さて、主にテストについて、書きます。表はリンクになっていますが、下へ進めば同じものがあります。提出方法の都合上、同ページ内リンクにしました。
情報処理歴史世界論数学TB基礎現代化学物理学
科学技術計画論地域生態学数学演習英語T分子生命科学
英語U適応行動論国際コミュニケーション英語スポーツ・身体運動中国語二列
中国語一列数学U基礎統計熱力学
資源・エネルギー工学宇宙科学T

これより下に各科目の説明がしてあります。「○系列」について


一学期必修科目 情報処理

この科目については、必修にもかかわらず、私の後半の出席は非常にまれとなってしまいました。別に評定には関係ないし、やっている内容も浅く面白くないと感じたからです。
評価方法については、レポート+試験となっています。レポートはtexというファイル形式で数学、物理の問題を作り、解答を作るというものでした。それをpdfファイルにしてまとめて提出。試験はマーク式、ごく簡単なテストですが、私は見事にマークミスをしていました(あとで発見しましたが)。センター練習で慣れたのは何だったのでしょう。
ともかく、役に立つような立たないような講義でした。感想としては、最後まで、「なぜMac?」としか言いようがなく…。



D系列総合科目 科学技術計画論

これも大して出席しませんでした。しかも、唯一の評価手段であるレポートの存在を提出期限直前になって思い出し泣く泣くあきらめたという結果つきです。とうぜん評定対象外、「不可」の文字が成績表につくわけです。
仕方ありません。東大の場合、総合科目(選択性の科目)に不可がいくつあっても進学できるので、あまり深刻になることはないですが。富士高を同期で卒業したS君はこのレポートをきっちり出したそうです。えらいなぁ
なぜ出席しなかったかといいますと、まあ、教官のしゃべり方があまり性に合わなかったのですかね、飽きてしまったのです。情けない。



一学期必修科目 英語U(R2 ガーディナー教官)

これは出席とテストによる評価でした。7月の2週あたりにさっさとテストを終わらせた科目です。テストは大変問題が多く、とても終わらないというさまです。英文を読んで全部英語で答えるのですから…。でもこういう場で鍛錬を積んだ方がいいと思いますので、別に文句はないといった感じでしょうか。
ここでR2という表記について説明しますと、RはReadingのRで、R2は「精読クラス」と呼ばれるものです。もっともうちの講義は一切精読などしませんでした。英語の文を要点読みして、英語で要約を発表したり記述したりするのです。ほかにリスニング、ライティング、速読のクラスもあるのですが…その区別は一体なんなのか?です。やはり、大学は高校と違い、教官の恣意による面が大きいと感じます。指導要領というものに束縛されなくていいのですから。



一学期必修科目 中国語一列・二列

中国語です。第二外国語で私が中国語を選んだのは、さまざまな理由があるのですが、「楽だよ」というのもあながち間違いではないでしょう。文法的に知らなければならないことは本当に少ないです。単語の暗記に尽きるかな。私のテスト勉強も、その9割を単語の暗記が占めました。
評価方法は出席と中間テスト、期末テストをすべて考慮する、オンパレードです。中間は忙しい時期だったので大して勉強せずに臨んだので案の定あまりよい成績ではなかったです。期末は頑張った甲斐があった…はずです!
一列と二列という名付け方は私にとっても謎のままです。教官も別々、言ってることも微妙に違ったりします。でも、中国語は楽しいですよ!何より、簡体字と称して、漢字が堂々と略せるようになるのですから(笑)



D系列総合科目 資源・エネルギー工学

これは4人の工学部教授が交代で、資源エネルギー問題についていろいろな角度から話す講義でした。面白いといえば面白いのですが、限られた時間の中でちょっとずつかじっていった感じでしょうか、今ひとつ物足りなかったです。
評価は出席と小テスト、まあ単位は来ると思います。



B系列総合科目 歴史世界論

やっぱり歴史は面白いです。1限であったのがネックとなり、テストに行かなかったり遅刻したりして、いろいろと追試レポートなど大変だったのですが、好きなので許します。
この教官、なにやらよく分からないことをやっています。歴史に複雑系の議論を導入したりしているそうです(複雑系とは、科学分野で最近人気を博してきた分野です。私も詳しくは知りません。事象の相互関係とかが含まれてくるような系を考える、といったことだったと記憶しています)。その結果何がわかるのかは私の知るところではありません。
最後の講義で言っていたのは、「明治維新は下級身分の役割が小さかったという点で奇妙な革命」「欧米との不平等条約は日本に有利だった」ということでした。完全な教養として、こういう科目をとるのもいいです。



D系列総合科目 地域生態学

内容については前に述べたとおりです。面白い教官とそうでない教官の差があまりに大きいという講義でした。評価はテストのみ。まあまあのできでしょうか、あることないこと並べ立てました。



D系列総合科目 適応行動論

面白いことには面白いのですが(ヒトの行動を適応・進化の観点から検証しようとの講義)、昼練の後だったので疲れて寝てしまうことが多く、テストもそれに応じた結果が待っていました。教科書を読んでいるとはまってしまうほどいい講義ではあるのですが…(教科書はこの講義のために作られた専用のものです)
聞く話はその観点が新鮮であり、また具体例がしっかりしていておもしろいです。だからこの講義は人気なのだなあとよく感じました。論理が怪しい部分もたまに見受けられましたが…。
注:昼練・・・私たち応援部吹奏楽団では、演奏会でドリルステージ(マーチング)をやります。そのための歩き方の練習を火曜日と金曜日の昼休みに行っていたのです。35度の炎天下ですから、暑いことこの上ありませんでした。講義には全く関係ない注でした。



E系列総合科目 宇宙科学T

宇宙論です。自分の進むべき方向はこちらではないなと確信することができました。相対論はどうもわかりません。比べて量子論は多少分かってきたことから、やはり生命・化学系統に進むしかなさそうです。あ、分かるってことは興味があるということですから。
とりあえず単位が欲しかったのでレポート出し、それほど難しいわけではないであろうが勉強していないためレベルが分からないテストに出て、単位は確保されたはずです。難しくはなかったですし。レジュメといって、教官が講義内容を要約(というか分かりやすく説明)したプリントを配って下さり、それを読むだけで講義には出ないというありさまでした。



F系列総合科目(準必修) 数学TB・数学U演習

高校までと同じような、数学の問題を解く講義です。
前に出て黒板に解答したり、小テストをやったりというのが評価対象なのがTB、数学Uのテストの結果と黒板に解答するのを評価対象にするのがUです。演習問題のレベルは高く、さっぱりわかりません…というより、講義でやってないことを既知としてやっているのです!これはひどいと思うのですが…。自分でやれといわれても、数学科へ進む人以外には困ってしまう。準必修なのですから(特にTBは、数学を専門としない人対象なのです)、もっと分かりやすく進めて欲しいと願ってしまいます。教官たちには学生のレベル(というより、知識量)がわかっていないようです。
成績がどうなるかはわかりません。こういう講義への不満の蓄積で、数学には嫌気が差してきていますよ、辛いことに。



B系列総合科目 中級英語(LS クウォック教官)

通称国コミ(国際コミュニケーションという正式名称の略)
以前も書きましたが、題目はWestern Humorという、楽しい内容だったのですが、正直ついていけない面が多く、大変でした。クラスの半数近くが帰国子女や留学生というから驚きでしょう、でも彼らさえ完全に理解しえません。ユーモアは文化の理解が必要でしょうね。そういう面からもいろいろ教えてもらったのですが、うぅむ。
これが一番最初にテストを終えた科目です。テストも、英語でしゃべってMDに録音するという、ハードなものでしたよ。でも、いかに自分に英語の力がないか、よくわかりました。その瞬間に自分の言いたいこと(日常会話ではなく)を考え、それを英語で話すというのは、高校までの英語にはなかったものですから。しかしどのみち将来的には必要になるんですよね。そろそろ英語の科学雑誌くらい読みはじめようかなと考えています。
ちなみにLSとは、Listening and Speakingの略です。



F系列総合科目 基礎統計

この科目も後半はほとんどサボりました。教官が今年初めて教えるということでしたので、文句はあまり言えないですが、明らかに文系向けの講義・テストでした。理系にとってはどうでもいいほど簡単なことをゆっくりとやったり、テストでかなりの配点を文系でしか役に立たない分野に割いたりという講義です。テストでも理系に有利なはずの計算もほとんどなし。
テストだけの評価なので一応(自分にとって後々大切になるだろうなという部分を中心に)勉強を頑張りましたが、先述のようにはずしてしまいました。どうなるのでしょうね…
教官の選択は、講義を実際に聞いてみないと分からないものですね。1回軽く聞いただけで選択してしまった自分は甘かった。でも東大はまだましですよね、名大は何も講義を聞かずに選択しなければならないそうですから。



E系列総合科目 基礎現代化学

面白い科目はなぜ朝早くに集中するのでしょう。通勤列車に慣れていない田舎者にとっては過酷なことです。
私の大好きな化学です。大学に入ってますます好きになってきました。高校では何も説明されずに覚えろとしか言われなかったことなど、さまざまなことを知りました。例えば、「〜殻」って何なの?ということなどです。
基礎現代化学という科目名が示すとおり、現代の化学を理解するには必須である、量子化学について学ぶ講義です。本当はシュレディンガー方程式という複素微分方程式を解かなければならないのですが、そんなことは大学一年生入学したての段階でできないので定性論に終始します。すなわち、数式を使って厳密にやるわけではないのですが、今のところ原子とか分子というものはこういう構造だと理解されているんだよ、ということを図などで見せてくれるのです。
評価方法は、出席、レポート、テスト。レポートの提出期限に遅れまくったので評価はどうなるか怪しいですが、一方レポートの評価に占める割合はごく小さいという説もあって、よくわかりません。テストは、教官が自分の研究を紹介した講義に関するもの以外は、しっかり解きました。(最後の講義で彼は、NHK教育テレビのサイエンス・アイという番組で自分の研究室が紹介され、テレビカメラに向かって説明したということを自慢なさいました。)



一学期必修科目 英語T(English Only Class)

富士高でいうところの英語Rです。教科書を毎週10ページくらい読んで(この英語のレベルは比較的高いと思われる、受験英語のレベルは越えているでしょう)、それに基づいた講義をします。本文の細部はテストになるまで問われることはありませんでしたが、テストは完全に教科書丸暗記テスト状態でした(富士高英語Rテストに似通った部分があるといってよいです)。穴埋めばかりです。そこにリスニングが加えられたのが不幸中の幸い、たぶん平均点くらい取れたのではないでしょうか…。さっきも言ったように暗記テストなので、勉強量に成績が左右されるのです。
私の前日の行いが悪かったのですね…高校時代はそれでもテスト範囲が狭かったので何とか対処できていたのに。



一学期必修科目 スポーツ・身体運動

体育です。サッカーを選択しました。毎回きっちり出席して、名目程度のレポートを提出すればちゃんと成績がつきます。残念ながら一回熱を出して休んでしまったので優は来ないかもしれませんが…。それほど出席は大きく評価されます。
さて、サッカーは楽しかったのですが、今年は空梅雨、猛暑で、倒れそうでした。この暑さはやはり都会ならではでしょう。改めて思うに、静岡県の夏は涼しいですよ〜



E系列総合科目 分子生命科学

高校で生物を履修しなかった私はなんとしても生物をやっとかなければいけないと考え(これは自分の進路を考えてのことです)、この講義をとりました。なんだか訳のわからない名前の酵素がたくさんたくさん出てきて、結局理解したとは言えません。分子生物学の講義ですから、生体分子の仕組みが中心となります。具体的にはDNA、RNA、たんぱく質などですね。もっと突き詰めて知ることができたら本当に面白いと思います。酵素の働きなど、もっと詳しく知りたいですね。
テストは期待に反して簡単でした。記述中心(例えば、原核生物と真核生物の違いを述べよ、など)だったので大量にひたすら書きまくって、途中で右手首が痛くなるほどでした。でもきっちり解いたので大丈夫でしょう。



数学・物理

数学TB、数学U、物理学(一学期は力学)(←ここまでは必修科目)、熱力学A(E系列総合科目、準必修)の4科目は、夏休みをフルに活用して勉強させるために、9/1〜3を使ってテストが行われます。講義についてもそのときにいたしましょう。これから勉強しなければならないのですが、合宿などで忙しく、8/21まで勉強が開始できないというのが悩みの種です。
まあ、なんとかなるでしょう。東大生として人並みには数学ができると信じていますから…。




ここでちょっと説明を加えます。
まず系列というものについて。総合科目(選択科目)はA〜Fの6系列に分かれています。
ABCが文系(それぞれ思想や芸術、文化や言語、法や経済だったかな…)、Dが中間(環境とか)、EFが理系(それぞれ理科、数学)です。なぜ系列なんてものがあるかというと、「日本(や世界)を引っ張っていくことになる東大生諸君は教養が必要であるから、理系の人は文系のことを知ってなければならないし、文系の人は理系のことを知ってなければならない」などなどと言って、教養科目を押し付けるためにあるのです。すなわち、理系でも文系科目を最低一つは取らなければならない仕組みになっているのです。
いいといえばいいのですが、悪く言うと邪魔です。講義を取るだけならば大して苦痛ではありません。しかし、それだけではなく、成績評価が重要になってくるのです。理系科目と文系科目は全く同等に扱いますから、ただ自分のやりたいことを(たとえば物理学をやりたい人は純粋に物理や数学だけを)やっていても、進みたい学科へ進めず(一年後には私にも進振りの試練が襲い掛かってきます)、やりたい研究ができなくなってしまうという結果に陥ってしまうのです。
東大は前期入試で理系に国語、しかも古文漢文を課しています。あんなの大学入ってからも(そして恐らく今後も)全く役に立ちません。単純に教養として、あるいは何でもいいから振り落とす基準を設けようとして、課しているだけとしか思えません。それと同じですね。
本当に数学・物理学が大好きで、もうそれにしか目が向かないような人などには、こういう点から考えて、東大はお勧めできません。私のように注意散漫というか、さまざまなことに興味をもっていく人のほうが東大向きでしょう。
かく言う私も実は文系科目をあまり取っていないのです。2学期以降は文化論か何かを一つ二つとろうかなあ。
さて、1学期とか2学期とか書いてきましたが、これはどういうことなのか、説明しましょう。
夏学期(4〜9月)冬学期(10〜3月)
一年生1学期2学期
二年生3学期4学期
こうなっています。東大は全員1,2年は教養学部ですのでそれを通して番号をつけるわけです。

さて、ひととおり説明してきましたが、かなり長くなってしまったのでここまで読んだ人は、あまりいないでしょう。最後に一言。私のように最初はえらそうなこと言ってても、結局大学にいるとこうなってしまいます。まず最初に遊ぶことから入ります。もっとも私は応援部での吹奏楽に大変熱中しておりますのでそれが遊びの代わりをやってます。またこの話は合宿談話も含めて後日といたしましょう。
さあ、高校生の皆さんやここを見ている大学生の皆さん、夏休みを楽しんでください。高三生は最後の夏休みですが勉強した方がいいでしょう。受験勉強一辺倒はあまりお勧めできるとはいえませんが。なぜならそんなことをすると体をこわしますので。
長々と、失礼いたしました。

平成15年度静岡県立富士高等学校普通科卒 東京大学教養学部理科一類在学 H.A
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