インターミッション  新日本プロレス   1999/6/28

inoki.gif (28620 バイト)初恋話が続いている中で、ちょっと休憩。

6.27新日本プロレスがグランシップにやってきた。もちろん見に行った。

スター選手が勢揃い。橋本、蝶野、武藤、健介、藤波、サンダーライガーがいて、大谷がいる・・・・・・枚挙にいとまがない。どいつもこいつもビックネームだ。こう言っちゃなんだが、みちのくプロレスとは大違いだ。みちのくの場合、新崎やサスケを除けば観客の方が選手をもりあげてやらなければならなかった。なんでか知らんが、リング上で突然手品をはじめるやつもいたし、ラジオ体操をするやつもいた。そんなやつらをもりあげてやらねばならない観客の方も実は大変だったのだ。おもしれー・・・よっ、がんばれ!声をかけるにも勇気がいった。しかし新日本は違う。なんせ生っ粋の猪木さんの弟子達だ。すべてがスターとしての自信と誇りに満ち溢れている。入場のテーマが鳴り渡った時点で観客は興奮状態だ。からだも芸術品のようにできあがっている。みちのくなんて、私とあまりかわらない感じのレスラーがいっぱいいるんだぜ、ほんと。要するに、新日本のレスラーは、スターとして選ばれた人間達だ。武藤のキャッチコピーではないが、ナチュラル、ボーン、マスター(生まれついての天才)達なのだ。こまかな技の一つ一つに観客は注目している。技の切れ一つ一つの批評をし合って楽しむ。これぞプロレス、3時間という時間はあっという間に流れたが、見ている自分はくたくたになってしまった。おもしれーからだ。

しかし、猪木さんの姿を見ることはできなくなってしまった。

学生のころ、新日がくるとバイトをしていた。静岡産業館(現在ツインメッセ)には観客席が無いので、ひな壇と呼ばれる仮設の観客席を組んだがこの設置が量はあるは重たいわで大変だった。うろうろしていると若手にどなられた。コーナーポスト一本を友人と二人で一生懸命運んでいると、若手に殴られた。その若手は一人で二本、肩越しに持ち上げ運んでいった。売店付近でうろうろしていたら、高野俊二に後ろからラリアットをくらって目から火がでた・・・・・・そんな時、猪木さんは誰よりも早く会場入りし、星野勘太郎と共にリングの周りをランニングし、ストレッチに汗を流していた。僕らはその勇士を眺めながら、会場設営に励んだのだ。猪木さんのためなら、なんでもできる・・・と。

猪木さんが立ち上げた団体「UFO」は面白い。しかし、華がない。新日の誰もが持っている華がないのだ。華を作るのは簡単だ。猪木さんよ、もう一度、リングに上がってくれ。今でも筋力トレーニングとストレッチを続けているのを私は知っているぞ。引退なんかわざわざすることないじゃないか。もういちど、もう一度だけその勇士を見せてくれー。