クビチョンパ   2001/2/14

kubi.gif (6023 バイト)知っているかな、昔々のこのおもちゃ。確かトンボ鉛筆のおまけだったと思うが、大ヒットしてとあるシャンプーの景品にもなっていたこのクビチョンパ。ドリフのキャラがポンっと飛んでいくこの景品、実は私にはちょっとした思い出があるのだ・・・。

小学二年の当時、私は愛知県はT市にいた。遊び場は家の目の前の公園と、スーパーマーケットの中庭だった。私の住んでいたところは団地の周辺で、団地群の真ん中に名古屋ショッピというスーパーマーケットがあった。その中庭はかなりのスペースがあり、自慢の自転車で走りまわるのが気持ちのいい遊びだった。

その日、学校で友人が私に言ったのを思いだした。「今日名古屋ショッピでおもしれーことやるから、来いよ。」

私は少し遅れて名古屋ショッピに到着した。しかし中庭で自転車を飛ばしているやつは誰もいない。目を凝らすと小さい山の向こう側に友人達はたむろしていた。友人たちは小山の影に隠れるように、数体のクビチョンパで遊んでいた。なんせ、はやっていたのだ。ポンポン飛ばして、気持ちがよい。時間を忘れて遊んだ。すると友人の一人が私に話し掛けた。

「おい、これ見ててくれよ、たのむ・・・・・・いくぞ!」

私は数体のクビチョンパをあずかった。すると私を一人残し、数人の友人は一斉にスーパーを目指して消えていった。数分後、友人達はひとりづつまばらに帰ってきた。すると、なぜかクビチョンパの個数が倍に増えた。カトチャン、イカリヤ、ブー、アライチューとすべてそろったクビチョンパを手に、私達は一斉に飛ばしっこを始めた。やっぱり楽しいのだ。なぜかたくさんになったクビチョンパは自分のものではなかったが、なんとか一つ家に持ちかえって妹に自慢してやろうと考えていた。すると、友人の一人が再び私に話掛けた。

「またわりいんだけどさ、これさ、全部見ててくれよな、すぐ帰るからさ・・・よし、いくぞ!」

友人達はまた私を一人残し、全員がショッピングセンターへと消えていった。私は20体ほどのクビチョンパを前に、彼らは何をしているんだろうと考えていた。今度はなかなか帰って来なかった。30分ほどしてから、一人、また一人と小山の裏へと帰ってきた。逃げ込むように走ってきたものもいた。すると、クビチョンパの数は更に倍に膨れ上がった。友人達は全員が意気揚々だった。特にカトチャンを持っている奴は鼻高々だった。アライチューはごみ箱に捨てるやつもいた。無数のクビチョンパを手に、私はどれを家に持ち帰ろうか考えていた。これは私のものではない、でもこれだけあるなら一つくらい持ち帰ってもいいだろうと思って、リーダーに聞いてみた。

「いいよ、好きなだけ持っていきなよ。」

日が傾きかけると、友人たちは雲の子を散らす様にいなくなった。不思議なのはだれもその無数のクビチョンパを持ちかえらなかったことだった。どうすりゃいいんだ、これ。そう思いながらまたも一人取り残された私は、クビチョンパの山の処分に困っていると、なんと店長と警察があらわれた。

「このおもちゃはどこからもってきたんだい?」

「ともだちに・・・もらいました。」

「こんなにたくさんかい・・・どこで手に入れたのかな?」    

・・・この時初めて、私は事のすべてに気付いた。俺はなんて、バカなんだろう。

「ともだちっていったい、だれなのかな?教えてくれないかな?」

私は黙っていた。

しゃべっちゃいけない。

「もうじき担任の先生も来るよ、ともだちってだれなのかな・・・?」

私は黙っていた。

黙らなきゃ。


バレンタインデー  2001/2/20

ikyu.jpg (3952 バイト)「はい、COOLさん、チョコレート。」

「ありがとう、でも、義理チョコだろ?」

「なに言っているのよ、そんな悲しいこと言わないでよ、義理だなんて、そんな訳がないじゃない。」

「じゃ、テストしていいかい?・・・一休さんの歌知っているかい、ちょっと歌ってみてよ。」

「♪♪すきすきすきすきすきっすきっ、愛してる・・・すきすきすきすきすきっすきっ、一休さん♪♪・・・・・・なんなの急に?」

「そう、そこでお願いがあるんだけど・・・そのさ、一休さん、の部分を 『COOLさん』 にかえて一度歌ってくれないかな。一度でいいからさ・・・だって義理チョコじゃあないんだろ、これ。」

「・・・・・・」

「どうしたの、できないの?」

「・・・・・・」

「やっぱりな。君もたいへんだね、若いのに義理だ人情だあ、世の中も大変だよね。」

「♪♪とんちんかんちんCOOLさん・・・♪♪」

「んんん?」

「♪♪望みはたあかく果てしなく・・・わからんちんのCOOLさん・・・あーーあーーなむさんだーーー♪♪・・・・・・でどう?」

「ほれたよ、お前に。」


アンテナ  2001/2/22

antena.jpg (3289 バイト)「・・・もの書きを目指すやつも、絵を書きたいやつも、まあ、音楽を志すやつだって、自分のアンテナをできるだけ高く上げておいた方がいいだろうな、なんだって芸術は時代を写す鏡みたいなものだからな、時代をきっちり捉えている者の方が常に強いエネルギーを発することができると思うよ。」

「へえ、そうなの。」

「俺たちは、今を生きているわけだからさあ、今を表現するべきなんだな。ジャズなんかやっているとさあ、ついつい古いものばかり聞いたり演ったりしてしまいがちなんだけど、今一線で活躍しているアーティストの音を積極的に聞いて、前向きに表現を考えることが多分一番重要なことだと思うよ・・・。」

「へえ・・・。しかしよくまあそんなことを言えるわね。」

「え?」

「B'z、って何人だか知ってるの?」

「・・・3人、じゃないのか?」

「ほう・・・面白いわね、冗談じゃないところが。じゃあ、ウーアって知ってる?」

「えっと・・・映画スワロウ・テールで歌った歌手かな?」

「それはチャラ。ごちゃごちゃね。しかもずいぶん昔の話ね、それ。」

「アイシャ、ってだれだっけ。」

「それをいうならミーシャの間違えじゃないの。アイシャはCOOLさんが昔かよったパブの名前でしょ。まったく重傷ね。」

「・・・・・・。」

「そういえばCOOLさん、むかし『ヒロスエ』って言おうとして、間違って『モリスエ』って言ったことあったよね。あれも、冗談じゃあ、なかったねえ・・・。ところで、ダ・パンプをプロデュースしてるのは誰かな?」

「???・・・?」

「MCATよ。でもそんなこと言うと、きっとCOOLさんの頭の中はMCATっていったい何?っていうことになってるでしょ。わかるわよ。」

「・・・・・・。」

「・・・ちょっと待ってよ。もう、超基本的なこと聴くけど、『グローブ』って知ってるの?」

「・・・グレープなら、弾き語りできるけどな、無縁坂とか・・・。」

××××COOLさんかなりまずいよ、それ。最近若い子とまったく話があわないでしょ。面白くないというより気持ち悪いもの、その冗談。じゃあさあ、本当に、本当に基本的なこと聞くよ、いい、いいわね・・・『アユ』 って誰だか知ってる?」

私は答えるのが恐ろしくなった。

「アユカワ・イズミ・・・かな?」

・・・・・・誰なの、一体、それ。   さあ、もう話変えようね。ジャズのお話でもしましょうね。いろいろ聞いちゃって、ごめんなさいね・・・。」

・・・

アンテナの話は、もうしない。自信が、音を立てて崩れ落ちていく・・・。


おとぎばなし   2001/2/25

urasima.gif (7338 バイト)「私、この前、彼氏にふられたのね。」

「じゃあ、今はフリーってわけだ。」

「フリーって、お気楽なこと言うわね、これでもすごく落ち込んでいるのよ。今もねえ、浦島太郎の歌を唄いながらここまできたんだから・・・。」

「浦島太郎?」

「あなた知らないの?浦島太郎の歌。♪♪むかしーむかしーうらしまはー助けたカメにー捨てられてー竜宮城にきてみればあー絵にもかけない美しさー♪♪・・・助けたカメに捨てられて、お城で翻弄させられた後一気にじいさんにさせられるなんて、まったくひどい話よ。踏んだり蹴ったりとはこのことね、今の私そのまんまって感じ。」

「・・・歌詞、間違ってないかい、それ。」

「え、どこが?」

「♪助けたカメに・・・ほれられて・・・♪ じゃなかったっけ、それ。」

「と、言うことは、確かに一度はカメは浦島を愛したのね・・・。」

「そうだね。」

「愛して、いたのね。」

「そうだよ。」

「わかるなあ、その気持ち。だから別れ際に、玉手箱で復讐したってわけね。・・・よーくわかりました。今私に必要なのは、『復讐』ね。ようし、いったい何をしてやろうかなあ。」

「おっ、おい・・・まずいな・・・あのう・・・    う・・ん・・・    『鶴の恩返し』の話、知ってる?」


金魚運動  2001/3/14

kingyo.jpg (4133 バイト)今日は別にコラムっぽいものではなくて、単なる情報なんだけれどね、

左の、例の通販で有名なこの機械、どうしてもほしくなっちゃってついに買ってしまったんだけどね、

エンチョー(静岡のホームセンター)で確か¥6,800−通販より安いからさ、ついね。

ところが、これさ、

効くんだわ、ほんとに。

腰にさ・・・いや、ほんとに自分でも信じられないんだが、腰痛がすっ飛んでしまったわけよ。

左足の神経痛から始まった俺の腰痛との長い戦いに、一気に終止符を打ったのは、この金魚だったってわけね。

だいたいバーテンってのは無理な時間に無理に立っているわけだから腰痛持ちが多くてねえ、しかしこれは特効薬に近いね。

そこで、

この文章読んで、じゃ、俺もと考えた人にちょっとだけアドバイスしておくとね、

効果にはおそらく個人差があるだろうから、効かなくてもCOOLに文句を言わないことと、もう一つ、

これはTVでやっているように、たんに足を動かしてもらう装置じゃあないってことを知っていて欲しいのだ。

足を動かしてもらうのはあくまで補助的なことで、一番重要なのは自ら腰を振って金魚になるということなのだ。

がんがん腰を動かしてくねくね金魚をやってみる。じゃないと機械と足がすれて本当に痛いのだ。

ポイントをつかむとこれは結構楽しいのだ。俺なんかもうプロだから、むしろ俺の足が機械を動かしているような感覚ね。

一日10分、20日間で俺の腰痛はもののみごとに消えたね、骨盤のゆがみが矯正されたらしいのだ、どうも。

 

まっ、そういうわけで。

今日は落ちもなし、そういう日もあるさってことで。


青色申告  2001/2/18

zei.gif (6481 バイト)「胃ぐすりなんだけど、これな、」

「ん?」

「買ったのはほれ、レシートをみりゃわかるけど6時半だろ、ということは仕事で、お客様から勧められたお酒で胃を壊さないために買ったということになるよな、てことわさあ・・・。」

「うん。」

「経費だな。」

「うーん。どうなんだろ、胃ぐすりだろ。」

「だからさ飲むのも仕事なんだよ俺にとって。税務所職員がきたらきっちり説明してやるよこれは紛れも無い経費だって。だいじょうぶさ。ところでこのレストランの領収書6千8百円、これはうちのお客様と食べに行ったものだから接待交際費ということで経費に計上していいね。」

「それ、単に女の子と飯食いに行っただけじゃないのか、ほんとは。」

「うるさいな、大切なお客様とのコミュニケーションをとるための出費だ、まごうことなき経費だな、迷うことはないのだ。」

「じゃあその次のホテルの領収書、それはもっと大切なコミュニケーションのための経費ということか?」

「え?」

「・・・冗談だ。しかしお前みたいないいかげんな奴が青色なんて、世の中間違っちゃしないのかねえ?」

「だからさあ、俺はね、申告に青だ白だ種類があるのがおかしいと思うんだな、青色申告特別控除45万なんてにんじんぶらさげておいて帳簿のごまかしをなくさせようとする魂胆が気にいらねえ。まったく納税者をばかにしているね。」

「・・・控除ならお前もっとまともに申告すりゃいいじゃんか。隠してるんだろ、子供。ちゃんと申告しとけよ、楽になるぜ。」

「う・・・・・・い、胃が・・・。胃ぐすりくれ。」


おとぎばなし(2)    2001/4/17    (1)こちら

momo.jpg (13250 バイト)「COOLね、じゃあさ・・・桃太郎の歌は知ってるの?」

「♪♪もーもたろさん、ももたろさん、お腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな♪♪・・・だろ。」

「違うのよ、問題は、その先よ。」

「ん・・・♪♪あーげましょう、あげましょう、これから鬼を征伐に、ついてくるならあげましょう♪♪・・・だな。」

「ほら。」

「・・・ん。」

「ほら、ひどいでしょ、そんなの、わからないの?」

「・・・また始まった。いったいどこなんだよ。」

「だってそれじゃあ、さるとキジと犬はきびだんご欲しさに集まっただけじゃない。そんなだんご一個ほしさに仲間になるなんてろくでもないやつらだと思わない?だんご一個のために命をはるのよ彼らは。そんなの餓死寸前の難民か、水戸黄門でおなじみのおっかさんが病気で倒れてますだあ、どうしても滋養が必要ですだあそのためにはなんでもしますだあ・・・って人しか付いていくわけないじゃない。それにしてもだんごで鬼退治をつのる桃太郎も桃太郎だと思うわね、ふつう団子一個で命はるやつなんていないだろうし、そこまで食い意地のはっているやつと仲間意識をもとうなんて、私には考えられないわ。そんな男が伝説として残るなんて、日本人の歴史意識の希薄さにも愕きあきれるわ。恥ずかしくないのかしら・・・ねえ。」

「・・・いや、桃太郎はねえ・・・。」

「え?」

「君さ、初体験はいつ?」

「・・・・・・なんなの、唐突に?ふざけないでよ。」

「そうだろ、人って誰だって言いにくいことあるだろ。そしてそれが実は真実ってことが多いだろ。桃太郎だって言いたくなかったんだよ、おともをだんごでつったなんて。『ついてくるなら、あげてもいいよ、ほらどうする?』 くらいで言っているんだなほんとは。賄賂ってのはそうやって渡すんだろ、基本的には。しかしおとぎばなしには容赦がないね。さるもきじもいぬもだんごでつられたことを明確にさせられてしまった。ひどい話だね、まったく。」

「COOLもだんごでつられてしまうの?」

「そうだよ。明日の確定申告の税金引き落としのためなら、なんだってすると思うよ。」


あのさ、   2001/4/20

face.gif (20109 バイト)俺や政治のことはよくわからんけど、そりゃないでしょ、ねえ。

ぶつぶつ言っちゃうよ、まったく。

そりゃおかしいよ、おっかしいなあ、おかしいんだよ。

政治なんてわかんねなりにあえて語らしてもらうよ、かといって言うことには責任とるよ。こら、橋龍、君、どのつら下げてまた総理やろうてんじゃい。え・・・3年前、いや、ほんと、つい3年前だよ、財政構造改革やるって言って法律まで作って、何もできないで、いやもうほんとなーんにもできないで退陣してさ、小渕に代わって赤字国債を連発して日本の堕落の礎をりっぱに築いてくれたのはねえホントに君だと思うよ。あのさ、今度君は再び総理になっていったい何をやろうっていうのかね。だってなんにもできないでしょ、誰がどう見たって君ができることはなんとか派閥を守ることだけだよ。だってその派閥のせいでさ、この総裁選に出てこざるをえなかったんだからね。そんな低い志で出てきてさ、しかたがないからまたもう一回国のリーダーになろうかな・・・てなあんばいじゃちゃんちゃらおかしいにもほどがあるんだよ。

もうこりゃさ、『うーん政治は難しいからわからんなあ。』なんてことじゃないんだな。こりゃあきらかに間違いだ。橋龍よう、あんたにいわせりゃ天下りだって促進だもんな。いつか民主党の議員に突っ込まれてこういっていたな、「権力をかさにきた天下りは今後取り締まらなければならない。」ってさ、そんなのな、あたりまえのな、ホントあたりまえの話だろ、飲み屋の親父の感覚からすりゃあな、あまくだりのばか親父ばかり増やされてその分の税金払わされている側かりゃすりゃな、そんなホント当たり前のことをいわれてもこまるんだよ。いや、今まではそんな天下りばかりせっせこやっていましたと、自分でゲロしたにすぎんわなそんなの。だいたいな、何が権力をかさにきて、なにがそうでないかわかんないから天下りがぼんぼん増えちまったわけだろうよ。天下りなんてな一斉に取り締まるにきまっているじゃんか。君はね、結局体制維持、なにもかえないようにかえないようにものを進めていく人なんだね。それにしてもまたでてくるその神経がね・・・はあ、疲れっちまうよ。

亀井静香さんよう、あんたやれよ総理。政治は金だろう、金で大企業擁護して、公共事業ぶちまかまして票獲得するのが自民党のやり方なんだからさ、あんたそれ明確にわかっていいよ。そして今度の総選挙でさ票がとれるかどうかやってみればいいじゃん。正解だね。

ああ、なんなんだろこの茶番、今日はぶちぶち語っちまったぜ、頭くんだよな総裁選。


静清合併   2001/4/27

なんだこのまどろっこしさは・・・

gapei.jpg (14872 バイト)私は、静岡市民である。

静岡市と清水市が合併されるという論議がおこって久しい。そして合併の最大の難関が、合併後誕生した都市の名称であるという。一般から公募して、いい名称をどうのこうの、そして市民の理解を得て、あせらず論議を重ねて、どうのこうの・・・。

私はね、

合併後の都市の名称は「清水市」でいいよ。

静岡県 清水市、でいいじゃん、なんか問題ある?

俺なんか、あっさりゆずっちゃうもんね。だって、清水の経済的、文化的衰退を救うためにやるんだろ、これ。だったら清水をもりたててやろうぜい。それに次郎長だってエスパルスだって、まあ清水に脈々と生きている文化はいっぱいあって、そいつを捨てるわけにはいかないわけだろ、じゃあ、清水市でいいじゃん。いいんだよそれで。

だからね、静岡市、なんてわざわざなくたっていいんだよ。愛知県名古屋市、三重県津市、神奈川県横浜市、だろ。じゃあ静岡県清水市、でいいじゃん。静岡なんて県名についているんだからわざわざ都市名にしなくたっていいわけよ。静岡という名称は消えてなくならないんだからね。清水の人たちもね、もっとそう主張すればいいと思うよ。静岡という名称は県名に残るのだから、清水でいいんじゃなかろうか、と。これは絶対に筋の通った主張だし、静岡市民の俺だって、清水という名は悪くないと思う。

静岡県清水市、いいねえ、パチパチ。はい決定。

決定なんだよ。決定、次行こ、次。

だから、両市役所ぶっ潰して一つにして、公務員半分首きってさあ、だって何兆円も赤字かかえてるんだろ、リストラリストラいいじゃんおっぽりだしゃ、人間なんていざとなりゃなんにも力無くたってなんとでも生きていけるわい。退職金で俺みたく飲み屋でもやりゃいいのよそんなもん。それからなんだ、政令指定都市になれないんだろ、まだ。だったら焼津も合併だ。とっとこ話しようぜい。金回りよくなんなきゃ合併した意味ねえだろ、それ。それからなんだ、保健所だ、警察だ、なんかいろいろあるだろ、あれも全部とっとこ一つにまとめて、どんどん首きって人件費削減しようぜい。

やること山ほどあるじゃんか、がんがんやるさ、がんがん。

日産だってたった一年で黒字化したろ、なんとかいう外人社長のおかげで。変革というのはそういうことなんだよ。

なにやってんだ一体、清水と静岡の市長は、まったく。名前がきまらなくて前に進みませんだあ、なんのための政治家だあお前さんらあ。

ビジョンをはっきり示してどんどんやっていかんかい。だいたい何をするかもよくわからんうちに合併だあ、叫ぶんじゃあねえよ、この甘ったれが。

まったくだるいぜ考え方がよう。結局これもなんにもできずにおわるのかい。おい、小泉、財政構造改革がんがんやれよ。多少不景気になってもかまわんぞ、財政出動おさえて、無意味な銀行やゼネコンなんて潰しちまって、はやく清算して改革ガンガン断行だ。ええよ多少DOTCOOLの客減ったって、おまえさんにまかせるよ。いっちょ、男だろ、かっこいいとこ見せてやってくれい!たのんだぜ!


ジャズ批評   2001/4/30

jazzp.gif (4054 バイト)「マスター、こんちわ。」

「ういっす。」

「なに・・・おっ、ガーランドじゃん、なに、マスター好きじゃんなんだかんだ言ってさあ、しかしまあ、いいねえこれ・・・かーっ、おーおーーーいいーねーこれ。つあーたまらんなあうめーーーうーん、何年これ?え、50年後半?そうだろうなあそうだろうなあそう思ったよ俺も、ジャズが一番いいころだからねえ・・・それにしても、たまらんねえ・・・。」

「こんなんどうだい。」

「おっ、おお、おおおおなんだこりや、歌ってるねえ、誰?えっ?リー・モーガン?そうだよなあリー・モーガンだなあこりゃ。お?おおおお?すげーなすげーな、うーん言葉を失ってしまうなこりゃ。・・・・・・かちょいいいいいー。なんてこったこりゃ誰?リー・モーガンだなやっぱな。そりゃニコラス・ペイトンうまいか知らんけどリー・モーガンやっぱすごすぎるぜこれ、歌えねえもんなここまでなやっぱな・・・。うーん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おっ、おっ・・・おおおおおおおおおおおおおすげーよやっぱ、いえい。」

「これは?」

「ん・・・んんんん・・・なんだパウエルじゃん、わかるよそんなの。しかし・・・なんだなんだ・・・イエイ!すげーな。んーーーーこれだ、これだよやっぱジャズは。パウエルはやりすぎだよだってこんなのお前しかできねえじゃん、それにしても・・・・・・かーーーすげーな。このなんというの、この天へむかっていくイメージっていうかさ・・・たまらんねこんなの反則だねまったく。うーーーーーんいえい!!これだな。これだよ、俺達は忘れているな、大事なものをな。パウエルはいいねえ。これだねえ。」

「・・・しかしなんて感想だい、それ。おおお、だ、イエイだ、小学生でもそんな感想文書かんぜ・・・。」

・・・

ちなみにマスターはとあるマスター、客はCOOL。これが私のジャズ批評だ。うんちく語るなよ、ジャズは感動なのだ。


就職活動中の大学生へ     2001/5/8

gakusei.jpg (6913 バイト)「お、就職決まったか?」

「・・・活動中ですよ、でもねCOOLさん、聞いてくれます?誰も彼もネクタイなんかして、紺色のスーツなんか着ちゃったりして、ほんとバカみたいですよ、これ。没個性っていうか、サラリーマンなんてださくってほんとにいやですよね、COOLさん自営業だしわからないと思うけど・・・。あーあ俺も来年はあんなの毎日やらなくっちゃいけないんだなあ。」

「・・・・・・。」

「僕はね、もっと好きなことして生きていきたいんですよ。だって、何をしたいのかはっきりしていないのに、何をやるのが自分にとって必要なのかわかっていないうちに、自分の道を決めなくてはいけないなんておかしいですよね。就職、就職なんてみんな判でついたように口にして、あせって会社訪問しているのをみるとあれでいいのかなあなんて思っちゃうんですよね。」

「しかし、そんなに好きなことばかりにこだわっていたら、食っていけないだろう?」

「しかし・・・やりたいことをやらずに生きていくなんて、自分にうそをついているようで僕にはできないなあ・・・。それにね、ベートーベンだってモーツアルトだってシューベルトだって、みんな宮廷や大金持ちのおかかえとして作曲したりしていたわけでしょう?お金をだしてくれた人がいたわけで、そのおかげで作曲ができたわけで、僕だっていい曲をかけばきっとそうして生きていけるはずなんだなあ。僕にはそういう未来があるし、将来がある。そんなのに、そんなのにねえ、その辺の中小企業に就職して、『課長〜いっぱいどうですかあ〜。』なんてさ、わけのわからないおやじに、こびへつらって生きていくなんて僕は考えられないんだなあ。」

「そんな、いいじゃんとりあえず就職してみれば・・・。」

「とりあえずなんていうけど、COOLさん知っているんですか?今の日本社会は30歳過ぎるとホントに就職が不利になるんですよ。どこも雇ってくれない。だから僕だってしたくないけど、こうしてスーツ着て就職活動なんてしているんですよ。そして一生同じ会社で働いて、会社の悪口なんかいいながら、みんなと同じように生きていくんだろうなあ、ああ、つらいなあ。就職なんかしないで、自分の時間をたくさん持って、やりたいことをたくさんやりたいなあ。音楽つくったりとか、地球一周旅行なんてさあ・・・。」

「今、やればいいじゃん、時間あるんだろ?」

「お金がないじゃないですか・・・学生なんですよ・・・。」

 

・・・

ま、就職を前にしていよいよ遊べなくなった、追いつめられた学生の論理はこんなところだ。

俺もかつてはそんなところだった、と思う。

それでも当時そんな学生の甘えた論理は、社会が許さなかった。だから21歳になるとトコロテン式に社会へ押し出され、そして社会を学んだ。

就職がめっぽう不利になると彼のいう、30歳に私は店をつくり、この生き方を選択した。別にいつだってなんだってやろうと思えばできる。それは当たり前のことだ。

重要なのは社会にこびへつらうことではなく、社会の中で力をつけることなのだ、若者は、特にね。

がたがた言ってないで、早く就職決めろよ、こら。


チーズはどこへ消えた?    2001/5/12

cheese.jpg (10447 バイト)読んじまったよ、この話。本借りたもんで。ベストセラーらしいね、これ。

じゃあ今日は読書感想文だな、またぶちぶち言っちゃおうかな。

この話、わかるんだ、まあ、ある部分。そう、チーズに例えるとわかりやすいものもある。例えば俺が昔いたコンピューター業界のマーケット(市場)はね、まさしくこのチーズみたいなものだったね。チーズはマーケットだ、食い尽くしちまえば次を探すしか生きる手だてはないね。またマーケットそのものが変容することもある。知識を総動員していつも注意を払っていないといきなり状況が急変して手だてがなくなることがある。例えば、利益がでるからとオフィスコンピュータにこだわっていたメーカーや販売店はパソコンの普及の波に乗り遅れたし、コボルしか覚えなかったSE(システムエンジニア)はVBを否定して仕事がなくなったし、純正部品の販売にこだわった販売店はサードパーティーを利用したオープンビジネスができなかったし・・・そしておそろしいことに、仕事がなくなってしまった原因に今でも気が付かないほど変化に対して頭が固い人がこの辺にはいっぱいいるってこともまあおどろきですわい。

っと、いうことで、この話はこれだけのちっと説教臭いマーケット論ね。おしまい。しかしここからが私のお話。

人生は、チーズじゃないだろ、こら。

あのね、この話は、資本主義社会における、いわゆるマーケットを、チーズと置き換えているわけだろう?それとも人生論なのかい?物語の前後にありもしないような若者たちの議論まで挿入したりして、なんだか俺は人生に対する考え方が間違ってましたみたいなこと言わせたりして、なんだかくそもみそもいっしょにしちゃった議論はまったく腹立たしいけど、そこまでしなくたってこの話は人生論としてなら全くくだらないものだぜ。

あのね、例えばね、

お医者さんは、例えどんな変化があったって、人を助けることがすべてで、その医道を追求すべきで、

果物屋さんだってね、果物屋としての誇りがあるならスーパー建設に反対するより少しでも新鮮なものを安く提供できるよう努力すべきで、

バーテンだってね、俺だってさ、まわりがどうなろうとこの商売やめませんよ、ピアノを追求し、バーテンを追求し、どこまでもそんなことと心中できる所存でございますよ、ホント。

そういう誇りや充足感で、人は満たされていくものでしょうに。

人間の精神生活というのは、チーズみたいに、食っちまえばなくなって、なくなったら他を探しにいくということではないんだな。スキーに飽きたらサーフィンやって、違うな陶芸だやっぱりダイビングだ、やっぱ恋愛は後腐れ無く御手軽に・・・なんてやっていたら逆に人生わかんなくなっちまうんだよ。むしろあえてチーズで人生語るのなら、腐ったチーズを顔をゆがめながら、鼻をつまみながら、食らい続けることこそ重要じゃないのかい?俺を例にとって言えばさ、「音楽」なんて、まるであるのかないのかわからない、それこそチーズのようには実態がなく、空間になんとなくにしか存在しないものにさえ、すべてをかけることができるのが人間だね。

そして、実はね、そういうことの中から、初めて変化というものが生れるのだ。

お医者さんだって、医道を追求していけばこそ、どのような病院のありかたが理想か答えを出すことができ、

SEだって、自らコンピュータをどこまでも追求していくからこそベストなシステムを構築できる言語を習得するだろうし、

おれだってさ、自分の店の理想を追求していけば、ひょっとするともう一件、すばらしい店をだせるかもしれない・・・。

求道するから、変化が生れる。あのね、チーズのにおいをかいでいりゃ変化がわかるさ・・・なんて話と大違いなのよ、これは。においをかいでいるだけのやつにはまったく何もわからないのが人生だ。求道し、変化を創り出す。そして勇気をもって突き進む、それが人生だろう。

変化は、やってくるもんじゃないんだよ。おこすものだろ、当然。そんな受け身で人生考えてどうする?

要はこの話、「変化の波が来たらあきらめてそれに従いなさい。そうじゃないと破滅させられますよ。」ということかい。言い換えれば、「悪あがきはよしな。」という脅しかもしれんなこれ。リストラ宣告される前に状況をくんくんと察知して、退職金もらってとんずらしなさい早いうちに・・・ということなのかい。まったく情けない話なのだ、弱ったな・・・。

くんくんチーズのにおいだけ嗅いで、これはだめだ、今度はこっちだ、いやあっちだなんてやっていたら結局なんにも育たんぜそんなの。御手軽に生きてるからこそ恐怖もおこるし不安にもなるんだよ。こんな話、なんか会社の社長が社員にすすめているらしいけど、結果スニーカを首からさげたねずみ型御手軽社員が育つだけだぜ。会社になにかをもたらすようなスケールの大きい人間は呆れ返って会社やめるな、ホント。しかしまあ、これだけ売れたということは、それだけ既得権益のなかで生きている人たちがいっぱいいて、これからいよいよそれを失う人がいっぱい出てくるということなのかなあ。みなさんがんばろうね、愚痴なら聴くよ・・・。

 

えっと、誰かが書いた、この話の完結編がある。ちょっと面白いので、どうぞ。


チーズはどこへ消えた2    2001/5/22

cheese.jpg (10447 バイト)ちょっと反響があったのと、他にネタが思い浮かばないのもあって、続編を書いてみるよ。

やっぱり、この「チーズはどこへ消えた?」は注意した方がいいと思うのね。

こんなうさんくさいものが売れてしまった、ということ。私はやはり、まずい、と思う。なぜか、書くね。

・・・

パスカルの有名な言葉を知っているね。「人間は考える葦である。」 私はこの言葉を信じている。

この言葉の意味は、「人間なんて要は葦のような草一本にすぎないんだよ、でも考えることができるから、人間足り得るんだよ」と言うことだ。逆に言えば、考えることをしない人間、拒否する人間なんて、人間じゃないよ、ということだね。それは、俺じゃない、パスカルが言っている。

ちっと厳しい意見かもしれないが、私はこれは真理だと思う。善悪、尊卑、正誤・・・人間の価値判断のすべては、動物的な欲望からではなく、考えるという行為から生れるものだ。だから考えるということを拒否することは、正しい道を選択できなくなるということだけでなく、人間であるということを否定することだと思う。

いやまあ議論はあるかもしれないが、欲望のおもむくままにね、やりたきゃやって、食いたきゃ食って、寝たきゃ寝て、嫌いたきゃ嫌って・・・という生き方はさ、そりゃーハッピーな生き方かもしれないが、翌日になればね、やりたいはやりたくないにかわるだろうし、嫌いは好きにかわるだろうし、まあどこまでいっても首尾一貫しない、だらだらしたものになるんだな。考えることを否定すると、人は堕落する。当たり前のことだけど、考えることをあえて否定しないで生き続けることが重要であると思うな。たいへんだけどね。

そこでこのチーズ・・・の話に私が拒否反応を示したわけはね、

この話、つまるところ 「人間は変化に直面したら、考えるのをやめて、ねずみになれ!」と言っているのね。

慇懃無礼にもほどがあるわい。

しかも、ねずみがいかに得をするか、人がいかに考えることで失敗するかを説いているのだ。くんくんチーズのにおいをかいで、無くなりかけたら次のチーズへと直行するねずみが、考えている人よりはるかに素晴らしいですよ、と物語が説いている。その上その物語を読んだ人間様がね、大勢で議論して、「ああ、ねずみはなんて賢くて偉いんだろう、人間はあほだなあ。」とはっきりと語っている話まで挿入しているんだな。これさ、普通に考えれば、あほくさい話だと思わないかい。俺なんて生理的な拒否反応が出ちゃうもんね。こういう間抜けな話を、いやー素晴らしいものがたりがあるよ、とまことしなやかに語り始めるところが実にうさんくさいと思うね。

あのね、よし、わかりやすい例で言えばだなあ、大リーグへ行ったイチローだって、新庄だって、イタリアの中田英だって、まあサラリーマンやめて水商売やっているCOOLだってな・・・

変化を前にして、考えることを否定して、ねずみになってちょろちょろ行動をおこしているわけではないぞ。あるものは夢を追い、あるものは自分を高め、あるものは理想を追求するために考え抜いて一歩を踏み出しているんだ。変化は、そうやって創り出すものなんだ。たとえどんな変化の波が来たとしてもな、しっかりと考え、抵抗するところは抵抗し、受け入れるところは受け入れ、踏み出すべき時には踏み出し、そうして生きていくことが重要だろうが。

人はそんな簡単にねずみにゃなりゃしねえんだよ、ざんねんながら。

・・・

そして、ここからが私のちょっといいたい話ね・・・。

著者 スペンサー・ジョンソンはハーバード・ビジネス・スクールの人間らしいね。

日本がこんな不景気で、リストラ・統廃合が進んでいるちょうどこの困った時期にね、よくもまあタイムリーにこんな思想を日本中にばらまいてくれたね。アメリカ資本が日本企業を買収しようとしたら、まあこの戦勝国アメリカ様の会社が、日本企業をのっとってあげるのだから、いやしい日本の民はおよそ考えたって無駄なのだから、抵抗をやめてはやくねずみになって、とっとと逃げて行きなさいということかい。お前まさかベストセラーという名の、新しい洗脳を企んでいるんじゃあるまいな、ビジネス・スクールの名誉会員よ。まったくしたたかだぜアメリカというのは。アメリカの国益のにおいがぷんぷんするぜこの話。俺達はな、この原爆をおとしてまで正義をふりかざすこのアメリカという国のな、いいなりになっちゃいかんぜよ。世界中がこの物語を素晴らしいと評価したとしてもな、俺は絶対に認めんぞ、この頭でしっかり考えぬいて、ばっさり切り捨てるからな、おぼえとけ、こら!


不摂生     2001/5/27

写真は私のアパートのベランダから

kaitai.jpg (7386 バイト)ある日、大工がワインをもってうちに現れた。

「隣りのアパートとりこわしますもんで、よろしく。」

眠い目をこすってワインをうけとった。朦朧としていたので、事の重大さがわからなかったのだが、

知ってのとおり、バーテンは夜働き、朝は寝る身、

アパート取り壊しの騒音は普通ではない。とても寝れるような音ではなかった。地はゆれ、音はこだまする。

まいったな・・・でも寝なきゃ、つらいぞ、明日から。

とりあえず耳栓を購入、そしてアイマスクをつけてがんばってみた。これがおおあたり。

快眠できることこのうえなし。音は気にならないし、一日中闇の中。やたらキクのだ。下手すると出勤前のPM5時まで熟睡だ。

すると睡眠時間がずれ、おかげで今度は朝が眠れなくなる。夜中から午前中までたっぷり自分の時間だ。

まいったな。

やることないのだ。TVでも見るか。

大工からもらったワインを開け、TVをつけたら、アンパンマンだった。

・・・・・・こんなマンガだったんだ。顔を子供に食わしちまうなんて、シュールだな。

・・・

暇だなあ、メールでもちょうだい。それじゃあ今日は、バイバイキーン。


ブランデーの水割り   2001/6/1

mizu.jpg (3752 バイト)普通、ブランデーは水割りにしない。

まあ、ワインと同じくブドウが原料だし、糖質の高いものを水で割るってのはちょっと常識外れ・・・なんてうんちくはともかく、ブランデーはストレートが筋で、いわれたとおりに私もそうして飲んでいる。

ところがね、やってみたのよ、ブランデーの水割り。

家でこそっとね。外じゃかっこ悪いからさあ。どんな味になるのかなと思ってね。

これがまあ、そのね、

これがまあ、まあなんていうか、

いけない香りで、いけない味    なんだなあ。みなさん飲んだことあります?

まずい、とかじゃなくて、「いけない」 んだなあ、これ。味を言葉に例えるのは難しいんだけどね、あえて言うとさ、

ぬらぬらの人妻が若いつばめをこます前に飲む、飲ませる背徳の味というか・・・

照明がぐるぐるおねえちゃん時間制パブでとりあえず酒を注文、ウイスキーにします?それともブランデーの水割りにします?っていうなんとも安っぽい、こだわりのない、頭の悪い、なんていうんだろうその惰性の象徴みたいな味というか・・・

「君・・・今日は泊まっていってもいいんだろう?」   「だめよ、主人が帰ってくるかもしれないもの今日は、帰らなきゃ。」 「でも帰って来ないかもしれないんだろう?」   「・・・・・・」   「だいじょうぶだよ、じゃあブランデーの水割りでものんで、とりあえず落ち着こう・・・。」   「責任とってくれる・・・?」   っていう女を口説く感じの味というか・・・

なんせ、いけないんだよこれ、いけないなあ、この味。濃密なブランデーの芳香がね、水を混ぜてあいまいに抜け出てくるニュアンスがね、なんともいやらしくて、いけない。酒はこうやって、飲んじゃあいけないんだなあ。いけないと思うよ、多分。まあ、たまにはいけない気分になりたい日もあるだろうから、そんな時には、うちへ帰って、こっそりどうぞ。今月のカクテルは、ブランデーの水割りってことで、お薦めはしませんけど・・・。

反論しないでね。俺はそう思うってことで・・・。