2.生物に対する非イオン界面活性剤の影響

(1)浮き草に対する非イオン界面活性剤の影響



シャーレに1000倍に薄めた液体肥料(ハイポネックス)を入れ、
界面活性剤を0、10,50,100ppmの濃度に添加します。

  葉が4枚ついた浮き草を浮かべます。

蛍光灯の光を当て、20℃で6日間観察をしました。

1日目 無添加 LAS添加
 

浮き草・葉の数の変化(枚)
 界面活性剤 濃度 0日目 3日後 6日後
 POEP 100ppm
 POEP 50ppm  
 POEP 10ppm  
 POER 100ppm 6 
 POER 50ppm  
 POER 10ppm  
 LAS 100ppm 
 LAS 50ppm  
 LAS  10ppm   11
 無添加 0ppm    11


非イオン界面活性剤(POEP、POER)は陰イオン界面活性剤(LAS)と比較して
浮き草の生育に影響が少ない結果でした。




(2)ゾウリムシに対する非イオン界面活性剤の影響

ゾウリムシを川から採取します。わらの煮出し汁で培養します。
ゾウリムシの培養液を一滴ホールスライドグラスに取ります。
界面活性剤の溶液を加え、カバーガラスをかけて顕微鏡で観察します。




ゾウリムシに対する界面活性剤の影響
 界面活性剤 10ppm 20ppm 50ppm 100ppm
 POEP 元気に動いている 半数が死んで、
半数が動いている
ほとんど死んだが、
数匹は動いている
ほとんど死んだ
 POER 半数が死んで、残りは
弱っている
ほとんど死んだ ほとんど死んだが、
数匹は動いている
ほとんど死んだ 
 LAS 全部死んだ 全部死んだ 全部死んだ 全部死んだ


浮き草よりゾウリムシの方が界面活性剤の影響を強く受けています。

浮き草と同様に、非イオン界面活性剤(POEP、POER)は陰イオン界面活性剤(LAS)
より影響が少ない結果でした。