。既に製品設計分野では殆どが三次元化されてきていますし、設備設計分野でも三次元化が進行しつつあります。
当社でも平成10年から三次元CADを導入し得意先様からのご要望に対応してまいりました。これからも、自動車業界・産業設備業界と共に開発を進め、近未来の製品となるべく物の設計のお手伝いをしてまいります。これから必要となるのはアジア諸国の発展に伴いいっそう厳しくなる環境問題を踏まえた製品の開発でしょう。当社でも積極的に参加したいと思います。
昨年後半からの厳しい景気にも底打ち感が出て明るい先行きが見えてきたと言われはじめてきていますが、石油問題が影を潜めています。そんなマイナス面を克服し本当に明るい将来が来るように微力ながら社会に貢献できるよう努力していく所存であります。