P→’s Cafe

〜記録〜
 もう10年も使っている俺のヘルメットはお椀型で、英国製限定生産品だ。国内では数があまり多くないようで、同じ型のモノを見たことがない。通常のベルトの他に、耳を覆うカバーがついており、その先端もアゴの下でマジックテープでとめられるようになっている。この点は特に気に入っている。また、口元を覆うカバーも附属している。もっとも、これは未だに使用したことがない。なぜなら、使用するとあまりにも極悪な感じ(たとえて言うなら暴走族が使っている、カラスマスクみたいなのだ)なので、押入にしまってある。 
 本来は125cc以下のバイクに乗るときのみかぶっても良いことになっているが、それを守っている者はおそらくいまい。実際、さかな丸に乗っている時でさえ、警察官に咎められたこともない。もしかしたら、その事実を知っている者すらほとんどいないのかもしれない。
 このヘルメットの色は、最初は真っ黒だった。使っているうちに天こち部分がはげてきたので、もう一度黒く塗り替えた上に、赤茶色でストライプも入れてみた。これで、国内ではたった一つのカラーリングだ。

 雨合羽は重要だ。高速で走行するので、風圧で雨が侵入してくるし、ムレて汗をかきやすい。へたなものを買ってしまうと、ムレた汗で服がびっしょりになってしまい、雨で濡れたんだか汗なだかわからなくなる。
 日本のバイク用合羽はなかなか優秀で、風圧で雨が侵入しないようになっているのはもちろん、ムレないように通気性もよい。その分お値段の方もなかなかで、1万円を切ったモノでは性能的にも耐久性の点においても、あまりお値打ちではなくなる。
 今使っている合羽は、既に10年近く使っていて、だいぶぼろくなってきている。縫い目のシールもあちこちで破れているようで、正真正銘雨が侵入してくる。今回の旅ではひどく雨にたたられたが、股ぐら部分の雨漏りに閉口した。合羽を脱ぐとジーンズの股部分が濡れてしまっていて、まるでおしっこ漏らしたみたいなのだ。
 そろそろ買い換え時だろう。

 グローブは一番頻繁に買い換える。今使っているモノは結構気に入っていて、一番長く使っているがそれでもまだ3年目。5着目の品物だ。それも夏用で、冬用は別にある。そちらも既に4着ほど買い換えた。
 一番頻繁に使う夏用グローブ、すっかり色が飛んでしまい、真っ黒だったのがなんだか茶色がかってきている。色つきのミンクオイルでメンテナンスするが、表皮もぼろぼろ。そろそろ買い換え時かなあ。

 


 SRのオーナーで、既製のままで満足しているオーナーは、今やほとんどいないだろう。みな、自分なりにアレンジを加えている。特にSRは多彩なパーツがそろっていて、財布の中身に余裕があれば、いくらでもオリジナルのバイクに組み立てられる。
 俺としては、既に充分乗り心地の良いバイクだし、あまりいじり回すのはスキではないので、どうしても許せないデザインのウインカー・テールランプと、ついでにシートのみ替えてある。
 さて、バックステップにしたり、ローハンドルにしたり、足回りだの猿人回りだのをいじり倒してスピードアップを図ったバイクはこの際おいといて、主にロングツーリング用としてのSRデザインで、一番重要なのはシートの選定だと思う。
 シートは重要だ。おしりを乗せて長時間支えてくれるシートは、長距離を走るライダーの疲労度に大きく関わってくる。オリジナルのシートのままなら問題はないだろう。大きめ&肉厚のノーマルシートは、長時間のツーリングでも充分おしりを支えてくれる。


 さて、長々と語ってきたのにはわけがある。実は俺自信、シートの選定に失敗しているのだ。
 さかな丸は、とあるSRを専門としているメーカーの、かなりスマートな美しいデザインのシートに交換してある。これにより、小さめの砲弾型ウインカーと丸形テールランプとの相性は抜群だ。ついでに言うなら自作した風防とのデザイン性もばっちり。
 しかし、しかしである。
 実はこのシート、スマートであるが故にちょうどライダーがおしりを乗せる部分が、やや薄い&狭い。シートのカド(実際には角張ってはいなくて中身のウレタンと皮カバーがかかっているけど・・)の堅い部分が、ちょうどおしりと太股のさかいめ近辺に当たる。カドの下にはシートの構造フレームも通っているので、チョットウレタンの厚みが少ない場所なだけに非常に固く感じる。長時間座っているとぐりぐりごりごりして、痛くてたまらなくなってしまう。旅の途中でよく温泉によるのだが、このおしりの痛みを和らげるためでもあるのだ。裸になって鏡で見てみると、痛い部分はすっかり赤茶色になっていて、本当に痛そう(皮はむけていない)。
 毎回
「シートだけは次回までに買い換えよう・・・」
と思うのだが、未だに実現していない・・・。

 この痛い部分なのだが、温泉につかってそっと触ってみると、そのさわり心地が、これがまた、何とも言えず快感なのだ。
 押さえつけられ、こすられ、自力で立ち上がることもできずに虐げられてきたおしりの皮達が、触られることによって姿勢を変えられ、やっと自由になった感触を…
一斉に「ああ、この一瞬を待っていたんだ。。。」と、換気の声を挙げる。まさに触られることを待ちこがれていた皮膚達・・
書きながら、またあのときの快感がよみがえってきた〜…
あの快感は、他の何ものによっても得られはしない。。。

 思い出してみよう。
 初めて自分で耳かきを使ったときのことを。さらには、初めて耳かきから綿棒に替えたときの使い心地を。
 あるいは、パーマを当ててくるくる巻きにされること数十分。充分虐げられてきた髪の毛のカーラーをとった瞬間の開放感を。
 風邪をひいて、点滴の針が刺さること数時間。やっと針が抜け出たときの爽快感を。
 全部気持ちいいだろ?
 それらとは比べものにはならないが、快感を求める事は人間の特性だと思うのよね。

 俺を変態だと思うなかれ。
 おしりの場合は、あまりに日常的でないために、この快感や開放感、爽快感に似たモノを経験できる人が少ないだけのこと。
 ついでに言うなら、よく漫画なんかで痔の人が肛門に薬を塗られるときの、あの不安と期待が入り交じったような表情、薬の効き目でこの世の春をかいま見ているような安堵の表情があるが、温泉でこのおしりの傷を触るときには、あれと同じ表情が頭にいつも浮かぶ。まさにあんな表情が浮かんじゃうくらいに気持ちが良いのだ。
 ついでについでにいうなら、発声は
「ほぉ     ・ふえ〜〜〜〜〜〜〜」
って感じだ。
 誤解の無いように付け加えるが、俺は痔じゃない。

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