大坂予選 for 国民大会
2004.2.28
しばらくしていないせいか、ものすごく朗読がしたかった。
大坂予選の知らせが入ったのはそんなときだった。
締め切りまではまだ1ヶ月近くあったが、早々に申し込みを済ませ、
やる気満々でその時を待った。
まだまだ時間はある、と練習もそこそこに、いや発表する作品さえ完成していないというのに、
予選エントリーの通知が届く。
エントリーナンバーは7。にわかに焦る。
それからの約2週間、作品の推敲から朗読練習に励み、
なんとなく感覚を思い出して、余裕すら感じられたのは
一篇しか読まないからという思いからだろうか。
そして当日。
大坂に向かう新幹線の中で
些か無謀な挑戦だったかもしれないと思ったのでした。
ひかりで2時間こだまで3時間、往復約2万円。
会場のある弁天町駅で、夏野織る子さんとその友人しんやさんと合流。
会場入りし受け付けを済ませたのだが、
ボランティアで運営しているため、不慣れなこともあり、
書けと言われていなかったので、リングネームを書かずに申し込んだら
本名で発表することに・・・
まぁ、たいしたことじゃないですが。
織る子さんの着替えを待っていると、受付に見たことのある顔が・・・
なんとPOST−Aでお世話になっているフルヤさん
いまいち自信がなかったので、受け付けで名前を言うのを聞いてからご挨拶。
予選には64人がエントリーしたのだが、朗読したのは52人(だったかな?)
その中に昨年の全国大会出場者、小笠原淳氏を見つけ、
開始前の空き時間に、織る子さんときゃっきゃ言いながらご挨拶。
予選は8人1グループに分かれて行われ、
1グループ終わるごとに、コミッショナーの楠かつのり氏やジャッジの一人が
一人一人の講評を行うという方式
エントリーナンバー7の私は1グループ目
頭では分かっているのだが、心の準備も何もないままにステージへ。
作品は「旅立つ君へ」
緊張しました。
手がぶるぶる震えているのが、客席からも見えたのではないだろうか
そのくらい震えていたのだが、不思議と声は震えずに
まあまあ練習通り、思ったように読めたと、自分なりに思う。
以前、楠氏から「朗読の前に自分の作品への道を作る」というような話を聞いていたことを思い出し、
発表する直前に、作品解説のような言葉を加えたのが効を奏したのか
「『私の話を聞いて!』と言ってからフィクションの世界に引き込んだのがいい」
というような講評をいただきました。
でも、その作品はフィクションではないのですが・・・
4グループが終わったところで休憩。
この時点で、織る子さんもしんやさんもフルヤさんも朗読を終えていたので、
みんなで余裕の休憩。(だったのか?)
織る子さんのパフォーマンスとともに繰り出される迫力のある言葉
しんやさんのじりじり伝わる独特の切なさあふれる言葉
フルヤさんのテーマだけで聞き手を引き込んだ言葉
等等、話しているところへ後ろから私を呼ぶ声が
「木原ねこさんですか?」
本名で呼ばれたのに、そのためにあのねこ耳もつけずに発表したのに、と
びっくりしていると、あの伝説の東京予選で知り合った武力也さんと交流のある
水尾佳樹(みおよしき)さんと判明。
親しみやすい風貌と声の持ち主であったため、あっという間に仲良しに。
で、休憩が終わる直前に水尾さんが撮ってくださった写真がこれ
この笑顔は自分の発表が終わったという安堵だけによるものか、
それとも妙な余裕と自信も混じっていたのだろうか・・・
ちなみにこの服、かわいらしい朗読でファンになり、
やはり織る子さんときゃっきゃ言いながら仲良くなったいっきょんさんに
なにやらブランド物と間違えられました。
しかし当の本人はブランドに関しては全くの無知
某安売り衣料品店で1000円だと笑ってぬかす。
作品のイメージぶち壊し、か?
予選後半も終わり、いよいよ16人の予選通過者の発表
二人目に呼ばれたのは7番。
え?
たくさんの朗読を聞くうちに、もともと大きくなかった自信は萎えてゆくばかりで
今日は楽しかったなぁ、なんて思っているところだったのに。
しかも道案内をしてくれた織る子さんしんやさん、
ビデオ撮影してくれたフルヤさん、みんな差し置いて一人だけの予選通過・・・
大坂の地はもう踏めない・・・などと思う私を、
みんな励まし、我がことのように喜んでくれたのには、感謝感謝。
水尾さんもいっきょんさんも、そして小笠原氏も予選通過し、
「来週また会いましょう」と会場を後にしたのでした。
えぇ 来週!?
作品、用意してないんですけど・・・
そんな不安を抱えて駅へ向かうと、楠氏とばったり。
新大阪までいろいろとお話をうかがうことができました。
以前詩ボクに参加した際、講評で「結局何が言いたいの」というようなことを言われ、
私の印象はあまりよくないのではないかと思っていたのだが、
以外にも「今日のはよかった」「人に聞かせる読み方ができてきた」
などと言われ、小学校で読み聞かせを始めたこと、
落選した人の気持ちについて、詩ボクの広がりについて
等等短い時間でしたが、語り合いました。
そして最後に「1週間くらいが、気が途切れなくていいでしょ」と言われ
「全然準備していないんですけど・・・しかもさっきの言葉がかえってプレッシャーです」
そして新大阪、楠氏と別れ、新幹線を待つ間、
じたばたしても始まらないと思い、
しっかりおみやげを買って帰ったのでした。
(神戸の明石焼きキティと京都の新撰組キティ。大坂のボケ突っ込みキティは恋人へ)
果たして本大会の結果やいかに・・・!?
◆大坂大会へ◆