ゆめの病気について


筋ジストロフィーってどんな病気
 筋肉がどんどん壊れていく病気です。

先天性筋ジストロフィーのこと
福山型:

 日本でもっとも多い型で、
日本人4万人に一人といわれています。赤ちゃんのときから、発育・発達の遅れがあり、歩けるようになる子は、まれです。また知的な発達も遅れます。遺伝子の異常が明らかになり、フクチンという蛋白の欠損が原因らしいです。

非福山型:
 福山型でない先天性筋ジストロフィーの総称です。その中にはメロシン(細胞膜にある蛋白です)欠損型やウールリッヒ型のように、遺伝や臨床症状から独立疾患として認められているものもあります。

メロシン陽性型
 メロシン陽性型は一般に症状が軽く、ほとんどの患者さんが歩行可能です。また進行は非常に遅く、中にはほとんど進行しないで、元気で成長されている方もいます。まだ分子生物学的な研究は進んでいません。

病気の確定方法は?:
 (福山型の場合)赤ちゃんの時から筋肉の病気があると、体が柔らかく、首の座り、お座り、寝返りなどの発達が遅れます。ゆめの場合は、1歳の時に立ち上がる気配がなく、体に緊張があることで大きな病院を紹介されました。
 一般的には色々な検査の組み合わせで診断されます。

1 血液検査:

  血清クレアチンキナーゼ(CK、CPK)が高いときは、筋肉の病気の疑いがあります。CPK:筋肉が壊れ、流れ出る酵素であり、それが血液中に多く存在するときは、筋肉に病気がある目安となります。また、GOT、GPTも高く、肝炎と間違われることもあります。
2 筋肉のCT:
  
どの筋肉が冒されているかが解ります。
3 筋生検:
  
筋肉を少しとって、顕微鏡で断面を調べます。筋肉は本来、無数の筋が束になって出来ているが、筋ジスの場合は束にはなっておらずに筋と筋の間に隙間が多量にある。メスを入れて筋組織をとる方法と、かぎ針の様なもので掻き取ってくる方法があります。
4 遺伝子検査:
  
筋肉の多くの病気では、遺伝子の異常が見つかっています。それを検査することにより診断がつけられます。10cc程の血液で検査します。
5 MRI:
  
福山型は乳児期の脳に特徴が見られます。その特徴で診断がつけられることもあります。

原因は?
常染色体劣性遺伝です:

 なんじゃそりゃ〜そんな言葉聞いたこともない?いやいや理科の授業を思いだしてください。豆の遺伝の単元で、丸:緑(優性遺伝)とかシワ:黄色(劣性遺伝)とかあったでしょ?
 普通は
丸:緑で、いわゆる完全な健常者。でも、日本人の88人に1人は丸:黄色で、筋ジスの因子を半分持っている状態なんですが、外見上は健常。ウチの場合、これを持っているのがパパとママで、ムツカシイ言葉では”保因者”といいます。この2人から生まれる子供は、丸:緑、丸:黄色、シワ:緑、シワ:黄色・・・のいずれかになります。ゆめの場合はシワ:黄色だったんですね。この遺伝子を持つ確率は4分の1でした。

 もっと詳しく説明すると・・・人間の細胞の一つ一つの核の中に染色体があり、2本1組の染色体が全部で46本、23組あります。1組が性染色体で、残りの22組が常染色体です。常染色体には1番から22番まで番号がついていて、遺伝子はその中にあります。福山型の場合、9番目の染色体の遺伝子が普通よりも3000個長い状態だそうです。両親ともこの3000個長い遺伝子を半分ずつ持ち、なおかつその子供が3000個長い遺伝子を2つとももらってしまい、
3000個長い遺伝子が2個揃ったとき、筋ジス福山型となります。


なぜ個人差があるの?
 同じ福山型なのに、どうして歩ける子もいれば歩けない子もいるんだろう?
 福山型の遺伝子は
弥生時代までさかのぼると、1人の日本人が持っていたといいます。え〜?じゃぁパパとママのご先祖様はどこかでつながっているのね。そう、だから福山型の子は兄弟なのです!現在では88人に1人が持っている・・・すごいことだ・・・。88人に1人同士が出会って結婚する確率もすくないけど、保因者同士が結婚して生まれた子供に病気が出ないことだってあるわけだ。実はもっと沢山居るんじゃないかなぁ・・・保因者。
 弥生時代には1人だった遺伝子も時を経て、様々なタイプに別れたようです。
 弥生時代の遺伝子が2つ揃った場合は症状が
比較的軽いようです。それに対して、他のタイプと結合した場合は症状が重くなるそうです。また、弥生時代の遺伝子以外の他のタイプ同士だった場合は、この世に生を受けることなく・・・というか、お腹の中で成長できないそうです。
 ゆめの場合はたまたま弥生時代タイプを2つもらっているんですね。

治療方法:
 リハビリあるのみ!現在は完治不能。医学の進歩によって
遺伝子治療が、可能になることを願いましょう。

出生前診断?
 両親や、その子供に遺伝性疾患があるとき、その疾患の原因遺伝子が解っている場合は遺伝子を調べることで、新しく生まれてくる子供がその病気であるかどうかを知ることが出来ます。
 一体どのように診断をするのかというと、「
絨毛穿刺」と「羊水穿刺」の2つの方法があります。
 「絨毛穿刺」は、妊娠8週目〜12週目(主として10週目)くらいに行われます。赤ちゃん側の胎盤の一部をとって来て検査する方法で、かなりの医師の熟練度を必要とし、流産の可能性も通常の
3倍あるかわりに早い段階で結果が判ります。
 「羊水穿刺」は、妊娠15週〜18週(主として15週)に行います。その名の通り羊水をとってきて調べます。流産の確率は通常と同数です。
リスクは少ない変わりに結果が判るのは遅いです。
 取り出した遺伝子の中の病気として疑われる原因遺伝子の異常の有無を調べるのです。
 いずれにしても、何度も病院に足を運び、しっかりと話を聞いた上で行わなければならないし、それ相応の金銭的負担もあります。
  
 
ただし、これは、その病気をハッキリさせることにより、適切な治療や対策を講じるためのものです。イタズラに新しい命を選択するための手段ではありません。


 主治医だけでなく、色んな人から聞いた情報をあつめました。これからも聞きかじったことをどんどん追加していく予定です。
 上記のことで”違うんじゃないの?”とか、”載っけちゃ、まずいんじゃないの?”ということがありましたら、教えてくださいね。

                                              
 2002.2.3更新

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