柿田川
柿田川は富士山に降った雨が地下水となり、静岡県の東部にある柿田川公園の中にある湧き口からそれが湧き水となって流れ出すことから始まる、全長1.2kmの短い川です。
全国の名水の中でもトップクラスで、その為テレビの中継が頻繁になり、今や観光地としても有名になってしまいました。
私としては昔の様に川縁に下りて遊ぶことが出来なくなってしまったのが、残念でしょうがありません。
これは湧き水の湧き口を撮った物ですが、写真の真ん中上辺りにある、黒くなっているところがそうです。
黒い砂を巻き上げるようにして吹き上げる水はまるで踊るようで、そこに手を入れてみると底なし沼のように下まで続いています。
一年中水温が一定なので(15℃)この日も鮎の稚魚が川の底が見えないくらいに沢山いました。よく見ると画面の左下の方に沢山見えるんですが・・。
これはもう一つの展望台から見える湧き口です。
深さは3m以上あると思いますが、水が澄んでいるので底の方までよく見えます。
写真だと水の色が薄いですが、実際はもっと濃くてすごく神秘的な感じがします。ですからコインを投げ入れたくなる気持ちもわかりますが、この水は私の住んでいる市の飲料水にもなっているので、コイン投げ入れ禁止の立て看板がありました。
公園内には遊歩道があって、川の側に近寄れる所もありますが、自然保護のために入らないように注意がされています。
ところが、最近観光バスが止まるようになってから、平気で川の中に入ったり、写真のようにあちこちに生えている水草やクレソンを持ち帰る人を見かける様になりました。
それがたいてい中年以降のおばさん達で、注意をしても「どこが悪いの?」と言われたりして本当にがっかりしてしまいます。
こんな姿を見ると、きれいな川が見せ物になっているようでかわいそうです。
この水の中にはミシマバイカモという水草が所々に生えていて、一年を通して白い小さな花を咲かせます。
(5月〜9月頃が一番沢山咲いています)
水中花とはまさにこの事で、その姿は何とも可憐で、きれいです。この写真を撮ったときは曇っていたので見る事が出来ませんでした。
この柿田川を守っている団体のHPには、その写真やこの川に住む他の生き物の写真もあるので、紹介しておきます。
柿田川みどりのトラストのフォトギャラリ−です。