『夢の島プロジェクト』命名の秘密とは?

 

 『夢の島プロジェクト』命名の秘密、なんて大袈裟なものではありませんが、『夢の島プロジェクト』と名付けた理由は2つあります。

@ 幻のサークル!

 『夢の島プロジェクト』は、実は今から18年も前に発足していました。いや、正確には発足する予定でした、と言うべきかな?

 高校時代、友人と“映画研究会”なるグループをつくっていました。拙いながらも2本制作して卒業となりましたが、映研のメンバーたちは一同に「まだまだ映画を創りたい!」と思い、自主映画サークルを発足することになりました。サークルを作った以上名前を付けなきゃならない。みんなで無い知恵を絞って悩んだ末、僕のアイディアでネーミングしたのが『夢の島プロジェクト』だったのです。
 僕たちは映画製作者という“芸術家”としてはまだまだゴミみたいなもの。そのゴミが集まっていると言うことで、ゴミ捨て場である東京夢の島になぞらえつつ、でも何時かはゴミの集まりではなく本当の“夢の島”になる、と言う決意表明でした。

 しかし卒業後の進路として地元に残る者、九州へ行く者、僕も含めて東京へお上りする者…。落ち着いて考えれば、長い時間が必要な映画製作などできる訳がない。結局1回もフィルムを回すことなく、『夢の島プロジェクト』は自然消滅となりました(映研のメンバーとは今も連絡しあってますが)。
 僕はとても心残りであり、とても悔しく思いました。せっかく作られたサークルが全く活動せずに終わってしまうのが。そして何時か『夢の島プロジェクト』と言う名前を世に出したい、と思い続けていました。

 今回演劇に関する集まり(劇団じゃないし、サークルとも言えないし。何と表現したらええんやろ?)に『夢の島プロジェクト』と名付けることで、映画製作サークルではありませんが、18年間眠ったままだった名前をやっと世に出すことができました。

A 片思いの影で…

 大学時代、同じゼミの中に好きになった女の子がいました。残念ながら4年間にわたる壮大な片思いで終わりましたけどね…。
 その女の子が“HOUND DOG”のファンだったことから、その子とお話しをしたい一心で僕もHOUND DOGを聞くようになりました。レコード(当時はまだ少なからず残ってたのよ)を借りたり、一緒にコンサート行ったりしているうちに、僕は彼女以上にHOUND DOGのファンになり、はまってしまったのです。今でもツアーがあれば欠かさず行ってますが。
 そのHOUND DOGは、1990年から10年間に渡って年1回大きな野外ライブを開催していました。「東京夢の島海浜公園」を第1回の会場として始まったこのイベントは『夢の島』と名付けられ、僕も第3回の掛川嬬恋、ラスト第10回の熱海ポートサイドエリアに行って最高の一夜を過ごしました。
 その『夢の島』のコンセプトが「HOUND DOGのファミリー(ファン)やロック好きが集まる、年1回のロックのお祭り」というものでした。
 何と素敵なコンセプトでしょうか! このコンセプトを聞いたとき、小規模でもいいから自分の手で同じようなイベントができないかなぁと考えました。そして熱海での『夢の島FINAL』の段階ですでに芝居を始めていた僕は、演劇活動の中で『夢の島』のコンセプトを体現できないか、と考え始めたのです。

 生まれたばかりで当分偉そうは言えませんが、志だけは高く持って活動していきたいと思います。そして上昇志向を持ちながらも小難しい芝居論とかは考えずに、単純に芝居を楽しみたい人が集まる場にしていきたいと思います。
 そして将来公演を行う際には、芝居好きが集まる“お祭り”の場にしたい、と願っています。

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