『お前には選択する権利がある・・・繋ぐか、断ち切るか・・・』 祖父・隆一郎の死ぬ間際に言われた言葉を胸に 天障院糾は祖父の遺言により祖父が残した山奥の屋敷へ赴く。 そこで待っていたのは自分のことを「御主人様」と呼ぶ美しい5人のメイドであった。 無人でここ何年も訪れた人間はいないと聞いていた館に何故?? 訝しく思いながらも、5人のメイド達との共同生活が始まる。 そして、交流を重ねて行くうちに彼女達の正体が『精霊』であることが明らかになる。 天障院の血筋では人と人ならざるものを繋ぐ事ができる力を持った人間が生まれることがあった。 祖父・隆一郎は精霊を見る事・触れる事ができる存在であり、 人の世界が広がり次第に憩う場所もなくなっていく精霊に対して その居場所を与えるためにこの洋館を建てた(移設した)のだ。 隆一郎には精霊を人間と同じ時を生きる存在とし、 同じ魂・心を持つものとして共存させる事で人としての有り様を正そうとする理想があった。 心と魂を持つ存在が人間だけではないことを分からせ人間の驕り高ぶる心を呼び覚まそうと。 その考えに賛同した精霊が館に集い共同生活を始めたこと、これがこの館の始まりなのだ。 勿論、隆一郎が糾にこの館を託したのは、 同じ天障院の血を継ぐ者−人と人ならざるものを繋ぐ事ができる力−を持っていたからである。 ドタバタしつつも、メイド達と仲良く暮らす平和な日々は永劫のものかと思われた。 しかし、その平和な日々も主人公の精霊力覚醒を機に打ち砕かれる。 元々、天障院の地を引く者はとある古の精霊に憎まれていた。 天障院の血−精霊と人間が交わる事のできる能力− この精霊をどうしようもなく惹きつける血筋を嫌っていたのだ。 当然、人間と精霊を共存させようとする隆一郎の行為そのものを快くは思わなかった。 その古の精霊の名をミラルカと言った。 彼女は圧倒的な力を武器に精霊達に襲い掛かるミラルカの前に一敗地にまみれた精霊達。 現在の館はミラルカから逃げ延び、結界を張って見つからないように息を潜める場所でもあった。 元々、強大な精霊力を持っていた糾だが、 その強大さ故に結界を破られてしまうため糾の力は封印されていた。 彼が精霊力を感じず人里で暮らすことが出来たのはこの封印が要因である。 (その代償として主人公は記憶喪失になる) ただ、マージ達と出会い、失っていた記憶が徐々に戻るにつれて糾の力が覚醒されてしまうのだ。 その封印が解かれないよう細心の注意を払って接してきた精霊達であるが、 糾は自らの意思で封印を破ってしまい、強大な精霊力は結界を破り、 天障院の血を引く糾と精霊達はミラルカに見付け出されてしまうのだ。 館に襲い掛かるミラルカ軍団。 最初は善戦するものの、ミラルカの強大な力の前に次々に倒れていく仲間達。 頼みの綱であるマージも敗れ、糾も呆気なく致命傷を受ける。 絶体絶命、せめてミラルカに一太刀浴びせてやろうとしたそのとき、 糾のみんなを想う気持ちが、強大な精霊力を生み出した。 4大元素の精霊と糾の想いを受けたマージ・アメリア・フィン・エリカ、 そして主人公の想いを込めた一撃がミラルカを貫く。 世界は想いで出来ている、全てのものに「魂」は宿る 精霊−万物に宿るモノの魂 古の精霊であるミラルカも、想いによって形成されているもの。 彼女は隆一郎を愛するが故に狂ってしまったのであった。 そして、その狂いは主人公の想いによって開放された。 今度こそ、糾は人間と精霊を繋ぎお互いが共存できる世界を作れるであろう。 そう、ミラルカも糾達の家族として・・・。 ミラルカの悪しき想いを開放したあとは大団円。 街に戻る糾をみんなで見送って終了となる。 |