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       ACT17  | 
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       タイタニック・クロニクル(2)  | 
  
クロニクル色分け:タイタニック一般/船員/船客など/タイタニック以外
出港から4月13日まで
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4月10日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
| アメリカの実業家、J・P・モーガン、最高級スイート52号室を予約していたが、出港直前にキャンセル。理由の病気は仮病と言うことが判明している。 | |
| 7:30 | エドワード・J・スミス船長、全乗組員と共に乗船。航海士達は前日から乗船。 | 
| 8:00 | 全乗組員集合、救命ボート11号と15号だけで簡単な避難訓練を行う。 | 
| 9:30 | 二等および三等の連絡列車が到着し、二等および三等船客の乗船開始。 | 
| 11:30 | 一等の連絡列車が到着し、一等船客の乗船開始。乗客数は合わせて922名。 アルバート・コールドウェル夫人が荷物係に「この船は本当に沈まないのですか?」と問いかけると「ええそうですとも、神様にだって沈められません」と答える。  |  
  
| 12:00 | タイタニック号もやいから解かれ、タグボートに曳航されて埠頭を離れる。 その時引き起こした水流が原因でアメリカ定期船ニューヨーク号との幅1.2mという超ニアミスを引き起こし、出港時間が1時間遅れる。  |  
  
| 13:00 | フランスのシェルブールに向けてイギリス海峡24海里の旅に出発。 | 
| 17:30 | シェルブールからの乗客がはしけに乗りタイタニックへの乗船を待つ。 | 
| 18:30 | 全ての明かりをつけてフランスのシェルブール港に停泊。22人の乗客が下船。 | 
| 20:00 | シェルブールからの乗客、全員乗船完了。 | 
| 20:10 | アイルランドのクイーンズ・タウンに向けて出港。 | 
4月11日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
| 朝 | スミス船長、機動性テストのために針路変更訓練を数回行う。 | 
| 11:30 | クイーンズ・タウン沖約2海里の海上に停泊。乗客7人が下船、三等船客113人、二等船客7人が乗船、郵便物を積載。乗客は最終的に1316名。 火夫J・コフィー脱走。  |  
  
| 13:30 | ニューヨークに向けての太平洋横断処女航海に出発。乗員と乗客は2227名(正確な数は不明) | 
| 4月11日 〜12日  |  
    天候に恵まれ、タイタニック号386海里(約715km)進む。 | 
| 4月13日 〜14日  |  
    快晴が続き、519海里進む。 | 
| 4月13日 | 火消し人夫20人以上を雇って対応していた第十石炭庫右舷側の石炭火災がようやく鎮火する。 近くを通過したラパパノック号(氷原で損傷を受ける)から氷丘を警告する信号を受ける。  |  
  
4月14日
| 9:00 | キューナード社のカロニア号より北緯42度、西経49〜51度に氷山および氷原ありとの無電を受ける。このときタイタニック号は北緯43度35分、西経43度50分の位置にいる。 | 
| 10:30 | 一等客の礼拝が行われる。 | 
| 11:40 | オランダ船ノートルダム号が、カロニア号の警告地点と同じ場所に「氷山多し」と報告してくる。 | 
| 12:00 | 航海士がブリッジに集合して、六分儀で位置の計算を行う。 | 
| 13:42 | バルティック号から氷山の警告。「出航以来、風は穏やかで変化しやすく、天気は快晴。ギリシャ汽船のアシナイ号から本日、北緯41度51分、西経49度52分に氷山及び大きな氷原に遭遇したとの連絡あり。幸運を祈る」この電文はスミス船長に伝えられる。スミス船長は後にこの電文をブルース・イズメイに渡すが、イズメイはそれをポケットに突っ込む イズメイはのちにふたりの女性乗客にこの電文を見せている。  |  
  
| 13:45 | ドイツ船アメリカ号、ワシントンDC海軍水路局へ「北緯41度27分、西経50度8分に氷原ある氷原の横を通過」と通報。海軍水路局はこれを警報として北大西洋上の船舶に打電。タイタニックは傍受するものの、この電文はブリッジまで届かず。 | 
| 17:30 | 気温が16度低下し、摂氏0.6度になる。 | 
| 17:50 | スミス船長、タイタニック号の針路を正常よりやや南寄りに変える。 | 
| 18:00 | ライトラー二等航海士、ブリッジのワイルド航海士長と交代して当直につく。 | 
| 19:00 | 気温華氏43度。 | 
| 19:15 | スミス船長、午後1時にバルティック号から入った電文をイズメイより取り戻し、海図室に貼り出す。 マードック一等航海士、前部船首楼ハッチを閉鎖して、船内の明かりで監視に邪魔にならぬようにする。  |  
  
| 19:30 | 気温華氏39度。 ハロルド・ブライド通信士、大氷原を警告するカリフォルニアン号からの無電を3回傍受(北緯42度3分、西経49度9分)、ブリッジに報告、船長、一等船客ら富豪の夕食会に出席。その時氷山はわずか50海里先にあった。  |  
  
| 20:55 | スミス船長、夕食会を辞しブリッジへ。ライトラーと天候が穏やかなこと、海が池のようで氷山が見つけにくいことなど言葉を交わす。 | 
| 21:00 | 華氏33度。 | 
| 21:20 | 船長「何か変わったことがあったら起こすように」との発言を残し、就寝のため自室に引き上げる。 | 
| 21:30 | ライトラー二等航海士、木工室及び、機関室に清水の補充を指示し、それの凍結のおそれがあれば、監視台にいる見張り番に翌朝まで氷山に十分注意するように伝言を送る。 | 
| 21:40 | メサバ号から「北緯42度から41度25分、西経50度30分に氷山と夫氷原発見」と警告を受ける。無線士達は乗客の通信処理に忙殺され、このメッセージを見過ごす。 | 
| 22:00 | 気温摂氏0度。 マードック一等航海士、ライトラーと交代して当直につく。 監視台の見張り番交代。  |  
  
| 22:30 | 華氏31度、海水が摂氏マイナス0.6度に下がる。 カリフォルニアン号、浮氷原で停船する。  |  
  
| 22:55 | タイタニック号の北約10ないし19海里の地点に、カリフォルニアン号が氷原の中で立ち往生し、周辺一帯を航行する船舶に対して警告を送っている。カリフォルニアン号の無線士がタイタニック号を呼び出すが、「邪魔するな!黙れ!こちらの通信妨害となっている。只今レース岬と交信中」という素っ気ない返事が返ってくる。 | 
| 23:10 | カリフォルニアン号の三等航海士チャールズ・ヴィクター・グローグス、右舷を東方から走る船の灯火を確認。 | 
| 23:30 | カリフォルニアン号唯一の無線士は、しばらくタイタニック号の無線交信を聞いた後、いつもどおりのこの時間に装置のスイッチを切る。 カリフォルニアン号三等航海士グローグスは海図室内のロード船長にタイタニック号の灯火を報告。 見張り番のフレデリック・フリートとレジナルド・リーはタイタニック号の前方に薄いもやが現れたのを認める。(いいわけかも)  |  
  
| 23:40 | タイタニック号は20.5ノットで航行。突然見張り番は前方450m程に海面からの高さ17〜18mの氷山を発見。直ちに警報ベルを3回鳴らし、ブリッジを呼び出して「まっすぐ前方に氷山を発見」と報告。ブリッジのムーディー六等航海士はただちにマードックに知らせる。マードックは反射的に操舵手ヒチンズに向かって「面舵いっぱい」と叫び、機関室にエンジン停止を命じる。 ついでレバーを喫水線より下にある水密区域の防水扉を閉める。 操舵手は蛇輪をギリギリいっぱいまで回す。 タイタニック号は左舷に旋回しはじめるが氷山は右舷にぶつかり、船腹をなぞるようにかすめて暗闇に去る。 船の前部にいた乗組員はショックを感じたが、多くの乗客はその衝撃に気付かなかった。氷山を発見してから衝突までの時間は37秒だった。北緯41度46分、西経50度14分。 スチュワードのジェームズ・ジョンソンはこの時の衝撃を、スクリューの一翼を落としたような異常と察知した。 船尾の船内厨房でウオーター・ベルフォードの焼くロールパンが床にまき散らされる。  |