2003 1月前半                 

ゆめの所行 2003/1/7/(火)
 まだまだ冬休みのゆめ、今日はママのお手伝い。
 流しの前にでんと据えた、(まだ痛いぞ!僕の左足小指を負傷させた忌まわしい)いすに乗り、水道の流に手をかざす。手伝っていると言うよりは、ママのじゃまをしているような・・・いや、それは言うまい。とにかく皿やコップよりも自分の手を洗うことに熱中している。
 そんな折り、やや熱めのお湯を出し始めたママ。
「ゆめちゃん、熱いからさわっちゃダメよ」
 といわれ、一見素直に手を引っ込め、
「は〜〜い」
 なんてしおらしく返事してみせるゆめ。
 しかし、ゆめはそんな簡単に言うこと聞くような玉じゃない。案の定、ママが見ていないすきに、素早く手を突っ込んだ。
「ゆめ!熱いからダメって言ったでしょ!!!」
 という声にもびっくりしたが、やっぱり熱くてびっくりしたゆめ。手を引っ込めたは良いが、そのまま固まってしまった。
 そりゃ〜〜〜熱いって。

 そういえば、今日の新聞に書いてあったぞ。
「子供が痛い思いをしたら、次から懲りてやらなくなると思ったら大間違いです・・・」
 やっぱね。ゆめなんか、何回怒られても、辛くても、しつこく繰り返すモンな。

「此度の一件にも懲りることなく、己の欲するがままに突き進むであろうぞ・・・」
なあ〜〜〜ゆめ。

まぶちいあたち 2003/1/6/(月)
 1〜10まで数が振ってあり、中に重ねてしまえるカップ。逆さまに積めばバベルの塔みたいに積むことも出来る。
 未だかつて自分一人ではそれを全部積めないし、順番に重ねて片づけることも出来ないゆめ。今日はちょっと違った。

 「ないないして〜〜」というママの命令に従い、片付けを始めるゆめ。3〜7番までの4つのカップ(6番は持ってなかった。そんなところがゆめらしい)を手に持ち、重ね方を考えていた。既に7・5番を重ねたものを右手に持ち、左手に3番を持ち、順番に中に入れたはいいが、次に4番を入れようとしても・・・当然入らない。何回入れようとしても入らない。
 その様子をじっと見ていたママ。声をかけたいのをじっとこらえ、観察を続ける。
 しばらく考えたゆめ。3番を取り出し、膝の上にいったん置いた。次に4番をちゃんと入れ、その後3番を入れた!!

 う〜〜ん、まぶしいぞ!ゆめ!!
 
 最初から様子を見ていたママ失神!(うそ)
 それを帰宅後聞いたパパ卒倒!(うそ)

今日もあたち 2003/1/6/(月)
 「おい!」
 ゆめも寝静まる午後10時、寝室からドスのきいた声がする・・・まさかゆめ、起きた・・・・?今日は風邪引きさんだからおとなしく寝ているはずなのに・・・。おそるおそる寝室を覗いてみる・・・・
 違った。寝言だった。寝言でも親を恫喝するか?寝ていても恐ろしいゆめ。あんたは一体・・・

 「○×▽◇!!」
 さっき寝てることを確認したのに、またもやゆめの恐ろしい叫び声・・・ママは思わずビクッとしていた。そ〜〜〜と覗いてみると、やっぱり寝てるよ・・・。なんなのよ一体・・・。

 風邪で鼻が詰まって苦しそうなゆめ。時々息が止まっている・・・。自分も寝ながら息が止まり、そのたびママが心配で起きるというパパには人のことは言えないが、そのパパにしてもゆめが心配で、なかなか寝付かれない・・・。
 「うっく、ぐすん・・ひうっく」・・・・今夜もまた寝ながら泣くゆめ・・・・。パパのように「響子〜〜〜〜〜!!!」と泣きながら叫ぶのに比べればはるかにましとはいえ、やはりあわれ。一体何を悲しんでいるのか・・・。

 明くる日、
 「プア、プウア〜〜」珍しく早く帰ってきたパパにすがりつくゆめ。鼻水まみれ、よだれだらけですんごい顔。
 しかし、さっきの可愛いしぐさはどこへやら、早速「あれやって・これやって攻撃」が始まった。「ビデオかけてちょうだい!」「デジカメ見せてちょうだい!」「抱っこしてちょうだい!」「あっち連れてってちょうだい!」「ここへ座ってちょうだい!」・・・
 ちょうど病院へ行く間際だったのだが、ゆめはパパも一緒に行くと思いこんでいるというより決めつけてる。残念!パパは行かないんだな〜〜
 泣き叫ぶゆめを抱きかかえて走り去るママ。駐車場で泣き叫びまくるゆめの声が、3Fのこの部屋にも聞こえてくる。
 「パパ呼んできなさいよ!てこでも動かないわよ!パパが一緒じゃなきゃ、いやーーー!!!」とかなんとか、言ってるようないないような・・・抱きかかえられるくせにてこでも動かないもくそもないモンだが、まあ、そこは想像なので。そのくらい激しい抵抗。
 ああ、あの気が強いとこは、一体誰似なのか・・・ま、想像はつくけど・・。
 

今日のあたち 2003/1/5/(日)
 今日あたちはお昼に起きて、パパママ、じいじばあばと一緒に、豊川稲荷に初詣に行ってきまちた。あんまり人が多くて、とってもとっても寒くて、まいっちゃいまちた。お昼ご飯も、人に酔っちゃって、全然食べられなかったでち。
 お参りは、たくさんお洋服着てだるまさんになったまま乗ってるバギーごと、パパとじいじに抱え上げられて、立派にお賽銭も投げてきたでち。ちゃ〜〜んとなむなむしてきたでちよ。
 豊川でじいじとばあばとはお別れちて、佐久間のアパートに帰ってきたでち。パパはあちたからお仕事。
 年賀状がた〜〜くさん着てたでちが、整理に追われるママに変わってパパがご飯を作ったでち。
 実はパパ、炒めご飯と焼きうどんが大の苦手。全然作れないのでちた。ところが今日は焼きうどんを作れとのママの命令。パパはチョッックで目が点になってたでち。
 結論から言って、パパの焼きうどんはとってもおいちかったでち。パパとママはあんまり食べてなかったけど、あたちはいっぱい食べたでち。
 そのあと〜〜〜〜〜なんだかおちりがむずむずちたので、パパをよんだでち。パパはすぐにオマルに座らせてくれたので、気張ったでち。
 立派なのが生まれたでちよ〜〜パパはとっても褒めてくれたでち。

誓い 2003/1/4/(土)
 ゆめ、朝12時頃起床。寝過ぎだっちゅうの。
 起きてきたと思ったら、いきなり「結衣ちゃん探す」というような感じのことを言ってる。あっちへ行ったのこっちにいるのと、抱っこさせて歩き回された。いないものはいないんだがなあ・・・。
 どうやら結衣ちゃんのお姉さんにすっかりなりきってしまったようだ。でもねえ・・・結衣ちゃんは自分のお家に帰ったんだからさあ・・・・こりゃ〜〜早く弟か妹を作ってやらねばイカンかなあ・・・・。
 
 というわけで、今年の新年の誓い。
 ズバリ!今年は小作り専念!!!じゃなくて、小作り宣言!!!
どっちも同じか。
 今日はママ、どこかで福袋買ってきて、さっきから中身を見せてくれてるんだけど、それがどれもこれもかなりエッチな下着・・・どこの福袋だよ、いったい。
 これがすっげーの。「これ、欲情する?こっちは?欲情する?」とか「うわ〜〜、絶対こんな下着買わないよね〜〜」とか「ちょっとどきどきするので、脱ぎます」とか、しつこい!俺は下着に興味はない!!そんなかっこしなくても、やるときゃ、やるってば。
 な〜〜んか、新年の誓いとばっちり合ってるんだけど〜〜

ボランティア考 2003/1/2/(木)
 私が「いずれゆめが世話になるのだから、今のうちに恩返し」という気持ちと、「ボランティアを頼むにしても、頼まれる立場を知らないではいざという時頼みにくい」という考えで、定期的にボランティアに出かけ始めて早3年になることは既に書いた。また、ママも最初のうちは一緒に参加していたが、すぐにやめてしまった。その理由が、脳性麻痺の子をぽんと預けられて、「じゃ、あとよろしく」の一言で2人きりにされ、そういう経験がないママはどうしていかわからず、にっちもさっちもいかなくなった体験と、ゆめの行く末を見ているようでいたたまれなくなったからだということも書いたような気がする。
 
 さて、ボランティアだが、私のこれまでの経験をふまえ、考えることを少し述べる。人それぞれに色々な考えはあると思うのだが、あくまで私個人の考えね。子供を対象にしたボランティアしかしてないので、対象は「子供」とする
 色々な意味でコミュニケーションが取れない子を初対面でいきなり渡されて、さあ面倒見ちょうだいといわれても、そりゃあ見られるわけがない。こういう合図はこういう意味、こういうときはこうして欲しいなど、最低限の事柄は教えて欲しいし、そうでなければある程度行動をともにして頂きたい。2回目、3回目の対面なら任せてもらってもいいだろうけれど。
 ボランティアの側も、親御さんがどうして欲しいのかを意識して、あらかじめ聞いておくなり、困ったときはすぐに尋ねるなり、自分で行動する気概を持ってのぞむべきであるとも思う。いくら無料奉仕といえども、人一人のお世話をするのだから、失礼があってはならぬ。
 
 結局、お互いにコミュニケーションを取りながら行うべきであると思うのだ。ボランティアを頼む側もボランティアを行う側も、お互いに成長し合わねばならぬ。それが最終的に当の子供のためになるんじゃないのかなあ。ボランティア・子供・親御さんそれぞれがお互いに人を相手にする際の礼節を持って、誰が誰のために行うボランティアなのかということを、認識し合うことが大切なんじゃないかと思うのだな。
 
 それとは別に、私自身はボランティアでは純粋に一緒に楽しい時間を過ごせることが楽しい。当の子供が本当に楽しんでいるかどうかはわからぬ。でも、ボランティアだからと気持ちを張りつめて出掛けてはいない。ボランティアって何をしてもらうのか、何をしに行けばいいのか判らないところがあるけど、私は一緒に楽しい時間を過ごせればそれで良いと思うのだ。だって、ヘルパーさんみたいな仕事でやってるんじゃないんだから。ただ、どうしたら喜んでもらえるかだけは常に意識している。当の子供や親御さんに、せっかく頼んだのにつまんなかったと思われるのだけは嫌だ。これは単に私のプライドの問題でしかないのかもしれぬが、何をするにしてもプライドを持つことって大切だと思うのだな。プライドを持って食事介護(ゆめでいうなら、食事介護ね)も、清拭(ゆめでいうなら、よだれ拭きね)も、汚物処理(ゆめでいうなら、おむつ処理ね〜〜)も、遊びもするのだ。といっても、やはり気を張っているわけではない。単にそれがボランティアとして期待されているなら、当然やるということにすぎない。
 
 こういったやるからには徹底的にというか、自分の行動に責任を持つというようなことは、誰に言われなくてもやって当たり前だと思うのだが、いつの間にか日本人の意識から無くなっていると思う。ボランティアに限らず、生徒達の日々を見ていて特に思う。これじゃあ、机上の空論ばかりを垂れ流すお役人から、ボランティアを義務化するといった最高に矛盾した事柄を押しつけられるのも無理なきことかもしれぬ。それは、日々の家庭生活の中で培われるべきモラルであると思うのだが。

 などと終わり無き議論をお風呂に入りながら戦わせる、変な夫婦の一こまであった。何だか難しいけど、ひとことでいうなら、「ボランティアは、誰かの役に立ちたい、笑顔を見たいから出来ることをやる」っていうことだと私は考えるな。
 こんなこと書くと、私自身がずいぶんと立派な人物のように思えてくるが、別に私の考えを誰かに押しつけようとは思わないし、考えが違うからどうということもない。なにより、私自身が普通の大人にすぎないのだから始末におけない、と自分でも思う〜〜。

ゆめ、元旦から赤ちゃん返り 2003/1/1/(水)
 今年5才に手が届くゆめ。元旦からいきなり赤ちゃん返り、きわまれり。結衣ちゃん(弟夫婦の初の子供。ゆめとは従妹関係)登場とともに、ゆめの瞳に一筋の怪しいひかりが・・・。
 最初は、寒かろうと思って・・・かどうか判らないが、たたんである毛布をわざわざ運んできて、ベットの中の結衣ちゃんに掛けてあげたり、抱っこしようとしたり、抱きしめたりしてお姉ちゃんぶりを発揮していたのだが、時間とともになにやら怪しい雰囲気に・・・
 
 事例1
 結衣ちゃんが赤ちゃんかごに入ってネンネしているのを見たゆめ。結衣ちゃんが抱かれ去ると、すかさずその中へ入ろうとする。ちょっとサイズが合わないだろう〜〜と思いきや、しっかり入りました。でも、やっぱり見た目、変。とっても。

 事例2
 結衣ちゃんが由美ママ(結衣ちゃんのママ)のオッパイを飲んでいるのを、いかにも物欲しげに見つめるゆめ。これは、まさに赤ちゃん返りか?と思い、「ゆめちゃんもオッパイ飲みたいの?」とママに聞かれ、ゆめはやや恥ずかしげに「は〜〜い」と答えた。じゃあと言うことで抱っこされ、いざオッパイという時に、「やっぱいやっ」てな感じでママを拒否。「はっ!あたしは幼児だったわ!オッパイなんか飲んでる場合じゃない!」と気づいたか気づかないか・・・いや、実際は、「あたしのでも飲むかねえ、出ないけど。」と言うばあばの一声に恐れをなしたものと思われる。そりゃあそうだろうなあ。
 
 事例3
 結衣ちゃんが由美ママに抱かれて、背中とんとんされているのを見たゆめ。人差し指を噛みながら見つめる。「ゆめちゃんもげっぷ出るの?とんとんして欲しいの?」とママに聞かれ、かわいらしく「は〜〜い」と答える。ママにとんとんしてもらうも、すぐに「あっち行ってちょうだいっ」てな感じで、再びママを拒否。どうやら、見た目にはよさげな背中とんとんも、実際やってもらうとさほどでもなかったようだ。

 事例4
 ばあばに抱かれてお風呂に入る結衣ちゃんを追っかけて、お風呂場までついていったゆめ。お風呂に入っている間中、洗い場の縁につかまり立ちして、かぶりつきでその様子を見つめ続ける。
 結衣ちゃんが出てからも帰ってこないゆめ。結局その後ばあばにお風呂に入れてもらったらしい。その様子は全く持って赤ちゃんと同様の仕儀であったようだ。終始ばあばに抱かれっぱなし。
 頭を洗うときも、いつもなら子供いすに座って洗ってもらうくせに、今日は抱かれたまま、まるで美容院にいるかのように仰向けになって洗ってもらったそうな。
 そう、結衣ちゃんと同じように・・・。
 体を洗うときも、いつもなら子供いすに座って、あわよくば石けんの泡をもらって自分で身体をこするくせに、今日は洗髪の時と同様、仰向けに抱っこされたまま、女王様にでもなったかのようにぜ〜〜んぶばあばにやらせたらしい。
 そう、結衣ちゃんと同じように・・・・・。

 事例5
 ママに抱かれて寝かしつけられるゆめ。いつものように、横向き後ろから羽交い締め状態。風邪引き気味で、青っぱな出してるゆめは、「離してちょうだいよ。あんたなんかにこんなところで寝かしつけられてる場合じゃないのよ。結衣を寝かしつけに行かなくちゃいけないんだから!!」というつもりかどうかわからんが、鼻水とよだれをまき散らし、「はだで〜〜」と叫びながら、そのうち力尽きて寝に入った。おっと、これは赤ちゃん返りじゃなくて、おねいさんぶりっこか。ま、これで明日の朝も、ま〜〜た鼻水で顔中がびがびになってるだろう。

 全くもって、今日のゆめは赤ちゃんに返って、かつての栄華を極めた時代を思い出しているかのようであった。
 ああ、そういうことか。かつてゆめは初孫としてじいじばあばの愛情をその身一身にすべて享受していたのであったが、今回はそれら愛情のかなりのパーセンテージを、当然ながら結衣ちゃんに取られている。ゆめの赤ちゃん返りは、そんな状況を不認識ながらも感じ取り、かつての状況を懐かしんだ結果であったのではないかと愚考する。赤ちゃんに戻れば、またみんな注目してくれる・・・・。ま、そんなわけないか。
 今日1日一番迷惑を被ったのは、タローだろう。誰も自分を相手にしてくれないどころか、赤ちゃんが来たせいで隅に追いやられ、ゆめには毛をむしられ、パパにはいつもの数倍お手をやらされたあげくに、たっぷり待てをしたあとでようやくご飯にありついた。すっかりいじけて、じいじのベットでふて寝していた。まあ、それももう2,3日の辛抱だからさ、タロー。