台風9号の被害状況その2(山の被害)

2007年10月12日

9月6日〜7日にかけて台風9号が猛威をふるい、三島市街を中心にいろんな被害をもたらしました。
三島市は、その半分以上は箱根の山です。こうした被害は2000haの森を含む箱根山の治水力の如何にかかわっていると
私は考えます。
特に、植えられたヒノキの森も管理がゆき届かず荒れている状態なので、雨の被害には弱いのです。

間伐などの必要な管理を強めることが急務です。そして、
大場川の各支流に至るまでに、山の保水力を向上させる・・このことこそ、必要な根本課題だと考えます。



下の写真は、山の被害状況のごく一部です。
土石流の跡

山肌をえぐるように、ヒノキの森は下に向かってすべり落ちている。
その距離は400メートル程度か。今回の被害の中で最大級の
ひとつ。「木道」付近。
上記の土石流は、林道北箱根山線「やまなみ林道」を横切る形
で、大場川本流(「境川」)まで達している。写真は、「やまなみ林道」
の路面。まだ、泥が堆積している。
ヒノキの根回りが小さい=管理不足による脆弱さ

今回の台風により、裾野の市ノ瀬付近の被害が大きかった。その
すぐ上流の境川左岸(三島市側)。このように、山肌がそぎ落ちる
ような形で山が崩れている。片平山付近。
裾野市との連携が大切

上記の少し上流。このように、土石流は木材とともに川に達し川をせき
止めてしまう。三島の山が原因して裾野に被害をもたらしたのではないか。

大場川の上流部は、三島市と裾野市との境を流れている。その流れに影響
をもたらすエリアはそれぞれ両市にわかれるが、大場川の治水のために、
両市が連携し、間伐などの山の管理をより進めていくことが重要だと考えます。




調査日 2007年10月9日