kouen日記

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O.G.スプリングスティーン・プロデュース
『白昼の参画』

           ○ と   き : 平成14年3月10日(日)
           ○ と こ ろ : メリーユー(浜松有楽街かに道楽ビル5階)

○ 演 出  O.G.スプリングスティーン

 ○ キャスト
  ☆ プロローグ
   モモンガバックドロップ・ストロベリージム・ジャネットカメハメハ・以上三名
   ありをりはべりいまそがり・アシカワヒロヒデ

  ☆ エピソード1
   ひなた・雪ん子・フォークリフトコマツ

  ☆ エピソード2
   シン・シャイニングウィザードN・どっとこむ

     ※ 覆面公演ということで全員ステージネーム。本文中は一部本名で標記してます。

 ○ スタッフ
  ☆ 作・演出       O.G.スプリングスティーン
  ☆ 音響・照明・制作   TALOH
  ☆ メイク        植木幸恵
  ☆ 衣装         山田すがこ


☆ 3月10日(日)

 朝起きて空を見上げる。快晴。気持ちええの〜。朝っぱらからこんなに爽快な気分なのは久しぶりじゃ! よっしゃ!!今日は一発決めてやるぜ!と気合を入れ、颯爽と小屋(劇場のこと)に向かう。途中フっと後部座席を覗き込む。ありゃ?革靴は?今回はパイロット役ゆえ運動靴という訳にはいかない。慌てて家に取りに帰る。何だ、結局いつもと変わらぬドタバタやん!
 結局30分遅れで小屋入り。もうすでに皆そろっていた。…面目ない。すんません。

 会場となるメリーユーは昨年5月のPots and Pans『SEA SIDE』で使用したのだが、まさに“小劇場”という感じで好きな劇場(ホントはおいしいお酒呑むトコなんだけど)の1つ。キャパが60人程度とアマチュア向きだ。こういうスペースがたくさんあるといいんだけどね。アマ劇団はもとより、高校生のコピーバンド、ピアノ習ってるオバちゃん等々、このくらいの小屋があるとドンドンライブができて、底辺が上がってくると思うんだけど。バカでかい劇場建てて難しい芝居ばかりやらんと、東・中・西部に1つずつでもキャパ200以下の小劇場造れっちゅうねん!あ、話しがそれちゃった。
 今回はオムニバス3本ということで役者が12人と大所帯。狭い舞台スペースでひしめきあって柔軟体操と発声をする。が、すでにキリギリスの衣装をつけた順ちゃんの動きがコミカルかつ可愛いくて、一同腹を抱えて轟沈する。よくまぁこんな衣装を作ってきたもんだ。
 ゲネプロ最終稽古として初日前に衣装や道具類・照明・音響等、本番の公演そのままに行う、一般にはリハーサルと言う)の準備をしていると、元浜松キッド所属で現在埼玉在住の小山さん登場! 母校の集まりに参加したついでに観に来てくれたのだ。あ、こりゃ幸いとそのまま受付係をお願いする。スタッフが不足して困ってたのよ。まさに鴨ネギだわ(^o^)。
 さてさてゲネプロ。何のことない駄洒落の応酬なのだが「プロローグ」が最高におもしろい。猿のコスチュームをつけた石川クン山ちゃんがいい味出してる。キリギリスの順ちゃんも浜松一のコメディエンヌの本領発揮!Pots and Pansの相方田辺さん夢の島に参加してくれてるすがちゃんに至っては「誰?」と聞きたくなるような衣装で登場する。 こりゃ相当気合入れないと本編2本食われてまうど!!
 続いて
「エピソード1」。考古学博士役のかじ、助手役の立石さん、運転手役の小松クンが出演。アドリブが主体で楽しい作品だ。ちなみに小松クンは今回が初舞台。アドリブ上手の2人を相手によくぞ演じられるもんだ。僕だったらぜったいおよび腰になるもんな。いや、知らないからできるのか?
 で、我々「エピソード2」の番。私なべが機長、副機長役の村松クン、スチュワーデス(今はフライトアテンダントと言うが)役のメグちゃんの3人がメンバー。これが最後の通し。照明が点いたとたん、「気持ちいい〜」と感じたね。理由は分からないけれど、とにかく心地よさを感じながら演じることができた。相変わらず台詞は危なっかしいけど、何故か本番に対する不安感は出てこない。とにかく楽しく30分が過ごせました。
 ところで
ゲネプロって本番とおりにやる訳で、当然いつもの稽古場では気付かないことが出てくる。いつもは大きい変更点が出てきて慌てたりするが、今回はほとんど無くてホッ。ただ一つ、ラストのメグちゃんのモノローグの時、俺と村松クンは操縦桿握って止まっているのだが、自分にほとんど照明があたっていないのは計算外だった。一生懸命表情つくってたのに…。

 おにぎり中心の楽屋弁当が美味い。
太郎さんとのバカっ話しに華が咲く。今回は全くと言っていい程緊張していない。客演の気楽さからかな?(いや、ホントはちゃんとお手伝いしないといけないのだけどさ) 小山さんからは「無邪気に楽しそう」と言われるし、太郎さんからも「テンション高い芝居もたまにはええやろ〜」と言われる。それ程感じてはないけど、やっぱりキッドの公演時にはそれなりに気をまわしているのかなぁ。こうやっていつもとは違う顔触れと芝居をするのもいいもんだ。勉強にもなるし。

 午後1時半開場。お客さんが入場してくるが、我々エピソード2組は客席最後方で小さくなってる。本来は役者は開演まで姿を見せないのが鉄則なのだが、控えスペースが狭くて入りきれないため、掟破りの客席での出待ちです(ちなみにエピソード1組はビルの屋上)。他劇団の連中が「あれ?今日出るんじゃないの?」と寄ってくる。にわか喫煙所になって、これじゃ誰が出演するのか分からんがや。姿を見つけたキッド小池さんYY鉄平ちゃんとも談笑する。リラックスした雰囲気のまま開演です。
 案の定プロローグでお客さん大爆笑! まさに“つかみはオッケー!”という感じだが、逆にこの盛り上がりを最後まで持続させなきゃならない訳で、「ワッ、ヤバ〜」と村松クンと顔を見合わせる。続いてエピソード1の面々が登場。エジプトのピラミッドの地下に閉じ込められ、脱出口を探すという話しの展開。途中お客さんを舞台に引っ張り出したりして、いい雰囲気で演じてます。そしていよいよ我々「エピソード2」の出番! 最後まで緊張せず、リラックスして舞台に立ちます。

 「エピソード2」は旅客機のコクピットが舞台のドタバタなお話し。所謂“ナンセンス・コメディ”ってやつ。幕開けからテンションが高くしないとできない芝居なので、汗っかきの私は5分経たずにビッショリ! 本当は役者失格なのだが、自分としては「小劇場が似合う役者」と開き直ってる。今回もまさに“小劇場”なのだが、やはりお客さんの顔がよく見え、息遣いまで感じることができるのは演じがいがある。改めて自分は小劇場向きなんだと思ったよ。芝居の方は僕が台詞を数行分飛ばした(みんな、ゴメン!)以外はスムーズにできた。が、お客さんの反応はいかがかな? 楽しんではもらえていたようだが…ハテサテ? 今回はパントマイムにも挑戦してみたけど、やっぱりちゃんと練習しておかないと本番ではうまくできないな。アマチュア役者は得てして自己満足に陥りがちになる(一部のプロもそうか)。自分は決してそうならぬように気をつけているつもりだけど…どうかな?
 夜は打ち上げ。今回は共演の2人に引っ張ってもらってここまで来られたような気がするよ。
村松クンメグちゃんには感謝! 村松クンは以前から「ワタナベさんと共演した〜い!」と言ってくれてたけど、ゲンメツしなかった?機会があったら是非また共演しよう! そして小粥さん。せっかく呼んでいただきながら、なかなか指示とおりに動くことができませんでしたね。でもどうか見捨てないでくださいね! 今後ともよろしゅう!!

補記:今回の公演で再認識したこと。自分はやっぱりコメディが好きであること。芝居が好きであること。そして“芝居”を大切にしたいこと。この気持ちを大切に、これからも芝居に関わっていきたい。


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