Yayoi's Detective Office -Missing Parts 暗号解読 其の壱






File1では木原剛三から潤ちゃんに送られたテープを元に暗号を解読します。
作中では潤ちゃんの活躍があって勝手に解読してくれますが、
潤ちゃんに敬意を表して暗号解読の詳細を紹介しておきます。

暗号は『明日から始めよう』という曲の原曲と木原剛三から潤ちゃんに送られたテープに収録された曲の
微妙に異なる『音』の部分に隠されています。
この送られたテープの曲の方に入っていた『原曲にない音』が暗号部分です。

テープの方の余分な音を抜き出して見るとこんな感じになります。


   
   

となっているのは音程が一オクターブ高いことを意味します。
となっているのは黒鍵を意味します。



この暗号ですが、音階とアルファベットを合わせてみて、
抽出された上記の音に対応したアルファベットを並べると文章が出来上がるという仕組みになっています。
ですが、アルファベットが26文字あることに大して1音階は12。
2音階使用したとしても24になってしまいアルファベットの数と一致しません。

そこでどの音からアルファベットを並べるのかということが重要になります。
そのキーになっているのはこの曲のタイトル『明日から始めよう』
ドイツ語でAS(あす)と読む音があり(ラのフラット)この音から始めるという意味を含んでいたのです。
このタイトルは「あしたからはじめよう」「あすからはじめよう」と2通りの読み方がありますが、
ここでは「あすからはじめよう」が正解だったのです。

ラのフラットからAが始まるように並べてみると以下のようになります。


1音階 2音階











※平仮名の表記は白鍵盤を意味しています

では、暗号と上記対応表を照らし合わせて見ましょう


(2音階)

(1音階)
ソ●
(1音階♭)

(1音階)

(2音階)

(1音階)

(2音階)

(1音階)


と、『UEKI、NISI』つまり『植木、西』という単語が浮かび上がります。
ちなみに西側に植え木がある場所は「剛三の書斎」です

これ、音楽の知識に長けている潤ちゃんだからこそ気が付いた暗号ですね。
File1の最後で「私にも探偵さんの才能があったら・・・」と恭介との別れを名残惜しむ言葉を呟きますが、
潤ちゃんなら十分にやっていけると思います。というか、是非。
鳴海探偵事務所がダメならYayoi's Detective Officeで雇います。
氷室と一緒に。