学内プレゼンテーション原稿

原稿そのままに掲載してみました。
言いたいことはこんなもんじゃ全然足りなかったわ。
それではオフェンシブガーディアンズと題しまして、 チーム鳥兜ワークスの発表をはじめさせていただきます。 よろしくお願いします。

わ〜〜。ガンバレ〜〜。負けるな〜〜。やっちまぇ〜〜!!(観客)

それでは我々が製作した、CGアニメーション「オフェンシブガーディアンズ」の 概要から説明させていただきます。研究紀要はP31をご覧下さい。

一年前、”戦闘機とヒトの融合”という基本コンセプトをデザインし、10年を目安にゲーム化をしていこうという企画を建てました。 一年間、ホームページなどを通じて普及活動をしてきまして、より多くのアイディアを詰め込んでいきたいと、 アイディアを暖めてきまして、それを集約して新たに製作したのが今回の「オフェンシブガーディアンズ」 という作品です。

今回のムービーの舞台設定を簡単に述べると、 2032年の仮想国家ZIPANGがあり、その中の新興都市Yokohamaが独立自治をかかげ、国家がそれを鎮圧するために 治安維持行動に出るというものです。

中央政府の軍隊である統合自衛隊トータル・セルフ・ディフェンシブ・フォース(TSDF)と 地方政府早期守備隊ヨコハマ・アーリー・セイバーズ(Y'es)との攻防を描きます。

それでは次に、今回の作品の見所でございますが、テーマが現実離れしているので、そこをいかに本物らしく見せていくか という点をポイントに、ムービー内に登場する全てのものをデザインするところから始めています。

主役の”戦闘機から人へ変形できる戦闘兵器”これを仮に”飛行歩兵”と呼びますが、 この飛行歩兵を最も有効に活用できる戦いの場所と・それを取り巻く状況を想定してきました。

戦闘歩兵の基本コンセプトは兵器としては小型で、小型の割に高速で、小回りが効き、自由自在に離着陸できるというものです。 この特徴を最大限に生かせる空間とは?

”敵の攻撃にさらされたときに、すぐに身を隠せる最低で3メートル程度のの障害物の多数存在する 超低高度の空”という結論に至りました。

兵器に関心のない方は浅瀬のサンゴ礁などを想像していただけるとわかりやすいと思うのですが、 自分より素早い大きな魚から身を守る小魚は、常に身を隠せる安全なサンゴの近くを移動しています。

それと同じで、通常の戦闘機に狙われるリスクを避けられるわけです。

では現代の戦場のサンゴ礁とは?

ずばり!市街地です!!

戦略上最も重要な経済・政治の中心地域であり、 攻撃してはならない民間人が多数存在し、 うかつな大量破壊兵器の投入は国際世論の反感を招くため、 守りやすく攻めにくいという特徴があります。

(実際ビンラディン氏もアメリカは市街戦を恐れていると言ってましたし。)

そして、今より先の未来の戦争・武力行使の形は、 このような重要拠点をいかに素早く鎮圧し、政治レベルの交渉に持ち込んでいくかが ポイントになってくるのです。

つまり、私が創造した飛行歩兵というのは、この現代戦争の要求に応えうる高い性能を持っているのです!!!

では次に、より兵器として本物らしく演出し、なおかつシミュレーションゲームとして楽しむために考えた デザインについて説明していきます。

飛行歩兵の弱点はなにか?ですが、 小型ゆえの搭載能力の貧弱さと飛行できる距離が比較的短いことにあります。 そこで、戦闘歩兵のデザインは装着している外部パーツは装甲板ではなく空気の流れを整え、ホコリやゴミから 内部機関を保護するエアロカウルとして設計して軽量化策としています。

またその内部に着ている黒いスーツは筋繊維スーツで、関節保護と重装備にも対応できる動作をサポートするスーツとしています。

敵やその他の目標を捕捉するセンサーとしては高倍率ズーム光学センサーを軸に、サーマルセンサーやハートビートセンサー などをコンパクトにセンサーポッドとしてまとめて搭載しています。

それらから得た情報を一括管理し表示するコンピューターとヘッドマウンテッドディスプレイを搭載しています。 ここまでが一般的な飛行歩兵の通常装備です。

ここから各種任務の目的別に派生する設計を施しました。

簡単に説明すると、重量の大きい爆弾を搭載するアタッカーは、スピードを犠牲にして持てる重量を強化しています。

対地攻撃中は特に狙われやすいので、敵赤外線追尾式ミサイルに非常に探知されにくい赤外線露出抑制ノズルを使っています。

また、投下後の離脱時には速力を必要とするため、主翼は可変式の後退翼にもなります。

爆弾自体も軽量化策として少ない火薬量で敵を撃破するために、用途に応じた種類と射出モードを選択する仕組みです。

爆弾タイプは通常の炸裂系・ナパーム、燃料気化系・さまざまな種類のガスを搭載するケミカル系の3種が基本。

射出方法としては、軟目標破壊の通常炸裂・重装甲を貫く一点炸裂・1m程のコンクリート壁を破り炸裂する遅延炸裂などがあり サポート機能としては落下誘導・姿勢補正・落下遅延などがあります。

過酷な空中戦を任務とするファイターの説明。

飛行歩兵の戦闘は、センサーと武装制限により視界範囲内の接近した戦闘となります。

よって、素早い加速、減速性能が求められ、旋回スピードと抜群の安定性、制御能力を持たなければならない。

ファイターはその極限の空中戦に特化するための装備を施しました。

胴体そのものが揚力を生み出す胴体翼設計で、後部の5枚の安定翼と前方についたカナード翼で姿勢維持を行います。

大推力を発生させるエンジンを搭載し、速力重視の一撃離脱戦法用の機体。

エンジンのノズル自体も稼動し、姿勢制御をするほか、旋回性能の向上を果たしています。

こちらは首都圏空対空迎撃用戦闘機として開発され、速射性の高いガトリングガンを装備。

保有弾数確保のため、ガトリングガンをベースに左右非対称のデザインとなっています。

空力特性のよい前進翼とカナード翼、推力偏向ノズルと圧縮空気の放出によるエアブレーキを搭載しており 高い運動性能を持つ機体に仕上げました。

こちらはサポートファイター、迎撃戦闘機の支援用で、より多くの赤外線追尾式マイクロミサイルを搭載できるよう ウェポンベイをもちます。

以上がメインキャラクター関係の設定でした。

これらの設定で個別のリアリティーは確立できましたが、大規模な戦闘を描くのに不可欠な 戦闘部隊としての設定が確立できていないので、そちらの説明をします。

大規模な戦闘における飛行歩兵の役割は、敵に察知されずに重要拠点に近づき、占拠することです。

また、目視で発見されても迅速に隠れ、素早く移動できるので激しい戦闘状態でも 強力な戦線突破力があり、ビル影に隠れている攻撃目標を洗い出し、 他の兵器の”目”となることも求められます。

”迅速に移動→捕捉→攻撃要請→着弾確認→退避” このような行動を指定された経路をたどりつつ実施することで防空網を打ち破り 強力な地上兵器を効率よく撃破する戦闘攻撃機の基点を作ることができるようになるという仕組みです。

防空能力と地上重火力を失えば戦う術は残されていませんので、降伏あるのみとなるのです。

こう説明すると、いかにも攻撃が流れ作業的で簡単なものに思えてくるかもしれませんが、 それを阻止する存在を忘れてはいけません!!

そう、それは飛行歩兵です!!!

高速で障害物を飛びぬけていく飛行歩兵を追撃できるのは、同じ性能を持つ飛行歩兵以外ありません。

激しい戦闘の中、多くの聴衆の中を、誰の介入の余地もなく、高速で近接戦闘を繰り広げるという、 非常に闘争心のあおられる状況がココに発生します。

頼れるのは、自分の操縦能力とインスピレーション、そして援護してくれるチームの仲間だけ。

このような状況をシミュレーションするゲームをいつか実現したいと思っておりまして そのイメージムービーを作りましたので、それでは実際に見てください。

------視聴開始

いかがでしたでしょうか?

大きなスケールのビル群から射撃後に排出される薬莢まで、登場するもの全てに 神経を使って製作していくのはとても膨大な作業でした。

また離陸していく戦闘機が迎撃され爆発し、地面に叩きつけられるなどの表現は 目にしたことがありませんし、想像と予測でリアルに仕上げるのも大変でした。

それと余談になりますが、高速で飛ぶ小さな戦闘機は、実際捕捉するのが困難で、 3Dの空間上でカメラのフレーム内に捉えつづけるのが困難だったという笑い話もありました。

では〜、これで〜、オフェンシブガーディアンズの発表を〜、おわります〜。


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