冬のソナタ 第9話 「揺れる心」



この9話のベストシーンは、やはり最後近くに、二人がやっと心を通わせた、あの瞬間とあの台詞でしょうか。

「もう離さない。絶対誰にも渡さない。これからは僕の言う通りにして…」

この場面でこの台詞は、ホント唸ってしまうほど見事ですよね♪
一歩間違えると、強引とも取られかねないのに、
ミニョンが口にすると、それが納得できてしまうから不思議です(笑)

好きな女性が、辛く悲しい時、その全てを自分が支えようとする男らしさ、
ミニョンのそういった強くて、堂々とした態度、本当に好きなんです(笑)

ミニョン自身だって、苦しいはずなのに、それを堪え忍び、相手の為なら苦言でも言う。
私が「冬のソナタ」にはまった要因は、理想の男性にここで会えたからかも知れません(爆)



ミニョンは迷子になったユジンを熱い気持ちで探し出し、再びスキー場に戻ります。
そして車中で眠るユジンに「君も僕の事を好きだと思いたい…」と呟く。

ここ、いつも強い態度で頑張っているミニョンが、
ポロリと本音を言う所が母性本能くすぐって実に良いんです。

で、その後、目を覚ましたユジンの為に、コーヒーを買いに行って戻るとユジンが居なくて苦笑するでしょう。
<あんな甘い事思っているのは俺だけか〜>
な〜んて声が、あの苦笑から聞こえてきそうでしたよね。
でも、これでへこたれるミニョンなんかじゃないのが、またいいんですよ。

キム次長から深夜の帰宅を冷やかされつつ、ユジンに元気がないと聞くと、
そっと物思いにふけるユジンに近づき、フードをかぶって笑わせて、
さらにマフラーを巻いてあげて、道標を示すんですから、ただ者じゃありません(笑)

「人生にはどちらにいくか決めなければならない時がある。どっちに行くか分からない時は、手を引いてくれた方に行くのもいい」

この台詞ですが、上にあげた「僕の言う通りにして…」の伏線になってると思うのです。
この台詞をミニョンに前に言われていたから、ユジンはあの時、ミニョンに全てを委ねたのかも知れないですね。

この後、ユジンは深く考え、サンヒョクに別れを切り出します。
でも、サンヒョクはそれを認めようとはしません。

彼にしたら、もちろんユジンの事を好きだって事もありますが、
10年の歳月がこんなに簡単に崩れ去る、その事が、許せなかったかも…。
それは、前に同じようにジュンサンが自分からユジンを奪った、あの苦い思い出が甦ったからとも考えられます。

もう、こうなるとサンヒョクも自分を押し止める理性なんかありません。
なんとしてでもユジンを取り戻す、そんな気持ちでいたと思います。
だから、手段も選ばず、ミニョンの前で見せつけたり、公開放送という公の場で、結婚宣言なんかしたんでしょう。

この辺りまで来ると、サンヒョクの焦りが見えて、ちょっと痛々しい気もしましたが、こんなことすればするほど、女心は離れるのもの。
まさに墓穴を掘っていると言えるでしょう。

ユジンはユジンでミニョンを好きとだと言いながら、
自分としてはサンヒョクもミニョンも諦めるという答えをミニョンに告げることで、自分の心に解決を出そうとします。
でも、ミニョンはそれを許そうとしません。

「楽な道を歩こうとするなよ」その姿勢からこんな感じも受けました。

私、この突き放し方に最初は本当に驚きました。
普通、相手に嫌われたくないから、こんなハッキリ
「何も選んでない。それは選択ではなく放棄です」
なんて言わないですよね。

それをこの状況で言ってしまうんだから、なんて強い人なんだろうって思いました。
公開放送の為にスキー場にやってきたサンヒョクになじられたって、堂々と言い返すしね。
やはり私の理想です(笑)

その後、サンヒョクとユジンの前で言い争いになっても、男らしさ全開で、ユジンを守ろうとします。
その上、ユジンが翌日、その事で謝っても、何もなかったように笑顔で助言して
「僕はどんな結論をユジンさんが出しても、貴方の味方ですから」
ときた日には、もうパーフェクト(笑)
これで惚れない女はいないでしょう(笑)

と、いう事で、ここまでずっと優柔不断だったユジンですが、
サンヒョクの母親の鋭い突っ込みに遭い、
さらに、サンヒョクが助けに入ろうとしたミニョンに「出て行け!」と罵声を浴びせた瞬間に、
やっと真情を吐露する事になりました。

「止めてよ、サンヒョク!!」
これには、サンヒョクは驚いたと思いますよ。
今まで、ユジンは自分の事をどんなに言われても返事の1つもしないで黙っていたのに、
サンヒョクがミニョンに声を荒げた瞬間、こう言ったんですから。
ミニョンをかばう事=それは愛情、なんですよね。

さて、この回でポイント高かった人は、サンヒョクの母親とキム次長でしょうか?
どちらも実にイイ味出してました(笑)
そして、時々意味ありげに出てくる(笑)カン・ミヒさんですが、
9話のシメでやっと話の大筋に登場したことで、とうとう話に加わるんだなぁ〜
と思わせてくれました。

あ、それと忘れちゃいけませんでした。
サンヒョクとミニョンがユジンの前で言い争いになった時、
人を殴る定義をミニョンが言い、それでサンヒョクの手がミニョンから離れましたよね。
ミニョンからジュンサンを思い出すサンヒョクがそこにはいますが、
この事を知っているのがサンヒョクだけっていう事が、結構重要だったかな、と思いました。
彼の中には、ミニョンはジュンサンと顔だけが似ているのではないと、思い出す要素があった事になるのですから…