蓬莱山より、越前岳方面 ・・・ 天気がよければ富士山が見える


愛鷹登山口より鋸岳・位牌岳・前岳より須山へ

1997/5/10



  アプローチ

  山行きの記録



 愛鷹登山口  7:40
 須山の集落より、十里木方面に1.5km
 入り口のバス停あり。
 ここより、薄暗いヒノキの植林の中を大沢に向かう。
 愛鷹神社   7:50
 ここより、越前岳へ。黒岳との稜線に出、愛鷹山荘をへて、1時間半で達する。
 この周辺に、10台ほどの駐車スペースあり。

 大沢      9:15
 もう使われていない大沢林道をたどる。山路はこの林道を串刺しにしてつけられている。そして、この廃道もコンクリートの立派な橋を渡るあたりで終わる。この後、大沢沿いに進む。沢沿いの道も次第に不明瞭になり、沢の中の転石を縫うようになる。
 この間は、白ペンキのマークに従う。見落とすことはないだろう。あまりに多すぎてうるさいほどだ。


 最後の水場   10:00
 ほとんど水の流れのない大沢であるが、ここには水が出る。
 この前後、枝沢が多く、立ち止まりルートを探すことがしばしばある。落ち着いて探せば目印はあるが、木立の茂る夏場は考え込む向きをあるかもしれない。
 いよいよ、谷筋も狭まり、大沢も源頭の様相を帯びてくる。割石峠目前である。

 アシタカツツジ  10:00
 花の多くない愛鷹連峰であるが、この山域での固有種もある。
 花期は、麓で4月下旬、ここまで来ると5月中旬になる。
 特徴はおしべの数にあり、6〜9本である。この時期に入山されたら、数えることをお勧めする。その外は、ヤマツツジそのものである。

 割石峠       10:05
 ここで、北端の越前岳より南端の愛鷹山を結ぶ、愛鷹連峰の従走路に出る。
 大沢よりこの峠を乗り越すと、須津川からの登路にをたどり、富士市街・須津の集落に達する。天気がよければ、チムニーの向こうに駿河湾が狭い三角形になって望むことができる。海に近いこの山域では、春から夏にかけて上昇気流が発生しすっきりと遠望できる日は限られる。南東に県下第二位の工業地帯を抱えているからなおさら期待でできない。

 蓬莱山        10:15
 狭い山頂に地蔵さんが祭られている。本日の最初のピークをふむ。ここ蓬莱山は愛鷹連峰のほぼ中心にあり、山中のすべての峰を一望することができる。
 前岳、越前岳、呼子岳、大岳、鋸岳、位牌岳、袴腰岳、愛鷹山と東、箱根方面から左回りに一巡する。
 そして、富士山は越前岳を抱え込むようにして、その山頂部をのぞかせる・・・・・はずであった。

 鋸岳を行く登山者  10:40
 今日の行程の核心部がいよいよ始まる。富士山よりはるかに古い死火山である愛鷹連峰の山頂部は、火山灰と火山レキのまざった風化の進んだ山体である。侵食・崩壊が激しく、簡単にホールドがはがれる。現在、刃渡りは禁止されている。歯を巻くようにして、従走路はつけられている。登山者はクサリ・固定ロープをたより多少の高度感に緊張する場面もあるが、あっけなく通り過ぎる。
 蓬莱山頂にある警告板・・・画像が小さく、ペンキがはがれて見にくいが、かって「鋸の刃渡り」は、この従走路の難所であった。いくつかの遭難者を見た場所である。
 コイワカガミ      11:00
 花を期待すると、失望する山域であるが、鋸岳の急斜面には高山植物が散見される。

 クモイコザクラ     11:20
 「鋸岳周辺には、ハコネコメツツジ、ムラサキツリガネツツジ、ヒメイワカガミ、コイワザクラなどの貴重な植物があります。また、アシタカツツジはその名のように愛鷹山で発見されためずらしいツツジです。このように、愛鷹山周辺の山、富士山、箱根山、天城山などには、この地域特有の植物が多く、ハコネハナヒリノキ、マツノハマンネングサ、オトメアオイ、ヒトツバショウマ、ハコネグミ、タテヤマギク、マメザクラ(フジザクラ)、サンショウバラなどがあげられます。」 (中山芳明)
 

 位牌岳 1457m   12:30 〜 13:30
 かって、越前岳はブナでおおわれ、山頂に達してもほとんど展望を得ることがなかった。富嶽に相対する位置にありながら木の葉越しでしか見ることができなかった。ここ位牌岳もうっそうとした広葉樹におおわれた山頂であった。位牌岳に登頂しても展望は期待しなかった。
 時を経て、越前岳は、南東斜面のブナはほとんど姿を消した。今山頂部は地膚がでて、霜の時期には腰を下ろすこともできない。位牌岳でも樹齢の高い樹木は姿を消し、明るい伸びやかな昼食の場になっている。眺望のないことを差し引いても、いまだ、この山域随一の雰囲気を保っている。この温かさに誘われて幾たび訪れたことだろう。


 杉の天然林      13:43
 位牌岳山頂から南進すれば袴腰岳から愛鷹山へ達する従走路である。
今日は、右手東の尾根を前岳に向かう。このルートは山頂を離れてまもなく、雑木をかき分けて進む歩きにくくなる。ルート上には、倒木が多く、そのたびごとに、踏み後を探すはめになる。前岳まで二度ルートを失い、上り返す失態を重ねた。下りはじめてまもなく、前岳より南に派生する尾根上に天然杉の林を望むことができる。この山域の天然杉は東面に散在している。植林内のそれと異なり、風格を感ずる。


 前岳          14:05
 ヤブでおおわれた前岳山頂よりの下山ルートが分からず感で下る。踏み後が消え、三度ルートを失う。山頂からの下山路は左斜め、つまり、方角としては北寄りにとると思われる。ところが、倒木が折り重なり、確認できないままの失敗である。10分ほど時間を失う。以後、ますます倒木が増え忙しくなり、能率が上がらない。杉の植林地帯に入るところで、幅40mほどの倒木地帯に出会う。地図の上では、このあたりが右手の下和田方面と左手の田向方面との分岐と思われるが、再三にわたっての失態で自信がない。今日は、起点の登山口まで戻らなければならない。下和田から登山口までの距離を考えると、どうしても田向に下りたい。葛藤を繰り返すうちに倒木地帯に突入するはめになる。予想を超えたあー!。柔軟体操を30分ほど繰り返し、普段使わない筋肉までも動員して集落にたどり着く。方角は良かった。最後に田向からの登山口へ出る。コースの標識は見当たらない。でも、ちょっぴり自信を取り戻した。山中でルートを失う、また、逡巡することは、疲労より精神的な消耗が大きい。細心の注意を払うことは言うまでもないが、決断できる己を保つことが、快適な山歩きを約束する。 ちょっと格好をつけて失態の穴埋めとする。
 
標高差  957m

行動時間 7:10

 再び愛鷹登山口   16:30
 下山後の舗装道路歩きはやはりつらい。観光地から帰路を急ぐマイカーに脅かされて、標高差140mを登山口まで登り返して、今回の山行きを閉じる。
 
 行動日 林道終点 割石峠 蓬莱山 北面沢分岐 位牌岳  前岳 尾根をそれる 林道終点
1999/1/23  7:49 9:37 9:54
10:15
 11:41
 12:05
12:26
13:19
13:57   14:46 15:05

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