1.pHの適正値について

学生(男性)から
質問です‥‥(2004年8月19日)

加藤学園高等学校 化学部さん こんにちは、HP拝見させていただきました。
水の事を調べてて、疑問が出てきました。

自然の川・海のpHの適正値…と言うのはどれぐらいなんでしょうか?
人間の手でpH???をこえさせたら、正常じゃなくなる値はどれぐらいですか?
教えて下さい!
(2004年9月5日)
ホームページ「河川の浄化をめざして」をご覧くださり、ありがとうございます。

pHの適正値についてお答えします。

pHは7で中性。数字が小さくなると酸性が強く、数字が大きくなるとアルカリ性が
強くなります。

ふつうの川の水はpHが7程度。海水は8.2程度です。

@ 川の水について

 * 水が通ってくる地質(岩石)によってpHが変わります。
   酸性岩地域からの水はpHが6.8であったり、
   塩基性岩地域からの水がpH7.7であったりします。
   まず、その地域の河川水の特徴を知ることが大切です。

   * そしてその中で、ある河川、またはある特定の調査地点で
   他と異なるpHの値が見られれば排水の流入を疑う必要があります。

 * 「生活環境の保全に関する環境基準」によれば6.5以上8.5以下
   が基準で、6.0以上8.5以下でなければ工業用水としても使えなくなります。

  A 海水について

 * 海の「生活環境の保全に関する環境基準」によれば7.8以上8.3以下
   が基準値となります。
   また、7.0以上8.3以下でなければ日常生活に支障が出ます。

B 蒸留水・純水について

 * pHメーターや実験器具の洗浄に使用する蒸留水や純水(精製水)は、
   空気に触れています。
   そのため、空気中の二酸化炭素を溶かし、pHは5.6程度になっています。

正常値、異常値の数字を一概に決める事はできませんが、pHは水の基本的な性質を知る
ための重要な調査項目です。注目していきましょう。

ホームページ「河川の浄化をめざして」は、順次更新をしていきます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (^^)/