冬のソナタ 第4話 「忘れえぬ恋」
4話の最初の場面、対照的なユジンとミニョンの表情のアップ、
ここから物語は新しい展開を迎えます。
でも、本来、「冬のソナタ」はここから始まっても良いんじゃないか?
私は、個人的にそう思うんですよね。
死んだ初恋の人をいつまでも胸に抱き続けている女性が、
ある日、その彼とそっくりな人と巡り会う。
そして紆余曲折の末、恋に落ちる。
だが、真実は思わぬ所に待っていた…てな具合でね。
で、1・2・3話辺りは回想場面で使うとかすると、
「冬のソナタ」は「ユジンとミニョンの恋」をメインとして、また違った側面で楽しめると思うのです。
ま、でも、それはミニョンをジュンサンとは混ぜない、独立した人格として最初から見たい私の願望かも(笑)
だって、物語の前と後にジュンサンが現れるでしょ。
なんだか途中でミニョンの存在が薄くなるのよねw
それって私の気のせいかしら?(^^;)
偶然と呼ぶには辛すぎる再会。
思い出すまいと思っても、そっくりなミニョンを目の前にすると、
気持ちが高校生のあの時に戻ってしまう…
ミニョンの顔を見つめながら、ユジンはジュンサンを思い出し涙します。
そして、チェリンの元にミニョンの事を確かめたくて、走るのですが、
チェリンは勝ち誇ったように
「ジュンサンは死んだのよ。彼はジュンサンとは関係ないわ…」と告げるのです。
昔、ユジンにジュンサンを取られ、辛い思いをさせられたチェリンにとって、
この瞬間こそが、ユジンの鼻をあかし、溜飲を下げた時だったのでしょう。
彼女はこの瞬間が欲しいが為に、ユジンにミニョンを高校で会わせ、そして、
その目的は十分過ぎるほど果たせたのです。
ユジンは、チェリンに会って、ミニョンがジュンサンではない事、
そして彼女の恋人である事を思い知らされ、
崩れかかった気持ちを持ち直すように、ミニョンと距離を置こうと努めます。
しかし、スキー場での雪の中、そこで見て感じる全てのことが、ユジンをあのジュンサンとの雪の思い出に誘う。
そして、ミニョンをミニョンとして見られなくなっていく、ユジン。
そこでユジンは、堰を切ったようにミニョンに質問を始めますが、
そんなユジンはミニョンにとっても「何かあるのか?」と思わせる存在だったでしょう。
さて、この場面にグットタイミングで現れたチェリンですが、
これは後で考えると、本当は彼女にとってのバットタイミングだったと思うのです。
ここでユジンが「実はあなたは私の初恋の人に似てるんです」と話さえすれば、
ミニョンも「そうなんですか、それで…」って事でこの2人の間柄は、それで済んだかもしれない。
まあ、チェリンはこの事実を隠していたことで、ミニョンには怒られるでしょうが
別れまでには発展しなかっただろうし…。
ただ、そうなると「冬のソナタ」はその後、成り立たないですね(笑)
が、ともかく、ミニョンをユジンにちょっと会わせて優越感を得ようと思っていた、チェリンにとって、
いくら仕事とはいえ、2人が接近するのは当然喜ばしいことではなく、
おまけに、ミニョンがユジンに興味を持っているのを知って、心中穏やかではありません。
そして、2人を引き離すべく、画策を始めます。
サンヒョクはこの4話では、3話同様、深くユジンを愛す、誠実でいい人です。
どんなことでも、ユジンの事を分かってあげようとするその姿勢は、いい人過ぎるくらいです。
とは言え、ユジンの嘘を知り、やはり疑念は深めますが、話せない理由があるのだと、
それでも尚、ユジンを信じようと思い込む辺りはだいぶ無理してる様子ですよね。
で、そうやって4人がそれぞれの思惑で、再会するラストシーン。
「また…」 会いましたね、ごく普通にそう思うミニョン。
「ふふ…」 してやったりのチェリン。
「それでなのか…」 ユジンに騙されたと思い、不信感を抱くサンヒョク。
「あぁ…」 遅かったと後悔するユジン。
と、この4人の表情が嵐の前触れを適度に予感させてくれ、
次の回への期待度をさらにアップさせてくれたのは、言うまでもありません(笑)