雪のポ(ポェ村)



ナムラン(ラングー・コーラ)の遡行終盤で、
高巻したギャグ・ラ(4370m高度計値)を越えて「ガ」と言う廃村(*1)を過ぎ、
再度ナムラン川添に下る所から北に雪をかぶった段々畑が見えた。
1972年12月05日撮影。


ポ(ポェ村)ならば1958年川喜田隊(*2)の登山班(*3)が訪れている。
報告では村は無くなるのではないかと危惧されていたが
存続していて1970年(*4)や1999年(*5)に日本人が訪ねている。

廃村になる要因の一つに水の問題があると思います。
(*2)の報告ではこの村には一箇所だけ湧き水があるが
氷河の衰退で農作物への水路も荒れている由。


冬期に村の上部に積もった雪が東側の山並みや
西側の尾根の影になって融雪が遅い為、、雪解け水が長く確保され、
村が残存している一因なのだろうか?






(*1)ヘルベルト・ティッヒィー著 無名峰の聳える国 福田宏年訳 あかね書房 1968年刊
   巻末付録A 西北ネパールの横断 福田勝一
(*2)チベット人 鳥葬の民 川喜田二郎編 角川書店 昭和35年10月5日初版
(*3)小方全弘、西岡京治、並河治、曽根原悳夫の諸氏。
(*4)岳人 302号 西北ネパールの山旅「下」冬迫るチベット高原の小村へ 富森毅
(*5)大阪山の会URL 1999年8月3日

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