新段階に入るか?三島市の下水道整備 |
【6月議会 私の一般質問】・・下水道整備のあり方を質しました。 栗原:これからはもっと効率的なあり方にすべきでは ?! 小池市長:下水道計画を縮小し、合併処理浄化槽でカバーする。 栗原の質問に対し、小池市長は「現在の認可区域内は早急に整備し(それより外側となる)下水道計画区域の面積は縮小し、合併処理浄化層の普及で生活廃水処理をカバーしていく」という考えを明らかにしました。これまでひたすら整備に邁進してきたことに対する方向転換は画期的と言えます。特に毎年9億円〜12億円の下水道特別会計への繰出金は市財政にとって大きな負担。でもこれを削減し、市財政の健全化も狙うということなので大いに今後に注目です。なお、県内では富士市が同様の取組をはじめています。 ◎三島市の公共下水道の現状は 三島市では、市単独公共下水道(大場川以西エリア)と、県による狩野川流域下水道(大場川以東エリア)の2つの公共下水道により計画が進められています。毎年、巨費を投じてきた結果、今では下の表に示すように下水道の普及率(人口に対する下水道利用人口の割合)は72.0%と県内第3位に位置しています。下水道事業の大きな目的である排水処理に伴う大場川の浄化も進み、かつてはたいへん汚かったのですが、今では浄化が進み、環境基準を満たしている現状にあります。
◎もしこのまま下水道整備を続けていくと 市の答弁からすると、下水管の布設については、認可区域の中では1億円の投資で202人が下水道を利用できたことに対し、それより外側のエリアでは同じ1億円の投資でも90人の利用にしか至りません。これは、下水菅を布設するエリアが、人口密集地からそうでないエリアに移行していくからです。同時に、下水道使用料金も非密集地では率が悪くことは明らかで、このまま進めていくとで非効率的な整備を強いられます。もし、このまま進めていくとしても、現在の財政状況からして気の遠くなるような年数と財源とが必要となります。 ◎市民のコンセンサスが大きな課題 下水道計画を縮小するということは、これまでの下水をめぐる不公平感がさらに拡大し固定化する心配があります。「合併浄化槽のほうがお金がかかる」「税金払ってるのに下水が来ない」「市街化区域で都市計画税も払っているのに、市街化調整区域に下水が来ているのはおかしい」などです。市としてはこうした不公平を市全域において是正し、市民のコンセンサスを得ることができるのか否かが大きな課題です。今回の質問で、私はそのことを強調し、市も同様の認識を示しています。また、大場川の浄化についても、現在よりもさらに改善を図っていく考えが示されました。市としては、来年度には計画の見直し(縮小)の案をつくる考えですが、慎重かつ大胆なメリハリのある対応に期待したいと思います。 |