「ど、どうして小狼君が・・・・・今どこにいるの?」

      「さっき日本についたんだ。
       ・・・・・・さくら、今から友枝中学校の校庭にきてくれないか?」

      「えっ?」

      「・・・それと、さくらカードも持ってきてくれ。・・・・待ってるから」

待ってるから・・・・・・ さくらが待っていた言葉。小狼君が、私を待っていてくれる。
今のさくらにとって、こんなにうれしい言葉はなかった。


      「うん、すぐそっちに行くから!」




      「鏡(ミラー)!」

さっそくもう一人のさくらをつくりだし、窓から外へ飛び出すさくら。

      「ふう・・・・しゃぁ〜ないなぁ二人とも・・・・・・」

と、なぜかケロもすっと窓から外へ抜け出す

そのころ、隣の部屋にいた桃矢もそのことに気づき、

      「・・・遅いぞあのくそガキ・・・・・」

とつぶやいていた。
                   ・
                   ・
                  
      「小狼君!」

校庭には、小狼の姿があった・

      「さくら・・・・・・」

      「・・・ちゃんと・・・・約束どうりに、すぐ帰ってきてくれたんだね・・・」

      「・・・あぁ・・・・・」

小狼は空からおりてきたさくらをそっと受け止め抱きしめたあと、

      「さくら、カードは持ってきたか?」

      「う、うん」

      「よし!じゃあ「雪(スノー)」のカードで、この校庭一面に雪を積もらせてくれ」

      「雪を?でもどうして・・・・」

ニコッと小狼は微笑んで、「まだ、内緒だ」と言った



      「雪(スノー)!!」

さくらカードから発動されたスノーのカードは、みるみるうちに

あたり一面に雪を積もらせた。 その校庭はまるで真っ白な

広い平原のようにキラキラと輝いている。

      「・・・よし。さくら、危ないからおれのうしろへ・・・・・」

      「え?う、うん・・・・(危ない?)」

わけの分からないまま後ろへさがるさくら。と、小狼が

      「・・・・玉帝進捗・・・・・・・・・・救急如律令!
              炎神!招来っ!!」


急に小狼がはなった大きな炎は、小狼の意思のままに地面を

走るように広がっていく。 そして

      「よし、いこうか」

次に小狼は「風華!」ととなえ、さくらと自分の体を包みこみ
学校の屋上まで飛んでいく。

さくらはまだ何がなんだか分からなかった。 屋上にいって
今から何をするつもりなんだろう、と・・・。と、
屋上についてから小狼が話し出す。


      「・・さくら、つらい思いをさせて本当にゴメン・・・・・」

      「!! ううんっそんなことない! それに小狼君、ちゃんと約束を
       守って帰ってきてくれたし・・・・・」

      「・・・・さくら、運動場のほうを、ゆっくり見てくれないか?」

      「ほぇ? 運動場??」

なんでだろう?と不思議な顔をしていたさくらだったが、「それ」
を見た瞬間、小狼のほうに駆け出して抱き合った。



      「・・・メリークリスマス、さくら・・・・・」

      「・・・・・・ありがと・・・・・・・」



空からはいつのまにか「灯(グロウ)」に似た光がこぼれている


いつのまにかついてきていたケロの仕業だったが、今の2人が気づく
訳がない  お互いを見詰め合う2人には・・・・・



運動場には「雪(スノー)」の真っ白いキャンバスに、炎神でえがかれた文字




         「Mery christmas 
                       大切なさくらへ」 と・・・・・・


《ひびき:管理人〜コメント〜》
ぽんぽん様のサイト『ぽんぽんの部屋』の333キリ番踏んで書いて頂きました。
リクエスト内容は・・・
「小狼君とさくらちゃんが魔法を使う話」シリアスだけとラブラブ
です。自分の欲望のままのお願いをしました(笑)。

素晴らしいお話です!!またもや離れ離れになってしまうことに不安を感じるさくらちゃん
心配してくてる、藤隆お父さんに桃矢にーちゃん・・そして知世ちゃん(ケロちゃんも:笑)
さくらちゃんの周りには本当に優しい人たちでいっぱいですね。
そして、小狼君!カッコいいぞ!!確かにあの魔法は校庭位の広さがなくては無理ですが
そう思いつく君は確実に成長していますね〜・・嬉しいことです。

ぽんぽんさん、本当に素敵なお話ありがとうございました。
〈約束3.〉