冬のソナタ 第8話 「疑惑」




ミニョンの愛の告白。
それはユジンとユジンを取り巻く人達に生じていた小さな亀裂を、
大きなひび割れに広げてしまうことになりました。

一度口に出してしまった言葉の重み。
それは言ったミニョン自身もその後、思い悩むほどでしたが、
でもミニョンはじっとその重みに耐えようとします。

一方、面と向かってユジンへの愛の告白を聞かされたサンヒョクは動揺し、
ユジンへ反発することで、自分を保とう必死です。
その2人の間でユジンの心は傷つき、次第に自分の全て受け止めてくれる安らかさを求めるようになっていく…。
それは同じ女性としては、無理もない事のように思えます。

ただ、客観的に見ると、サンヒョクの怒りは当然なんですよね。
婚約者である自分を前にして「愛している」とユジンが言わないばかりか、
仕事とは言えミニョンの側から離れようとしないわけですから。

だから、男性の側から見ると、<ユジンの態度は許せない>、
それは当たり前の感情であるという事も忘れちゃいけません。

その辺りちゃんと押さえておかないと、
この先の展開でサンヒョクのとる行動が理解できなくなります(笑)
と、言うことで、あちらもこちらも気持ちが分からないといけない、
それが「冬のソナタ」なんですよね〜(笑)



8話の最初は、実は7話の終わりと重なる所から始まります(某国営放送だとカットされてますが)

と言う訳で、ユジンが暖炉の前で眠るミニョンを見つめる所から始まるんですが、
ここね、案外ユジンはミニョン自身を見ていたかも?って思うのですよ。
そして、寝にくそうだと気が付き、メガネを外した。
すると、やはりその姿はジュンサンと似ている…と、今度はジュンサンを思い出すユジン。
その位、ユジンの中でもその心理は微妙で、
ジュンサンとミニョンが少し重なっていたような感じを受けるんですよね。

ところがそんなユジンの気も知らず、
ミニョンはメガネを外されたことで、すっかり気持ちが高ぶり、
自分の気持ちが抑えられなくなって、感情のまま愛を告げてしまった。

その後、その場に居たたまれなくなったユジンは外に飛び出し、ミニョンもなかなか戻らないユジンを探しに外にでる。
雪嵐の中、ちょっとハラハラっとしたこの場面、なぜか好きなんですよね(でもカットですw)

それに、サンヒョクがキム次長から成り行きを聞いて、
ゲレンデから山を登ろうとしてヨングクに殴られる所なんかも、迫力があってよかったのに〜同じくカット(T.T)
どーも、すやすやと眠るユジンのアップから始まるのが許せなかった私です(笑)

波乱の雪山は、でも本当はここからが正念場でしたね。

ミニョンはその行動力から、堂々とした態度でサンヒョクにもユジンを愛していると言い、
ユジンに対しても「本当は誰を愛しているのか?」と詰め寄る辺りはさすがでした。
自分本位と受け取られてもしょうがないこの場面で、
ひるむどころか押し切ろうとするその強さに、敬意さえも感じてしまいます(笑)

この、ここ一番の押しの強さはミニョンの魅力ですよね。
しかも、その後、ユジンにちゃんと謝る柔軟さもある。
この強さと優しさのバランスの良さが、私の心を捕らえた大きなポイントだと言えます♪

さて、サンヒョクですが、ユジンの煮え切らない態度に業を煮やし、
わざわざソウルに謝りに来たユジンを追い返す事までしてしまいます。

それは本来のサンヒョクではなく、彼の意地が無理をさせたのは明白で、
涙を流して携帯の録音を消す場面は、素直になれない彼がなんだか可哀想でした。
それに、その後、なんとかユジンに謝っても、
今度はチェリンに踊らされた自分の母親がユジンを冷たくあしらう事になるわけで…、
ほんと災難の連続ですよね。

そんな中、冷静さがなくなったサンヒョクには、
どんどんと悪くなる状況が、自分とユジンの距離を離していくように感じたんじゃないかと思います。
でも、それを一夜を共に過ごすという、安直な考えで埋めようとした事が、
サンヒョクの力量の無さを表していますよね。

おまけに、力ずくでユジンを手に入れようとするなんて…。
まあ、そんな行動を起こしてしまう辺り、
人間が感情の生き物である証なんですが、ただ、サンヒョクには取り返しの付かない証になってしまいましたね、
これでユジンはサンヒョクを受け入れられないとハッキリ自覚してしまいました。

ユジンは「誰もジュンサンの代わりにはなれない」と思いながら、でも静かにミニョンの優しさを身体の中に溜めていき、
いつしか「愛さなければならないサンヒョク」よりもその存在が大きくなるのを感じます。

それは理屈ではないんですよね。

そして、ミニョンがサンヒョクと一緒にいてもいい、
それでも逢いたいと勇気を持ってユジンを欲した時、ユジンも一時、心を許します。

守ってくれる温かさを持つミニョン。
それはどこかジュンサンに似ていました。

と、ここで終われば、やれやれ〜って感じ?(笑)
9話の2人の行く末を、幸せな気分で思って終了できたんですが、そうはいかないが冬ソナです!

思わせぶりいっぱいで登場したミヒさんの最後の台詞で、??マークが出た貴方。
大丈夫ですよ〜びっくりして正常ですから(笑)