2004 12月後半                


年の瀬 04/12/31/(金)
ふと目覚めたら9時だった。夕べは寝たのが1時半。睡眠は十分だしもう起きようかと思って、またちょっとうとうとした。
 短いまどろみの後、時計を見ると時刻はすでに午前11時40分…

 なんで????

 俺の2時間半は、どこへ行ったの??

「きっといつか取り戻せるよ」←ママ
「は?」
「『あれ、まだこれしか時間たってないんだ』って思うときが来るよ。それで帳尻あうことになるから」

ふーん、そういうもんかねえ。


”踊る大捜査線”を見るのに忙しい午後。ちょっと買い物に出て、その後ママはパンを作る。
 昨日は餅つき。
 今日はパン作り。
 何人かわからない年末。
 ゆめはたったと無駄に大騒ぎ。
 俺はその横で、昼真っっから一杯飲んじゃう。
 お気に入りはジムバック。つまみは、チーズに、たくあんに、ドリトス…ほんと、何人かわかんない。

 夜は格闘技に熱中する。ゆめも一緒に見るが、いちいち真似してかっこつけてみたり、必殺技をたったに決めようとしたり…
 ママは歌番組を見たそうだがなあ。
 あ、でもほらシウバが、もうすぐグレイシーが出るし。あ、吉田。だめだよ、チャンネル換えちゃあ。武蔵見ないといけないんだからさあ。。

そんな俺たちを冷ややに見つめるたった。
その顔には、はっきりこう書いてある。
『なに、この人たち…』
一人だけ関係ないって顔すんなよ。おまえにも同じ血が流れてるんだぞ〜〜

 ああ、もうすぐ新しい年が始まるなあ。。。
 

パパっ子・ママっ子 04/12/30/(木)
 過去の日記を読んでみた。
 な〜〜んか、毎年この時期はおんなじようなことやってんのなあ。大掃除とか餅つきとか(当たり前だ)うんち騒ぎとかさあ。
 んで、今年はというと、やっぱり同じなんだよなあ。
 ただし、たったがいるので、ちょっとちがう〜

 ゆめはパパっ子だ。
 俺がだっこしてれば幸せな子だ。お留守番も、俺と一緒だったら平気な子だ。
 でも、たったは継子だ。違った、ママっ子だ。
 俺のだっこじゃいまいちだし、お留守番も俺とじゃなんかいやそうだし、だいたい、ママがだっこしてても、用事で俺に渡そうとすると抵抗するし、一生懸命ママを目で追ってるしー、気が向かなきゃ俺と遊んでくれないしー。

 そんなたったなので、もっぱらママにへばりついている。
 どうへばりついているかというと、だっこひもとか、おんぶひもとかでへばりついているのだ。

 だっこひもは良いとして、おんぶひもってなんかかなりエッチっぽい。
 おなか側で×の字に交差するひもは、胸の谷間の中心がちょうど×の字の交差地点だ。おかげで、胸のふくらみがくっきり…ママは決して巨乳ではないが、おんぶひもを使うとかなり巨乳っぽく見えるぞ。
 佐久間ではこのかっこの若くて美しいお母さんがずいぶんいたとママから聞いた。
 な〜〜んだ、もっと早く教えてくれれば…なんて思ってないない。

2度あることは… 04/12/29/(水)
 このごろの掃除機でなんと言っても良いところは、一時はやった紙パックを使っていない点だ。実家の掃除機はもっぱら(なぜか)俺が使っている。
 もちろん掃除するんだよ。
 実家でな…
 離れて暮らす俺がな…

 ちょっと悲しくなったところで、この実家の掃除機が、紙パックを使わないタイプだ。ゴミがたまるのはやや早めだが、容赦なくゴミを捨てられるのはよい。

 アパートで使ってる掃除機は、もう7年も前、結婚当初に買ったタイプなので、ゴミパックを使っている。
 今はちょうど大掃除の時期。
 掃除機の活躍する場面も多いね。


 今朝はいつもより早起きした。何をするかといえば、大掃除をするためだ。
 ママは近所へ買い物。
 ゆめとたったは無駄に大騒ぎだ。
 散らかったおもちゃをかたし、無駄にエネルギーばかり浪費するじゃまな怪獣2匹を隅っこへ寄せて、いざ掃除機を…と思ったら、ありゃ、ゴミ捨てサインが…
 実はアパートでもしょっちゅう掃除機をかけている俺だが(ママも掃除はする、念のため)、このアパートへ越してきてからはゴミパックを換えたことはなかった。ではとゴミパックを探そうにも、佐久間にいたときに入れてあった場所には見あたらない。さりとて、ほかに心当たりの場所もない。
 怪獣はまた大騒ぎしだした。
 まごまごしてたら、またおもちゃを散らかされてしまう…
 どうするか…
 確か去年はゆめがうんちしたオマルを台所で洗って大目玉だったような気がするし、一昨年はモナカと間違えてみそ汁のインスタントパック(これがモナカそっくりなんだな)をかじってえらい目にあったような気がするし…
 などと、ろくでもないことを思い出していたら、良いこと思いついた☆
 紙パックがなければ、今あるゴミ満タンの紙パックの中身を出してしまえばいいんじゃん。

 早速実行。
 怪獣2匹は俺の行動に興味津々。
 紙パックからゴミをほじくり出す手にも、力が入るぜ。

 と…ゆめの悲鳴がこだまするアパート…
 …
 やっぱ書けねーよなー、中に何が入っていたかなんてさー…

 大学生の時、真夏の夜に突如窓から襲来したゴキブリ3騎に驚きおののいて、思わずお袋に救いの電話なんかした情けない俺が、結局うまい対処方法が見つからなくて掃除機で吸っちゃった俺が、吸ったは良いが中で卵がかえっちゃって、その後半年間もえらい目にあった俺が、まさか同じ失敗をまたやっていようとは…
 
 ここまで書けば中に何が存在していたかはおわかりだろう。
 世の中は、不思議に満ちているよなあ…
 いつの間にか同じことやってるんだもんなあ…
 このゴキブリと掃除機の因果関係(といっても、そんな因果を持っているのは俺くらいなものだと思うが…)については、もっと恐ろしい話もあるのだが、もうすぐお正月だし、披露するのはやめておいた方が良いだろうなあ…

ジャシコ 04/12/28/(火)
あたし、ゆめ。
幸せさがしてまだ6年。
小さな幸せみーつけた♪


志都呂のジャシコー!お気に入り!
大きなジャシコは、そびえ立ってるの。
周りを飛ぶのはカモメ?とんび?
タイタニックには負けるけど、とっても大きな陸のお船よー、田んぼに浮かぶお船ー

今日はたったが受診の日、診察は(待ち時間が)数時間だから、その間パパと一緒にお買い物ー♪
4Fに車を止めて、いざエレベーターで3Fへー
扉が開くと、目の前がゲームセンターなのー
きらめくワンダーランド!
あたしをいざなうー
さー、扉が開くわよー

エレベーターの扉が開いたその瞬間、
『あ、携帯忘れた。ゆめ、ちょっと車に戻ろう』
ちょっと、パパー(怒)
まああいいわ。その代わり、すぐ戻るのよ。


そのまま4Fに戻って携帯を調達し、もう一回エレベーターへ。
気を取り直して、いざ!オープンセサミー♪
金と欲望の夢の国よ!
あたしを待ってるのー

ピルルル♪
?パパ、携帯鳴ってるけど…
『あ、ママからメールだ。診察、もう終わったって。仕方ない、一回病院へ戻ろうか』


ぎゃーーーーーーーーーーーー
そりゃないでしょーーーー
冗談じゃないわよー!!
2回もお預けくらわそーってのー!!
ふざけんなー
大人わおーぼーだー!!
あたしは降りるわ!
病院なんか、行かないってばー!!

結局連れ戻された…
抵抗むなしく…
あたしの小さな幸せ、返してよー…


この後無事にジャシコで買い物。ゆめほくほく。

ところで、 04/12/28/(火)
『SUPER SIZE ME(スーパーサイズミー)』という映画の存在をご存じだろうか。アメリカ人の監督が、自ら30日間マクダーノゥズのみを食べ続けるという映画だ。12月25日からシネマライズ系ほかで公開している。
 マックよりもウェンディーズの方が圧倒的に美味だと思っている小生としては、とても30日間マックのみなど考えられないが、映画は見てみたい。
 
 『30日間マクドナルド生活 』というサイトがある。スーパーサイズミーの日本版を実験したサイトだ。読んでいて笑ってしまった。

 ま、マックはほどほどにって感じだね。

 それにしても、東京にいた頃なら、壱も弐もなく見に行ったろうが、地方都市の浜松では、この映画公開して…いるのかいないのかすらわからん。
 東京って町は(住んでる人には申し訳ないが)俺自身は住みたい町じゃない。でも、芸術系の人として、刺激的な町ではあったよなあと思う。

 懐かしきかな東京。7年間も住んでたんだもんなあ。

 あ、いかんいかん、思い出が…


悪夢再びにならなきゃ良いけど… 04/12/27/(月)
 午後11時、やっとゆめが寝た。
 寝室では、時折天井に向かって手を振ったり挨拶していたゆめだったが、このアパートへ越してきてからは久しくないことだ。というより、初めてじゃなかろうか。3月まですんでいた佐久間やではしょっちゅうあったし、その前の磐田でも日常茶飯事だった。そういう生活が普通なんだと思ってたくらいだ。だから、久しぶりにこういうゆめを見ると、なんか、とても不思議な感じ。

「ゆめ、誰がいるの?」
おおかたじいじかばあばだろうと思いながら聞いてみたら、意外や意外
「ママ〜」
という返事…

 ゆめが言う”ママ”とは、広く若い姉ちゃんから、いわゆるママと同じ世代までだ。”ねえね”という単語もいえないわけではないが、あまり使わない。ということは、今天井にいるのは今まで亡くなったじいじやばあばたちではない。亡くなった方たちで”ねえね”に該当する人なんかいないはずだが…
 加えて、たったのやつが眠いはずなのにそれを押して、天井から窓のあたりを見ながら一生懸命おしゃべりしている。

 ゆめが寝て、今に引き上げた俺の後を追い、たったを寝かしつけたママがきて、開口一番
「ねえ、今来てるの、若い姉ちゃんじゃないかなあ。たったのあの話し方は、若い姉ちゃんに対する話し方だよ。」
 そうだ、言われてみれば確かにそう。たったが楽しそうにお話をするのは、若い姉ちゃんだけだ。
「え〜〜、っていうことは、見ず知らずの若い姉ちゃんが来てるってことかあ〜??」
「きっとそうだよ。」
「まあ、あいつらはおびえてはいないから、危険な相手ではないんだよなきっと…」
「子供好きな若い姉ちゃんでしょ、きっと」

 ここは何ともないって、気功の先生からも太鼓判押してもらってたのに、なんてこった。それでも、居座られちゃかなわないから、やっぱり気功の先生に話はしておかねばなるまい。いまハワイに旅行中だと言うから、帰ってきたらすぐ話そう。うん、そうしよう。

 やっぱりこういう会話が普通に行われる運命なのね、俺たちって…


DVD 04/12/26/(日)
 我が家のプレイステーション2は、ただのDVDプレイヤーと化している。でも、機械が古いので、まともにかからない。”読み込めません”表示が毎回出て、えらく苦労させられる。加えてゆめがDVDをべろべろなめ回すので、読み込みにくさに拍車もかかっている。

 ところでこのごろのCDコンポは優れもので、DVDも見られるようになっている。うちのもそうだ。もっと早くに気がつけば良かったのだが、PS2の代わりにコンポでDVDを見ればよかったのだ。

 今日からコンポで見ることにした。

 いいねえ、一発でかかるって。

 でも、ゆめはちょっと面食らってる。
 なぜなら、テレビではなく押入の中にセッティングされたスピーカーから音が出ているからだ。画面ではなく関係ない方向から音が出る。これは俺でも慣れない。ましてゆめなんか、画面と押入を交互に見ていて忙しそうだ。
 でも、音が良いと迫力も臨場感も桁違いだ。
 もうやみつき。


わくわく 04/12/25/(土)
 俺の勤務校は天竜養護学校、ボランティアに行っているのが袋井養護学校。
 今日は、その袋井養護学校を舞台に開催されている『わくわく土曜サロン』の、今年最後の日だ。クリスマス会だった。

 もう5年目の参加になるが、今年は日程が合わず、ほとんど参加できなかった。今回で2回か3回目くらいではないだろうか。といっても、同時に開かれている初級・中級のボランティア養成講座は回数多く行われているが、今年の『わくわく〜』の方はもともと開催回数が少なかったので、致し方ない。
 もう5年目か…、我ながらよく続いている。熱しやすく飽きやすいB型双子座にしてはたいしたもんだね。
 ずっと一緒に『わくわく〜』をやっていた方の中には、改めて初級にチャレンジしている方もいれば、中級を目指している方もいた。俺はといえば、取得できるだけの回数を参加できないことはわかっていたので、今年も『わくわく〜』に残った。
 回数を多くやっているだけに皆さん仲良しで、俺のことも顔だけは覚えてはくださったていたが、やっぱちょっとうらやましかったかな。

 さて、先日偶然にわかったことだが、いま家の設計を頼んでいる設計事務所の担当の方は、お子さんが袋井養護学校に通われている。今日はそのお子さんがいるかなあと思い、試しに探してみたら、『わくわく〜』にも参加していて、首尾良く会えた。
 設計担当の方は多摩美出身。その奥さんも多摩美出身。何を隠そう俺もそうだ。おまけにお互い障害児ちゃんを子供に持ち、こうして立場が違うにもかかわらず同じ会で顔を合わせる。偶然もここまで来ると笑っちゃうくらい必然的だよなあ。

 こういう方に家の設計を任せるんだ、絶対良い家になるにちがいない。

 


わくわく 弐 04/12/25/(土)
 さて、楽しく会が終わって校長先生に挨拶に行った。いや、ほんとはかみさんからの呼び出しがあったので、とっくに学校を後にしていたのだが、絶対今日いらっしゃるはずだと気がついて戻ったのだ。校長先生と俺とは、高等学校文化連盟の会長と部長という間柄だ。

 校長室に行くと、なんと吉田いつこさんとその旦那さんとその仲間がいらした。
 いつこさんは、海外の有名なオーケストラで活躍されているくらいなのに、ボランティアで養護学校でも気軽に演奏してくれている。旦那さんも理系大学の教授で、自身でボランティアの講座を開講している方だ。

 このいつこさん、何ともかわいらしい方で、見たまんま芸術家然としている。こういう方にありがちな、結婚なんかしないで自由気ままに…ではなく、ちゃんとご結婚なさっている。でも、やっぱかなり自由人な雰囲気を保ってるんだよな。
 んで、その声がまたいい。
 鈴を転がすような…という表現があるが、まさに鈴の音のような声だ。
 ピアノがご専門だが、彼女自身がまるで楽器。声楽というくらいだから、声が楽器でもおかしくないよな。
 いろいろお話しさせていただいたが、いや、もっぱら声に聞き入っていて、内容なんか覚えてやしない。
 こういう声の持ち主を、俺はほかに知らない。

 声と言えば、皆それぞれ違うよな。

 校長先生は、一本芯の通った意志を感じる声をしている。おまけに、話をしているだけでこちらの元気が充填されるような、充電器のような声だ。
 こういう声の持ち主は、ほかに一人知っている。大学の時の教授だ。もっとっも、意志を感じる声ではあるが充電器ではなかったなあ。
 
 そのいつこさんに、手をほめられた。ものを作る人の手ですねって。こりゃ、もの作りの人として最高峰のほめ言葉だよなあ。
 やっぱみるところが違う。てか、実は俺も、いつこさんのピアノを弾くときの手の動きが大好きなんだけどね。見てると気持ちよくなっちゃう。
 まるで鍵盤をなでているようにしかみえないのに、しっかり美しい音色を奏でる。
 
 芸術は自然だ。
 無理矢理にこねくり回してねじ曲げて作り出すものじゃない。そもそも、自然の美しさに勝るものなど、この世に存在しない。
 その自然の美しさを、キャンバスに再現しようとしたときから、芸術家の苦悩は始まったんだ。再現ではなく、自然の美しさそのものに近づくこと、それができれば最高だと思うが。
 おもえば工芸の機能美も、自然な美しさだ。
 ピアノを弾けるということも、機能美すなわち自然美といえる。いつこさんが芸術そのものなのもうなずけるということか。
 
 

 とにもかくにも、こういう人たちと知り合いになれる幸運を、神に感謝。
 クリスマスだしね。
 クリスチャンじゃないけどー♪



幸せとは… 04/12/24/(金)
 土地を買った。
 ゆめが車いすで走り回れるに十分なスペースの1F部分が作れる広い土地を、部落差別がある場所だからとはいえ、かなり安く手に入れた。
 おまけに家の設計をお願いしている設計士さんは、障害を持つお子さんを大切に育てている方で、その設計士さんもその奥さんまでも、俺と同じ多摩美出身。こういう方なら我々の気持ちをくんだ設計をしてくれる。とってもラッキー。
 仕事上でも、俺の能力を認めてくれる先生方に恵まれている。
 かみさんにしても、ゆめのためにと動けば動いたなりに結果が出ている。

「俺たちは、すっげーラッキーだよなあ」
「ほんとだねえ。いい人にたくさん巡り会えてるよね」
という話を、晩ご飯の後でかみさんの手作りケーキを食しながらした。


 ゆめは筋ジスだ。言わずもがな。
 次に妊娠した子は、出生前診断で同じ筋ジスだとわかったので、泣く泣くおろした。無念。
 誠大は口唇口蓋劣。しかも重傷。

 世間一般の基準に照らすと、ここだけ見ればかなり不幸な部類にはいるのか。
 それでも『俺たちはラッキー』と思えるのは、それ自体、とっても幸せだよなあ。



 と、クリスマスイブだし、幸せ気分に浸ってみた。



なめねこ(うそ) 04/12/24/(金)
お父さん、言いたかったでしょ?                            

”脱いだ靴下 ぽい しない♪”


                                  許せませんよね。

”あなたの愛情 うれしいけど♪”


          代わりに言ってあげますよ…          

”でもほら ばい菌 移っちゃう♪”




父をなめんなーーーーーーーーーー!!

俺の靴下で、

ばい菌が移るわけじゃ

ねーだローーーーー!!!!

JAROに言いつけてやるからな



バトル・オブ・のぞみ 04/12/24/(金)
”あたし”こと田代チェンちぇいvsゆめ
その歴史は長いが、ここについに、決着がついた
かも

2004年12月χ日
 ”遠州からっ風”が冬の訪れをいやがおうにも感じさせる。その冷たい空気をして、なお熱く燃える女性兵士の姿が、天竜川の川面にシルエットを落とす…
『これ以上、ゆめのやりたい放題にはさせないわ。今日こそ…決着をつける。』
『かおり…』
『あたし…妊娠してるの…』
『ボクは、君に…』
『いいの…これはあたしとゆめの戦いなのよ。このままにして、育児休暇には入れない!みていて、あなた。あたし、やるわ!』
 3年に及ぶ宿敵ゆめとのファイナルバトルを前に、田代チェンちぇいは静かに燃えていた。

 戦端は、大方の予想通り、ゆめの先制攻撃で開かれた。
「みそ汁、おかわり!」
 もうその手は食わない。今日のあたしは昨日までとは違うのよ!巧妙にカモフラージュされた迎撃部隊に対し、ゆめの第一撃は空振りに終わり、無駄にエネルギーを浪費するにすぎない。
「さといも、食べてから!!」
 しかし、あたしの渾身の一撃も、やはりゆめの分厚い面の皮には効果がなかった。

  双方戦力の逐次投入などという愚を犯さず、最初から全軍突撃体制に入っていたにもかかわらず、戦線は膠着状態に陥り、一進一退の攻防が続く中、次第に泥沼の…いや、ゆめの”くっちゃくっちゃ手づかみ作戦”発動により、ご飯まみれの様相を呈してきた。
 
『緊急警報!敵第5波攻撃により民間人に多数の損害がでた模様!』
『なに!?』
『ゆめは”お皿わざと落っことし爆撃”を発動しました。被害甚大!周辺に汚染が広がっています!』
 民間人を巻き添えにする無差別攻撃に激高したあたしは、
『直ちに天誅を下す!』
 ぐっとにらみをきかせて
「それは、だめ!!!」

 十分に予想された反撃だったにもかかわらず、正面切った正攻法の攻撃は、かえってゆめには効果的だった。
 近代戦において、民間人の巻き添えはテロとの区別が付かないことから、国際世論を得られない。。
「ゆめちゃん、怒られてる…」
 戦いに疲れた国民が一斉蜂起し、あたしに加勢し出すと、ついに戦線は縮小をはじめ、ゆめは、さといもを口にした!
 ついに、ついに、あたしは勝利を手にしたのだ!
 あたしは、ついに宿敵ゆめに勝利したのだ!
 これで安心して育児休暇に入れる…

 戦争を始めるのは国であり、個々の兵士に責任があるわけではない。
「さといも食べたから、おみそ汁あげるね」
と、優しく立ち上がったとたん、ことの顛末を知らない国連調査団宮司隊が…
 その瞬間、ゆめは目にあふれんばかりの涙を浮かべて絶叫を始めた。

 あたしはそのとき思い出した。
        ゆめが女優だったことを…
 あたしはそのとき悟った。
        予想外の宮司隊の投入により、戦線は一気に逆転してしまったことを…

 あたしにはわかる。ゆめは、卑怯にも宮司隊に訴えているのだ。
「ゆめちゃん、”田代チェンちぇいに怒られた(しかもあたしわ悪くないのに)”といいたいんでしょ?」
あたしはゆめに問いかけた。果たせるかな、ゆめの返事は
「うん」
だった…

 負けた…
 また、負けた…
 いいえ、負けてない
 いや、負けた。。。
 ゆめには勝った。甘やかすだけではいけないの…
 でも負けた。あたしはゆめの女優魂に負けた…

 次は、次こそ、勝つわ!
 みていなさい、ゆめ。次にあうときは、あたしも一児の母、母の力を思い知らせるわよ。
 それまで、一時勝負は預けたわ!!
 
 次にあうときは、ゆめは養護学校に入学してますから〜〜〜
残念!

クローン 04/12/24/(金)
猫好きのアメリカ人が、死んだ猫をクローンで再生したんだって。どう思う?」
藪から棒にも、俺が帰宅したとたんにママが言った。
「きわめてアメリカ人らしいんじゃない。」

「人間のクローンも作ったんだよね。」←ママ
「へ?そうだっけ?」
「前にニュースで言ってたよ。」
「そんな話は聞いたことがないなあ。理屈では作れるってのは確かに聞いたけど…」
「だって、作れるって聞いたモン。」
「それって、あれじゃないの?東スポ。」
「え〜〜」
「東スポだ、絶対。”宇宙人発見!”と同じレベルだ。その記事の内容がじゃなくて、そういう考え方をするおまえの頭の中が、すでに東スポだ。」

ママは東スポと同レベルということで落ち着きました。


携帯 04/12/23/(木)

 二日酔いだ。
 頭が痛いぜ。
 こんなの数年ぶりだ。
 確かに昨日は、学校の忘年会だった。でも、大して飲んでないはずなんだが…
 これはあれだ、日頃の疲れだな。たぶん。

 ところで、俺の携帯には電波が届かない。携帯しているが、携帯している意味があまりない。
 そろそろ買い換えたいが、余裕もない。
 困ったものだ。
 その俺の携帯には、ママの知らない女の名前がずらずら並んでる。
 細木数子にいわせれば、携帯と背広のポッケを探るようでは出世はないらしいが、ママはそんなことはしない。お互いに携帯の中なんか調べないので、いつも机の上に置きっぱなしだ。

 んで、でも、俺の携帯には、実は女の名前が並んでいる。
 実は、女の名前を騙ったおかまちゃんたちです。なんてことはない。
 ぜんぶ女生徒の名前なんだが、このご時世だからそのほうが、よほど怪しげだ。
 この中に、ほんとに浮気相手の名前が混ざってても、絶対ばれないよなあ。

年の瀬に向けて 04/12/20/(月)

 年の瀬だね。
 ボーナスだね。
 還付金だね。

 というわけで、引かれ引かれてたいした金額じゃないボーナスは終わり、今日は還付金が帰ってきた。ま、それだってたいした額じゃないが。

 隣席の先生は、還付金が別口座らしい。しかも奥さんには内緒。かなりの額が還付されたようで、大いばりだったが、ほかの先生っちからは、還付金が多いのはこの1年間悪いことをしていたからに違いないと、いわれのないことをいわれまくっていた。
 別口座だったら俺も持ってる。ママには内緒で小遣いためた。鉱業界の手に乗せられ、スイートテンダイヤモンドを買うためだ。もっとも、その口座の存在はとっくにばれ、金額までママは知ってるがな。


 そんな今日は、たったの中ではパパが大流行。帰ってくると大泣きだったが、俺がだっこしたとたん泣きやんで、くすぐり攻撃に大笑い。ママに預けてもずーーーーーーーーーーーっと俺を目で追ってる。
 ま、たまにはこんな日もあるよな。
 ゆめはすねまくってるけど。


 ところで先日の気功の時、宝くじの話になった。
 聞くところによると、俺はそういうものが全く当たらないらしい。ママは少し当たる。
 俺もそう思う。自分で汗水垂らして稼ぐのでなければ、絶対にお金を得られないと、自分でも思う。
 ママは、若干そういう分野の才能があると思う。
 
 そしてゆめは、気功の方もうらやましく思うくらい、その手の幸運に恵まれているそうな。
 そういえば、町内会の福引きでも、ゆめは去年特賞を当てた。今年も1等2等のダブルゲット。全くうらやましい限りだ。その調子で年末ジャンボもと欲を出したが、果たせるかな、発売はすでに終わっていた。後2日はやく気功をやっていれば、買えたのになあ。
 残念。

 この際だ、ゆめ自身を貸し出しましょうか。もしかしたら、この子が選べば当たるかもしれませんよってさ。取り分は、ゆめが3割。
 どうだー!



 なんつってな。

 

年の瀬に向けて 04/12/20/(月)

 早いもので、今年ももうわずかでおしまい。年をとったせいか、年々月日の流れが速くなってる気がする。いつの間にか加速装置を手に入れたらしい。しかも、スイッチは入れっぱなしだ。おまけに、徐々に加速するようにセットされてる…
 大型動物よりも、ありんこみたいに小さい連中の方が、時間感覚が早いと聞く。
 あんまり加速すると、俺も小さい人間になっちゃうかもしれないな。
 気をつけねば。

 もりもりご飯を食べるゆめ。よくそんなに食べられるもんだな。
 試しに聞いてみた。

「ゆめさんよ、そのちっこい体の、いったいどこにそんなにたくさんのご飯が入るんだい?」
ゆめは
「あっちゅ〜(ゆめお友達、”のぞみ”の仲間、保育園でゆめを見てくれる先生の子供)」
と答えた。
「あっちゅ〜?あっちゅ〜のとこにいくのか?」
「うん。」
「おまえが食べたご飯がか?」
「うん。」
「ふ〜〜ん…」
あっそ〜、ってかんじだな、どうも…

 
 俺の記憶が確かなら、お風呂バーディーちゃんが発売中だ。
 ゆめは、CMを食い入るようにみていた。たぶん欲しいに違いない。
 今年のクリスマスのプレゼントは、決まりだな。
 思えば俺のクリスマスは、おもしろくもない思い出ばっかりだ。
 プレゼントは2千円札。
 好きなものを買えと。
 現実的ではあるが、その分夢がないよなー
 俺はいつまでも、ゆめと夢を見ていたいぜ。
 サンタさんは、いい子にしてると来てくれるよって。
 サンタスーツはばっちり準備オッケーだし。←もっとも、スーツ姿にゆめは大泣きするけど。