アルシオーネVRへ、VXの足回り移植手術!!


さて、前ページのPCD100の5穴化計画がだめだった事を考え次の方法を考えました。

同じ、AX系の2700ccであるVXのPCD100の5穴の足回りを移植できないか?

VS、VRの後に最上級モデルとして発売されたVXは、サスペンション方式はまったく同じ

コンポーネンツで、XAVIメンバーのVXを見てもなんら変わりの無い物でした。

この方法でやってみようと思い、部品等の共通化がどこまであるかをパーツリストで

探してみました。

しかし、どこまでVXのパーツを使うか?何が使えるのか?

これについてはまったくノウハウが無いんでここから考えてみました。


フロント編

1、ドライブシャフトの互換性

これは、VXのドライブシャフトのインナー側です。

当然、このスプラインが違っていてはミッション側との接続が出来ません。

しかし、パーツリストで確認したところVR、VXの4ATは共通で、

@38415AA030 4070円 でまったく同じ物が使われていました。

これで、デフ側との接続が可能ということが分かりました。

2、ナックルの互換性

VXとVR、VSはハブベアリングの方式が違っていてフロントについては完全に互換性がありません。

VXについては、全浮動方式、VR、VSについては半浮動方式を使っています。

当然ベアリングの式が違うということは、ナックルも別物になっています。

両方が同じ方式ならば、ベアリングの移植のみで出来るかもしれませんが、やはり

これはナックルも移植するのが一番ということになります。

問題は、現在のレオーネサスが使えなくなることと、ロアアームとのボールジョイントが

同じ物かどうかということでした。

赤VXハブ回りの写真です。

ボールジョイントですが、以下部品です。

VX用ボールジョイント 21067GA050

VS、VR用ボールジョイント 72067003

VR用ボールジョイント

さあ、ここで違いが出てきました。VX用は強度を考えてかVR用のものより4ミリほど

直径が大きくなっており、なおかつシャフト系も1ミリほど太くなっています。

そうなると、ロアアームの移植も入ってくることになります。

しかし、困ったことにVXのナックルはタイロッドジョイントの径が、微妙に太いんです。

ここは、カラーあたりでガタが出ないように取り付けるしかなさそうです。

3、ロアアームの互換性

ボールジョイントの穴が違う以上品番違いは間違いないですが、

他に違いがないか調べてみました。

まず、VRVSのものと比べて全体的に強度が上げられています。

上VXロアアーム、下VRロアアーム

溶接が厚くもってあり、スタビの取り付け部分にも補強が入っています。

トルクロッドが太くなっており、ロアアームの取り付け部分のブッシュの直径が太くなっております。

何かと変わっていますが、アーム本体の寸法は一緒なんでとりあえず問題なく付きそうです。

4、ストラットについて

今回、これをやるにあたって一番問題となったのはストラット本体の選定です。

現在、エアサス以外のストラットの互換性はレガシー、インプレッサのフロントストラットを

使用するのがもっともポピュラーとされています。

”XAVI”メンバーのVXの方がたは、そのほとんどがインプレッサのストラットを使用しています。

しかし、これには二つほど問題が出てきます。

上の写真は、レガシー用のストラットですが取り付けにあたってナックルの取り付け部のコの字部分を

広げてやらないと入れることが出来ません。当然、センターが狂ってくることになります。

さらに、穴位置が微妙に違うんでインプ、レガシーの純正ボルトを使うことが出来ず

VX純正の12ミリのボルトを使用しなくてはなりません。

さらに大きく問題なのは、アブソーバーから取り付けの穴までの距離が

1センチ以上インプ、レガシーの方が遠くなっています。

これはどういうことか?

アルシオーネのキャンバー角は純正の状態でもかなり逆ハの字の設定になっています。

インプ、レガシーのストラットを付けた場合、ナックル上部が今以上に外に出てくることになります。

ということは、現在でも逆ハの字なのにさらに逆ハの字になってしまうことになります。

さらに、アルシ純正の12ミリのボルトで遊んでいる状態で付ける事になるんで左右の

キャンバー角が、同じではなく微妙に変わってくることになります。

なるべくなら、純正のエアサスに近い設定にしたいんですが肝心のエアサスですら

なかったので、大変困りました。が、XAVI”Y氏”よりフロントを譲っていただける事になり、

とりあえず、フロントエアサスでやってみることにしました。


こう見てみると、ストラット、ロアアーム、ナックル、ハブ、ブレーキをすべてVXの物を使えば

PCD100の5穴化は出来るんではないか?という結論でした。(フロントは)


次へ行ってみよう!!