模型河川です
模型河川第1号
雨樋を使った模型河川を製作しました。
(雨樋の長さ840cm、幅10cm)
河川水は小型の水中ポンプで循環させます。
デンプン溶液(0.02%)を循環させると、1日で約90%が分解されます。
模型河川第2号
2倍の長さ(1680cm)の模型河川を製作しました。
狩野川と新中川の水を使ってデンプン(0.01%)
の分解過程を比較すると、新中川の水
の方で分解が速かった。
一般細菌は狩野川が3828個/ml、新中川が16704個/mlでした。
水質のよい河川の方が自浄作用が小さく、少量の有機物の流入でも水質に対する
影響が大きいと思います。
模型河川第3号
大型の雨樋を使った模型河川を製作しました。
(雨樋の長さ5400cm、幅10cm)
雨樋を小型のU字型から大型の角形に換え、傾斜を緩やかにし、実際の河川に
近い流速にしました。
流速を23cm/秒と50cm/秒で比較し、流速が小さい方が水路の内壁に
微生物が付着しやすく、デンプンの分解が速い結果になりました。
水路に軽石を入れて、タンパク質の分解を調べました。
ペプトン0.01%の溶液で調べると、軽石を入れた方が分解が速い結果になりました。
また、軽石の表面にはデンプンでの実験では見られなかった緑藻が付着していました。
模型河川第4号
模型河川第4号は小型(長さ445cm)2台にし、少量の河川水で実験が
できるようになりました。また、移動も簡単になりました。
川の水を使って水質の変化を調べました。
<水路に石を入れる>
石を入れると有機物がよく分解しました。
窒素と燐では石の有無による差はありませんでした。
アンモニウムイオンは低下しますが、硝酸イオンの減少はわずかでした。
リン酸イオンの減少は見られませんでした。
<水路に水草を入れる>
水草を入れると石だけの水路と比べて硝酸イオンが低下しました。
水草によって硝酸イオンが取り込まれたものと思います。
しかし、有機物が増加し、水質が悪化しました。水草が分解していると考えられます。
日当たりの良い場所で生育の条件を整え、成長した水草は取り除くなどの工夫が必要だと思います。
模型河川第5号
1台で2本の水路を上下に取り付け、窓際に設置する模型河川第5号を2台製作しました。
4本の水路を使用してオオカナダモ、アイノコイトモ、ケトフォラの3種類の藻類と藻類を
入れない赤玉土だけの条件とリン酸の低下について比較しました。
ケトフォラで最も良くリン酸イオンが低下した結果でした。また、藻類を使わず、赤玉土だけの
水路もリン酸イオンが良く低下しました。赤玉土に微小な藻類が増殖していると考えられます。
燐の除去にはケトフォラや赤玉土が有効だと思います。
オオカナダモ
アイノコイトモ
・ケトフォラ・
赤玉土のみ
これまでの結果をもとにして、燐の除去装置を開発したいと考えています。