こんな時には・・・  2000/9/15

cool1.jpg (4535 バイト)いや、ね、できたらでいいんだけどさあ、

俺もまあ店じゃあ商売をやっているわけだから、別に文句をいうわけじゃあないんだけどね、

俺がたとえば金曜日の夜なんか、左の様になっている時さあ、

できればね・・・

突然話し掛けたりして欲しくないんだなあ。それ結構困るのよ、いや、営業の邪魔になるとか、演奏が中断するからということではなくてね、

頭の中が本当に混乱するわけよ、これが。めちゃくちゃになっちゃうんだなあ。

ピアノを弾いている時のピアニストの頭の中はね、♪♯刀♪♪♯刀♪♪♪♪♪♪♪♪の様になっていて、そこにだね、

「おーいCOOL、明日の飲み会って何時でどこだっけ?」

と言われると、

「え” どれは♪♪どじ・・・だよう・・・ど、え、5時♪♯刀E・・じゃなかったっけ?♭♪♪♯刀♪♪え”ばじょ?、どごどごわからん刀♪♪???」

となってしまうのだ。言葉がさあ、まともに出てこないんだなあこれが。「あどでえ、♪♪♯どれでざあ・・・」となってしまう。まったくひどいね。自ら分析するにおそらく、頭の中で音感をつかさどる所と、言葉を使って論理的に考える所は全く違っていて、同時には働かないんだなあきっと。だから言葉が何も出てこなくて、質問にまともに答えられない。せいぜいYES NO を問うくらいにしてくんないかなあ。首を縦に振るくらいできるからさあ。赤んぼ言葉になってしまう自分もちょっと恥ずかしいわけよ。そこんとこよろしく。


略語   2000/9/18

jss.jpg (3009 バイト)テング・バンドのドラムの志破男はまあドラムはそこそこだが妙な言葉を使う。

「じゃあ、生ビール飲もうか!」

「NBですね。」    

なんだそりゃ?

「N(なま)B(ビール)ですよ。NB、さあ飲みましょう。」

・・・

・・・

「よし、今日はトッピングラーメン食いに行くか?すきな具トッピングできるラーメン屋できたぞ、行くか!」

「TPRですね。行きましょうか。」

なんだそりゃ?

「T(トッ)P(ピング)R(ラーメン)ですよ。TPR。さあ、行きましょう。」

・・・

・・・

なんか志破男、会社でいやなことでもあったのか?俺も静岡ジャズ愛好会をJSS(Jazz   Society  Of   Shizuoka)なんて名付けたがだんだんいやになってきた。ODAだJRAだ、略語も考えもんだぜ、まったく。


トピック  「篠原、お前が金だ!」   2000/9/23

sinohara.jpg (4799 バイト)こりゃどうみたって、内股すかし一本でしょうに。

あたしゃDOTCOOLに小型TV持ち込んで、営業中にもかかわらずラジオも流して盛り上がって、篠原金メダルの瞬間待っていたのにさあ、こりゃ大誤審だぜ、写真見てみいや。

俺は篠原好きなんだなあ、あの山嵐みたいな顔でさあ、ぶんぶん相手投げ倒すのが。もうさあ、こんな過ちだらけの柔道界なんか早めに引退してだなあ・・・、

PRIDEリングに上がれよ、篠原。お前多分一番強くなれるぜ、だって顔が強そうだもん。アマチュアなんてさあ所詮そんな欺瞞に満ち溢れているんだぜ、はやく見切りつけて、プロになって、その恵まれた体格生かしてグレーシーやっつけてくれよ。楽しみにしているよ。


王様   2000/9/22

osama.gif (8566 バイト)「なあCOOL、俺さあ、清水出身でこんなこと言うのもなんだけど、サッカーやるって奴が昔からきらいなんだよ、なんかみえみえでさあ・・・。その動機から何から、全部いやらしいと思わないかい?」

「・・・」

「実は俺な、前から不思議に思っていたことがあるんだよ。」

「何?」

「清水市ってサッカー王国っていうだろ。サッカー王国なんだろ?・・・・・・そのな、・・・王様は誰なんだよ?」

「・・・」

「変だと思わないか?王国だろ、王様は一体誰なんだ?例えばさ、ムツゴロウ王国はむつごろうさんが王様なんだろ?じゃあサッカー王国清水の王様はどこのどいつなんだよ?たまにはそいつ出てきて、オレオレやればいいじゃんか。」

「・・・・・・サッカー帝国にでもすれば?」

「帝王は誰なんだ。」

「・・・共和国、サッカー共和国ってのはどうだ?」

「大統領は誰なんだ?いったい?」

「・・・んんん、じゃあいっそのこと、清水はサッカー村ですう・・・くらいにしておけばお前納得するのか?」

「だから村長はいったい誰なんだよ?な、納得いかねえだろ、おかしいんだよ、清水市民はこれ、不思議に思わねえのかなあ。王様もいないのに何がサッカー王国だよ、ちゃんちゃら可笑しいにも程があるわ。」

「・・・・・・じゃあお前が王様やればいいじゃんか。」

「俺、ああいうのが嫌いなんだよ、髭がぼよよよーんと生えててさあ、『えっへん』 とか咳してしゃべるのな。王様って想像するにだいたいがバカ面だろ、世間しらずのアホで、幼稚で、マザコン、だいたいがそんなイメージだな。そんなのに好き好んでなりたい奴なんていないとちゃうか?だからよう、王国って言われると俺にはそういう奴が牛耳っている街というイメージが先に来るわけよ。『間抜けな王様の浪費がたたって住民たちは本当に苦労しましたとさ・・・』というイメージ。清水の長が髭ぼよよーんのマザコンじゃたまらんだろ。王国なんて最悪だぜ、やめてもらいたいね、今すぐに。」

「・・・・・・サッカー市というところで手をうつか。」

「それなら市長は宮城島だ。問題無いね・・・。」

「お前、サッカーより、王様が嫌いなんだよ、きっと。」


三等    2000/9/26

keitai.gif (3170 バイト)回転寿司屋で寿司を食べ終ると、今日はキャンペーン中とかで、帰り際出口でスピードくじをひくことになった。

「あ、おめでとうございます、三等ですね。」

「何がもらえるんだい?」

「えっと、三等は・・・・・・携帯電話ですね、IDOの。」

「そこに置いてあるやつ、もらっていっていいのかい。」

「いやいや、これは見本品ですから・・・あの、ここに申込書があるんで、まあ書き込んでいただければ数日後に携帯がお宅に届くということで・・・そのまあ手数料とかがかからない分お得かと・・・。」

「て、いうことは当たったというよりも携帯契約してくれということなのかい?」

「んんん・・・まあそうかもしれませんが一応最新型なもんで・・・。お客さん機種変更とか興味はございませんか?」

「んんん・・・ないわけでもないけど・・・俺の携帯見てみるかい?」

私は自慢の携帯をバックから取り出した。

「おおおお!なんですかこれは。いやいや、すごいですねえ、大きいなあ。いやいや久しぶりに見ましたこんなの、ずっしり重いし。いやいや、物持ちいいなあ、電池とかまだ大丈夫なんですか、これ?」

「夏場はOKだよ。冬になると電池の効力が失せてきて使い難くなるがまだまだ大丈夫だよ。それにな、これさ、こう、あごにあてると髭そりにもなって便利なんだ、初期型はな・・・。」

「ほんとですか?」

「うそだよ。」

・・・

「・・・・・・どうしよう、この三等?困りましたね。」

「じゃあ、三等を機種変更して二等になんないのかい?」

「・・・いやそれは・・・・・・。できかねます、当たりくじは数ぴったりだから。」

「じゃああんたにこの三等あげるよ。サインすればいいじゃん見ててあげるからさ。」

「・・・・・・サインするくらいだったら、寿司もう一人前おごりますよ、時間あります?」


足の指   2000/10/3

yubi.jpg (3640 バイト)そのさ、

つまんないことかも知れないが、だまされたと思ってやってみなよ。

足の指をつまむことってあまりないよな。

目をつぶって、足の指を一本軽くつまんでみなよ。

どの指なのか予想して、・・・中指かな、ひとさしゆびかな、くすりゆびかな・・・・・・?

はい、目を開けて!

予想どおりだったかい?

・・・

はずした人、

僕と同じ鈍感な足の指だね、たまにはつまんであげてね。


悩み事相談  2000/10/12

goldman.gif (1598 バイト)悩み事の相談を受けるのはバーテンの仕事の一つだ。

「・・・・・・で、何を悩んでいるんだい?」

「・・・」

「話し難いことなのかい。」

「見つかんねえんだよ・・・。」

世の中に見つからないものは多数存在する。ある意味人生とは探し物と同じであると思う。こういう悩みは健全だ、しっかり話を聴いてあげれば自ずから解決の方向に向かう場合が多い。私だって、見つからないのだ。

「何が?」

「・・・石盤。」

「石盤?」

「石盤がな、見つからねえんだ。」

何?

「ドラクエだよ、ドラクエ。頭きた、石盤がねえと先行けねえんだよ、まいったな。どうすればいい?」

「・・・・・・それが悩みなのかい。・・・・・・そうだな、探し物ならまず足元からゆっくり探しはじめることだな。案外近くにひょいと落ちていることが多い。また、ある条件がそろわないと出現しないものもある。だから一度確かめたからといって『ない』と決め込んではいけないな、もう一度行って確かめてみなよ。それから、見えないところに抜け道がある場合がある。ちょっと変わった壁なんかがあったら試しに押してみな、案外抜けられるかもしれないぜ。まあ最終的にはうちのおふくろのおまじないが効くな、やかんに紐つけてみろよ、不思議なくらい探し物はでてくるぜ。」

私は現実とも、ドラクエの世界とも区別のついていないまぬけなアドバイスをした。

「だからさあ、COOLのアドバイスはいつもドラクエ3止まりなんだよ。今はもう時代が違うんだぜ。空飛んで喜んでいる場合じゃねえんだよ。」

「・・・それよりお前、来月から仕事ないんじゃなかったっけ。」

「・・・勇者だってろくすっぽ仕事してねえんだから、ちっとほっといてくれよ。アドバイス、ありがとう。」


NPO(非営利組織) 2000/10/24

npo.jpg (3095 バイト)まあ新聞を読んで頭にくることはあまりないけど、カチンくるとそれはだいたい朝日新聞なんだな。どうも俺とはこの新聞、のりがあわないのだ。

10/23の朝日新聞朝刊によると、NPO法人である、日本人権擁護連合会がね、政asahi1.jpg (2362 バイト)府が貸し渋り対策として創設した「中小企業金融安定化特別融資制度」を利用して、1千万の融資を受けて、資金繰りに苦しんでいる企業に貸して二割の手数料をとってなんと200万もうけたというのだ。税金使って高利貸しかい、まあこれは法廷限度額を大きく越えているということもあるが、普通に考えれば法人であることを利用し、悪行を働いた典型だし、裁かれて当然の行為だと思うよ。200万まるもうけだもんな、税金利用してこんなことやられちゃ日本国民なら許しちゃいかんな。

じゃ、COOLはいったい何が頭にきたのか・・・。たまには考えてみてくれよ。推理、推理・・・

・・・

・・・

・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・?

ヒント?・・・最初にでっかく書いてあるよ。

・・・・×

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?????

 

 

 

・・!!

見出しなんだよ、見出し。NPO理事ら逮捕ってさあ、朝日よおまえなあ、悪さしたのはNPOかい?日本人権擁護連合会だろ、NPOが一体なにしたって言うんだよ。この事件はな、日本人権擁護連合会が、NPO法人であることを利用して、悪さした、ということだろ、悪いのは日本人権擁護連合会で、NPOじゃねえんだ、ちっとも。それをこの見出しはなんだNPO理事ら逮捕ってよう。NPOが悪いみてえに書きやがって。失礼にも程があるわい。

あのな日本にはNPO(非営利組織)というのがごマンとあって、それこそ一円ももらわずにがんばってボランティア活動をしているわけよ。あのな、お前らお間抜け記者と違ってな、本当だぞ、本当だぜ、一円も十円ももらわずに、地域社会や青少年、はては地球のためにな、人間として大切だなと思われることをな、一生懸命、汗水たらして活動してがんばっとるんよ。そしてそういうナイスなやつらの活動がな、このせちがらい世の中にあって、僕らのみのまわりにわずかかもしれんが潤いを与えているんだぜ、それがNPOだ。それをな、NPO理事ら逮捕ってなんだ。NPO元理事って書き方の中にはNPOに対する悪意しかねえじゃねえか。そこにあるのはNPOっていうのは悪い集団というイメージだけじゃねえか、普通の感覚でこの記事読めば、ほう、またNPOが悪いことやったんだ・・・と思うぜこれ。子供が読めばNPOって悪い人たちなんだね、と思うわな。まったくいちいち頭にくる見出しをつけやがる。

かくいう静岡ジャズ愛好会だってNPOだ。ジャズやってさわいでいるだけだけどね。でもな、ほんのわずかかもしれんが、俺達のやっていることはみんなのためになっている、と仲間の誰もが思っているんだな、多分。だからこそそこにいつのまにかボランティアの精神が育ち、楽しさや喜びをわかちあえるんだぜ。それがNPOだ。お前等お間抜け記者にゃあ逆立ちしたってわかるまい。

ここからは推測も含めるけどな、朝日っていうのは宗教やボランティアなど、人の心を扱うものに対してやけに冷酷だな。前に書いたが森総理の神の国発言なんかはまさにヒステリックなまでに中傷しているし、俺はあまり朝日は読まないけどたまに読むとボランティア組織に対してこの書き方だ。あのなあ、朝日の記者とデスクに対して言わせてもらうが、無欲に行動し、信ずる神を持つ人間をな、信じられない自分を恥じろよ、一度。お前らの住むこの日本の国にはなあ、お前等はお間抜けだからちっとも気付かないかもしれないが神様はちゃんといて、みんなを見守ってくれていてなあ、ボランティアの立派な精神だっていくらもあちらこちらに芽生えているんだよ。そうした日本の豊かな精神風土に対して、あらんかぎりのいちゃもんをつけて、営利主義ばかり肯定するいい子新聞をつくるのはもうやめろよ。ちっとはデリカシーもって、NPO理事ら逮捕なんて俺達NPOにいそしむ人間を怒らすような書き方はもう二度とするな。俺もなあ、もうけっこう我慢の限界なんだぜ・・・・・・。


韓国エステ  2000/12/7

este.jpg (34477 バイト)下田署のおまわりさんにも友達がいる。ちょっと相談してみた。

「いや、そのな、最近韓国エステちゅうのがいきなりたくさんできはじめたんだよ。まいっちゃうぜ、今もわかったと思うけどさあ、呼び込みで外に立ちんぼしている女がすごく多いだろう?あいつらさあ、いきなり腕つかんで、店の中へひきづり込もうとしたりするんだぜ。まったく頭きちゃうんだな。両替町界隈はさあ、まあたまにキャッチの取り締まりみたいのが行われているみたいなんだけど、まあ取り締まりが終るとまたにょきにょきと呼び込みが増え始めて、いまじゃあこのありさまだ。あんまりみっともねえ街にしたかねえよなあ。」

「・・・・・・。」

「しかしまあどこから現れたのかねえ、いきなり10件以上できたんじゃねえかい韓国エステ。俺はさあ、池袋や歌舞伎町ではばにあったグループのやつらがさあ、仕事無くなったんでいきなり静岡に流れて商売はじめたんじゃないかとふんでいるんだけれどね・・・これって、『不夜城』の見過ぎかなあ・・・。」

「・・・・・・。」

「それでねえ、更にたちが悪いのは、やつら、あくまで 『マッサージ』 なんだな。客引きはばんばんするわりには、どうもほんとにただの 『マッサージ』 らしい。エッチなしでただのマッサージなら、風営法にひっからないてわけだよ。マッサージなら、医療だからね。だから堂々、朝の4時過ぎまで客引きやってる。驚きだよほんとに。まったくひでえ街になっちまったもんだ。警察にゃあ取り締まってもらいたいね。なあ、どう思う・・・。」

「・・・・・・。」

「なあ?」

「いいじゃないですか。楽しそうな街だなあ。もっとやれーい、って感じかなあ。わくわくするねえ、街ってのはそうでなくちゃあいけないねえ。下田なんてさあ、夜になれば人っ子ひとりいやしねえんですよ。さびしいねえ。それに比べれば賑やかってことはほんとにすばらしいことですよまったく。うらやましいなあ、おれも早く静岡にもどりたいなあ、島田あたりに転勤願いだせば静岡あたりでおとしてくれるかなあ・・・。」

・・・・・・

そうか、まあさびしいよりはほんとにいいことだね、そりゃ。


じゃんけんチュウチュウゲーム    2000/12/21

race.gif (12363 バイト)それは、河原でバーベQをした時のことだった。

バーベQは楽しい。青空の下、肉だの野菜だのつっつきながらうだうだ飲み続けるのはなんとも開放的でいいもんだ。たまにはお日様と共に遊ぶのもいいなこれ。自然の中でまどろみながら、いい気分を味わっていたが・・・

やっぱり、ちょっと退屈なのだ。

だらだら飲み続けるのもいいが、やっぱりちょっとなにか欲しいのだ。ジャズでも聴きたくなるところだが真っ昼間ではやはりちょっと感じが違う。お日様の下じゃあせっかく女の子がいてもドキドキ感が足りない・・・なんか物足りなさを感じるんだなあ。みんながそんなことを感じはじめていたその時・・・ i さんが叫んだのだった。

「じゃんけんチュウチュウゲーーーム!!!」

「おー!!」

そうだそれだ、今やりたかったのは。もりあがるぜそれ、女の子もいるし、酔っ払ってやるならやっぱじゃんけんチュウチュウゲームだろう、やっぱ。まあ多少もりあがちゃってはめはずしたとしてもこうお天道様の明るい中じゃあ、気まずい感じにゃあなりゃしまい、女の子もうらみっこなしだな、さあもりあがっちゃうぞ。

・・・ところで  i さんそれ、どういうゲーム?

「しらん。」

i さんはこう考えたのだった。まあこの退屈さを破るに一番うってつけなのは、まあそんな感じのものではないのかな、と考えてイメージをそのまま口にしたら、じゃんけんチュウチュウゲームという言葉になったらしいのだ。まあそれはそそられるタイトルだった。しかし中身も考えないうちにタイトルだけ宣言して盛上げちまうのはさすがに i さんだった。

「じゃあレースくいーん決めるぞ、レースくいーんやりたい女の子は?」

「はーーーい!」

おい、女の子も簡単に手を上げるなよ、と思いながらのりの良さに感心したが、なんなんだ、そのレースくいーんっていうのは。ともかくこのゲームのタイトルと、レースくいーんが決まった。だれもこれからなにがおこるのかわからなかったが、みんながわくわくしていた。レースくいーんもなにやらやる気だ。いったいどうなるんだ、これ。i さんゲームの中身考えなきゃ、どうすんの?

「・・・んんんだな、じゃあ、・・・んんん・・・・じゃあ、ここからスタートして走って川の向こう岸にタッチして、一番早く帰ってきたやつがレースくいーんからキスをもらえるっていうのはどうだ。1レース一人500円払ってそれは誰が勝ってもレースくいーんが総取り。でも勝てばキスだぞ、キス。どうだ。」

・・・ i さんのアイデアは完璧だった。この人はこんなことばかりやってきたのか。まったくすげえな、それ、もりあがるぞ、ようし・・・と思っていたらすでに500円硬貨が5枚集まっていた。女の子もかわいかったし彼女としてもワンゲーム・ワンキッス2500円ならおいしいだろう。俺も参加だ。ようし、用意、ドン!わたしは猛ダッシュしたが川底に足をとられて転倒、びしゃびしゃになった上ひざをすりむいていいことなしのびりっけつだった。ああ、あほくさ。しかしレースくいーんからキッスをもらえたやつがなんとなくうらやましかった。

レースは5レースくらい続き、キッスはとびかい盛り上がってもうたいへんだった。たまたまその女の子を好きな男もいたりしたので血眼になっての大奮闘も拝見できた。総額払うから黙ってキスだけしてくれと売春まがいのお願いにでる奴は失笑をかった。男の闘争本能なんて、女をからめればいとも簡単に火がついてしまうのだ。レースくいーんは短時間でこずかいをかせぐことができて御満悦だった。いやあバーベQは楽しいねえ。

しかしこのじゃんけんチュウチュウゲーム・・・

 

最後までじゃんけんをしていなかったのである。


最後の日  2000/12/31

keitai.jpg (3054 バイト)突然携帯の電話帳のメモリーがとんでしまった。かろうじて繋がっていた過去の人間関係が一気に清算された。

私の携帯は既に購入して5年が経過していた。何度落としたかわからないが傷まるけ、液晶表示はいったい何を表示しているのかわからないほど乱れてしまい、ごらんのようにボタンも一つ無くなってしまい通話を切る時には小指をつっこんで切断していた。電池の効力も薄れており、冬になると充電がきかなくなるなど不具合はそこかしこにあったが、それでも通話はできたのでほとんど何も困ることはなかった。しかしさすがに電話帳や時計や、いっさいがっさいのメモリーがとんでしまったのはショックで、この際だから機種変更をしようと思ったのだ。

使えるものを捨ててしまうことにやはりどうしても抵抗があった。携帯にしてもやはり使い込むほどに愛着が沸いてくるのも事実で、しまいには、「おっ、すげえなそれ、ひげそりか?」と言われるのもうれしくてこの携帯は愛機だったのだ。まあバイブレーション機能に関しては重い分、非常にリアルでいいものがあった。

5年前、携帯はなかなか手に入らない時代だった。アナログからデジタル方式に移り変わる端境期で、需要に供給がまにあわず、私のつかんだ携帯は売れ残った北陸地域のものをブローカーが静岡でさばいたものだった。そのため私の電話番号はDOCOMO北陸が管理しているもので、機種変更は北陸の現地でなければ行うことができなかった。そしてたまたま金沢旅行に行く機会があったので、ここぞと思いDOCOMOショップに飛び込んだのだ。受付の女性は茶髪の細身の方で、そこで久しぶりに私は生気のない接客を受けることになったのだ。

「・・・・・・で、機種変更って、どうすればいいんですか?」

「まず、今の携帯をおかりできますか?」

「・・・どうぞ。」

「・・・・・・すごいですね、これ。・・・あっ。でもたまに肩からかけるようなもっとすごいのをお持ちの方もいらっしゃるので、えっと、べつに、大丈夫ですよ、ぜんぜん。」

なにも聞いてねえよ、俺は。

「どのような機種がお好みですか?」

「 i モードとか、いらないからさ、安いのないかな?」

「・・・今、どの機種も i モード対応となっていまして、そういうのないんです、月々300円ですから、いかがですか。」

「・・・ああ、あ、そう、じゃあそう・・・しようかな。300円ならさ・・・。」   ・・・結局あれだけ嫌っていた i モードを使うこととなった。ちまちましているものは、基本的に嫌いなのだ。

「それじゃあ、今日から使えますので・・・あ、じゃあ古い機種は私の方で廃棄しておきますから、よろしいですね。」

「・・・・・・ちょっと待ってくれ。」

「どうなさいました?」

「その・・・かえしてくんないかな・・・その古いやつ。やっぱりさ、持っていたいんだ、愛着あるからさあ。」

私は急に古い携帯を手放すのが惜しくなった。

「・・・え?・・・あ、・・・いいですよ。お返しします、使えませんけど、お部屋にお飾りされてもいいですし・・・結構ですよ。はは。」

・・・

おい、携帯を部屋に飾るやつはいないだろうよ。・・・ばかめ、俺はな、いつかこの古い機種に、再度機種変更してやるんだ。驚くなよ・・・。


リーダー   2001/1/28

bush.jpg (3024 バイト) 一、正義と機会ある単一の国家を築くことを誓約する。

 一、礼節、勇気、思いやり、品格により、米国の前途を切り開かねばならない。

 一、学校を再建し、メディケア(高齢者医療保険)制度を改革する。減税で、経済に勢いを取り戻す。

 一、新世紀が新たな恐怖から免れるように、大量破壊兵器問題に取り組む。

 一、世界に関与し続け、力の均衡を築く。同盟国と米国の利益を守り、攻撃には力で挑む。

 一、国民は、傍観者でなく、責任ある市民になってほしい。

 

・・・

ブッシュ米大統領の就任演説である。

だからさあ、一国のリーダーになるくらいのやつは、これくらいのことを言えっての。日本の首相もさあ。

景気回復、財政再建、汚職撤廃なんてしみったれたことばかり言っていないで、「正義と機会のある国家を築くのだ!」でもいいし、「世界に関与し、日本の国益を守り、攻撃には力で望むのだ!」でもいい。「見てばかりいないで、責任ある国民として参加してくれ。」なんて説教だって大歓迎なのだ。

理想を説けよ、理想を。日本は世界に対し、いったいどうあるべきなのか、総理が説明するべきなんだな。ブッシュなんてのははっきり言っているぞ。この就任演説は、要するに、自信満々に、世界のリーダーたるアメリカは品格をもってこうするのだとはっきり語っているにすぎないのだ。これは、理想だ。しかしリーダーたるもの、現実をどうこう語る前に、しっかりと理想を語るべきなんだな、世界に向かって。だってリーダーだろう、理想がなきゃ誰がついていくんだい。

ブッシュなんてよう、「国民は、傍観者でなく、責任ある市民になってほしい。」なんて、最後は国民に対して、説教までしているんだぜ、森もよう、それくらいのことを国民に言えばいいんだ。それくらいのやつじゃないと、この国の政治に誇りを持てんぜ、いつまでたっても。

しかしなんで日本の首相は理想を語らないんだ?政治家として一番かっこいいところじゃないか、ひょっとして、

「機会のある国家を築く」と言えないのは、一部の人間達で機会を独占したいからで、

「国民は、傍観者でなく、責任ある市民になってほしい。 」と言えないのは、国民がみんな選挙に行ってしまうと自民党が敗北すると思っているからなのだろうか?

なんだか、情けないのだ。

別にさあ、理想を説くのはリーダーとして普通のことなんだな、普通の世界の普通のリーダー達は、社長だって、プロジェクトリーダーだって、まあ、バーのマスターでさえ理想を大きく掲げているんだよ。政治だけなぜか異常に卑屈なんだな。普通にできないのかな、もっと。


言葉の分数   2001/2/2

kanako.jpg (6326 バイト)一般に、かわいい子を前にすると、言葉は分数化する。そしてぎりぎりの選択を迫られる。

「ねえ。」

「なあに。」

君はほんとうにきれいだねえ、もてるでしょう?   /    今日は寒いね、一段と冷えるな、外も人通りが少ないだろうね。」

「ホント、誰も歩いていなかったわ、寂しいね。」

「東京は雪だったらしいよ、静岡は暖かくて救われるよ。   /  でも僕は君といれて寂しくないよ、仲良くしたいな、彼氏いるの?

「COOLさん出身名古屋でしょう?名古屋ってもっと寒いんじゃないの?」

そんなことどうでもいいじゃん、飲みにいかないかいこれから。 /   そうだね、伊吹おろしっていう冷たい風が吹いて冬はきびしいな。」

「へえ、でもそろそろ梅も咲いたところがあるっていうし、春もそろそろってところなのかな?」

暖かくなったらデートしてくれないかな、俺と。 /  そうだね、仕事も忙しくなりそうだね。」

「そうね、期末も近くなってくるし、時間もとれなくなるわ、きっと。」

「 そうだね、せちがらい季節だね、花粉症なんか大丈夫かい?/   デートする時間くらいとれるでしょう、携帯の番号教えて?   」

「大丈夫。でもCOOLさんも気をつけてね、あれって突然くるっていうからさあ・・・・・・。」

・・・・・・

そして、なにごともなく会話は終了する。もし誤った選択をすれば、ジ・エンド。分母を選んだり分子を選んだり、もう大変である・・・。