8日目(7月7日 水曜日)

 

昨日に引き続き06:30に爽やかすぎる曲に、枕を蹴飛ばされるようにして起床。

同じく昨日に引き続きナニか気になっても気にしてはいけません(笑)

軽くご飯を食べた後でいろりの間で一服してると、ラジオ体操が開始される。

あ、書かなかったけど、これ毎日あって昨日私も参加してます。

しかし、こんな朝早くにラジオ体操だなんて、何年ぶりだろね(笑)

終わったあとは再びいろりの間でだべりつつ、この日の行動予定を決める。

うん、みんなと話していてある企みが持ち上がったんでね。

ある意味悪ふざけかな(笑)

ま、これは追々。

決まった後は準備しつつだべっていたんだけど、しばらくすると見送りの時間に。

実はこの桃岩荘。

出迎え時は車で桃岩まで送ってくれますが、還るときは基本的には車で

送ることはしません。

昨日みたいに天気が悪いとか、港まで歩く自信がないとかの理由が無ければ

歩きでフェリーターミナルのある香深まで行きます。

これは別に還るときはもう客じゃないからとか、そんな詰まらない理由じゃなく、

最後に歩いて礼文を味わってもらうため。

そんな理由で歩いて港まで行くので、桃岩の前でも見送りがあります。

この日0便で島抜けをするのは8時間を共に歩いたリラックマ君と、やはり

共に歩いた二人の女性を含む「4人の山ん婆」

当然、見送りますよ。

心を込めて。

港と同じくヘルパーとホステラーの有志での見送り。

違うのは踊りが無いこと。

それ以外は同じように謡って、それから叫んで送ります。

独特の節を付けて「いってっらしゃい」「またこいよ」等を一足先に旅立つ

仲間に届ける為に叫ぶんです。

桃岩にしか通じない坂道を上っていく仲間に。

そして彼らは振り返り振り返り登っていく。

だから、この坂を「見返り坂」と言うんです、実は。

つくづく、いい所だよね、桃岩って……

ちなみにこの時、リラックマ君は何度も叫び返してくれました。

さて、YH前での見送りが終わった後は、これまた書かなかったけど昨日と同じく

お掃除大会開始。

ヘルパーの指揮の元、ホステラーの有志でお掃除。

箒で掃いてぞうきんがけして。

そんな時でも謡いながらなのが桃岩だよね(笑)

それが終わったところで、今度は港での見送りに出発。

昨日の自炊組のシバ君、トロ、ビビット(通称ビビ)、そしてオレという

メンバーで、ちょっと企んでいることがあったので、一緒に港まで。

バイク二台にタンデムして行きました。

(バイクはオレとシバ君ね。残る二人はメットを借りて同乗)

港に着くとまずは出迎えなんだけど、この時は確か誰も来なかった覚えが。

まぁ、8時間のメンバーと別れの挨拶を改めて交わしていたので、そっちには

気が回らなかったってのが正解かな。

やがて、出航の時間。

特に気合いを入れて謡って踊って叫んだなぁ。

今までと違い、仲良くなった人達が島抜けする訳だしね。

この日は霧が出ていて、それに霞んで見えなくなっていくフェリーを見送る。

リラックマ君は見返り坂に引き続きずっと叫んでいてね。

なんかしみじみしたなぁ。

うん、しつこいけど桃岩って本当にいい。

ただノリノリで騒いでるだけじゃ、ない。

こうしてしみじみとした良さもある。

いいトコに来れて良かったよ、ホント。

さて、しみじみが過ぎたあとは、ノリノリの時間。

別れは悲しむものではないしね。

実は昨日の自炊組の大半がこの日8時間を歩いていてね。

時間的に丁度良さそうだから、西上泊で待ちかまえて出迎え&励ましを

しようという話しになったんだ、実は(笑)

これが、「ある企み」ね。

ひょっとしたら間に合わないかも知れないと思って、結構先を急いで走り

西上泊に到着。

するとまだ通り過ぎてはいない様子だったので、しばらく待って串焼きとか

食べてたりしてたんだけど、どうやら誰かが降りてきた模様。

しかもそれが桃岩に泊まった高校生の一団の様子。

ならば彼らも、と出迎えをしたんだけど。

どんな出迎えしたかっていうと、桃岩らしく歌って出迎えました(笑)

トロはそれに備えてギターをここまで持ってきていたしね。

あ、もちろん周りには他の観光客はいましたが、お構いなし(笑)

四人とも体全体でリズム取って謡ってました。

しかし2.3集団を出迎えたんだけど、高校生よ、ノリが悪いぞ。

つーか、ついてけないだけか(笑)

オレも他のところでこれやられたら戸惑うだろうからなぁ。

でもごく少数のコらは喜んでくれて良かった良かった。

そうこうしているうちに本命の集団到着。

さすがに自炊組だね。

大喜びで半ば走りながら近づいて、着いたら一緒に謡ってくれる(笑)

うん、出迎えした甲斐があったよ(笑)

途中で購入してきた「最北端のタイヤキ」を差し入れたり、澄海岬をみんなで

謡いながら見に行ったりして楽しく過ごしてたんだけど。

そうそう長くはここにはいれない。

なんせ8時間コースの途中だからね、彼らは。

これからいよいよ人里離れた場所に向かう彼らを歌と、そして港でのように

思い思いに一言ずつ叫んで送って「西上泊応援ツアー」は終了。

ちなみにこれは後にこの中の一人から聞いたんだけど、彼らはすっごい

喜んでくれた。

この日は天気がイマイチで景色も良くなく、またここの直前はホントにキツイ

坂道を登って降りてこないとならないからね。

結構、体力的にも気分的にも辛かったらしくて。

そんな時にね、桃岩らしい応援を受けて凄く嬉しかったと。

そういってくれました。

ノリと勢いで楽しんでたんだけど、こうやって喜んでくれるとこっちも嬉しいね。

うん、色々な意味でやって良かったよ。

終わった後は再びフェリーターミナルへ。

途中トロが桃岩のヘルパー時代にお世話になった桃岩のペアレント(宿主の事)

さんが開いている、もう一つの宿に立ち寄ってからね。

もちろんトロ以外は面識がないから、逢わなかったけど。

もう一度フェリーターミナルに寄ったのは、昨日の自炊組の一人がお昼の便で

島抜けするから。

朝同様に気合い入れて見送りをした後で、今夜の自炊分の食材を買いだして

ターミナル付近にあるもう一つの有名な店へみんなでゴー。

どんな物が有名かというと、「イレブンソフト」と言う名の巨大なソフトクリーム。

普通のソフトクリームは知っての通り3段なんだけど、この店には5段7段11段

13段のソフトクリームがある。

で、その中の11段ソフトがイレブンソフトね。

(下線を引いた意味は分かるよね?(笑))

トロとビビは以前食べたことが有るというので、オレとシバ君で挑戦したんだけど。

なにをどう考えても、いくらビビが一人で食べたと言っても食べられそうもない。

そこで野郎二人で13段ソフトを食べました。

向かい合ってね。

……色々な意味でドエライ絵だよな(汗)

写真の公開は事情が許せばします(笑)

(えー、本人の許可が出たので写真を目線なしで公開。

ドン!!

……やっぱ止めれば良かったカモ(笑)

公開して後悔(寒))

まぁ、ぶっちゃけ頭の長さくらいの大きさなソフトクリームなんだけど、味の方は

結構さっぱりしていてね。

ビビの言う通り一人でも食べられそうかな。

もっとも時間との戦いになるだろうけど(笑)

ソフトクリームを食べ終えた後は一旦桃岩に帰還。

食材を冷蔵庫に入れたかったんでね。

この後トロだけ残って他の3人は桃岩にほど近い元地(地図)にある佐藤商店

という食堂へ。

ここは漁師が直営しているので、味のほうは抜群。

しかも他の所でウニ丼を食べると普通2.3千円は軽くするんだけど、ここのは

なんと1千円。

その分ウニの量は少ないんだけどね。

でもオレには丁度いい位の量で美味かったなぁ。

ここは他にもつぶ貝の串焼きとか、トド肉の串焼きとか色々美味そうなものが

てんこ盛り。

お勧めグルメスポットの一つですね。

あ、ちなみにこの時ここでバイトしてた若いにーちゃんは桃岩に泊まってるうちの

一人でした。

いやまぁ、だからナニって事もないんだけど(笑)

食べ終わった後で、このすぐ側にある地蔵岩を見てからビビを桃岩の近くまで

送って、オレとシバ君はフラワーロードと言うところに。

結構歩く場所なんだけど、入り口付近でも色々と花が見れるって事だったんで。

でもイマイチ正確な場所が分からなくて、オレはすぐに撤収。

次に向かったのは礼文林道にあるレブンウスユキソウの群生地。

8時間コースを歩いたときは雨でろくに見れなかったんでね。

林道というだけあって、未舗装路なんだけど路面は締まっているんで気にせず

突入。

比較的すぐにある群生地について、じっくり見たんだけど。

うん、一昨日見たときに思ったようになんともラブリー。

ちゃんとした言葉でいうと非常に可憐。

本当に小さな、ほんの指先くらいの大きさの真っ白な花弁。

さぁ、とくとごらんあれ

思わずエーデルワイスの童謡を心の中で口ずさみながら堪能しました。

(レブンウスユキソウの別名はエーデルワイス)

この花の季節は丁度今頃。

つまり六月下旬から七月なんで、同じ時期に行くことがあったら、是非とも行く事を

お勧めします。

他にも色々な花が咲いてるし。

これとかこれとか他にも色々。

非常に見応えのある場所なのでホントにお勧め。

ただし、徒歩でね。

いや、帰り道に気づいたんだけど、礼文林道は車両の通行は遠慮してくれという

看板が出てる道なんで。

ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイとひたすら呟いていたのは言うまでも

ないから言いません(って言ってるじゃん

この後で桃台猫台展望台と言うところに寄って(地図でいうと桃岩展望台)

バイクをそこに置いて桃岩に帰還(バイクを置いた理由は明日分にて)

ちなみにこの時非常に天気が良くなって眺めが良く、また沢山の花が咲いていて

ラッキーでした。(もう一枚展望台より桃岩荘。花の写真は割愛)

桃岩に戻ったのは16時ちょい過ぎ。

既に自炊は開始してる時間なので、慌てて参加。

今日の自炊組は全部で7名。

段々曇ってきてはいるけど、雨は降らない予報なので桃岩の目の前にある浜辺で

網焼き大会。

ホッケのちゃんちゃん焼きに女ヘルから差し入れがあったアイナメのつみれ汁が

今宵のメニュー。

昨日同様分担して作業にはいる。

ちなみに私は薪割り係&たき火係を兼務。

今までの自炊組が使った残りと思しきたき付けや薪はあるんだけど、いくら

ドカシー(工事現場などでよく見る青いシートの事ね)で覆ってあっても湿って

いたからね。

海岸に流れ着いた木ぎれや板を鉈とノコギリを使って適当な大きさにして

燃やした訳なんだけど。

これがまたやはり湿っていてね。

いつまでたっても火力が上がらずなかなか料理が出来上がらなくて。

途中で帰ってきた8時間コースのメンバーの出迎えにも出れず、ミーティングの

時間にも間に合わない位に時間がかかったんだよなぁ。

でも苦労した分、メシはうまかったなぁ。

ちっと味が濃かったけどね(笑)

海辺でみんなで作ったメシは、やはり格別だったね、うん。

メシを食い終わった後は片付けして遅ればせながらミーティングに参加。

実はこの日のミーティング。

最初は集まりが悪かったらしい。

なんせノリノリな面子は8時間コース&自炊組で遅れていたからね。

何度もアナウンスが入って開始時間も少し遅らせたりしてたんだけど。

自炊組が参加したときにはもういつものノリ。

滅多にやらないという柱送りが出たり、昨日とほぼ同様の面子でボケまくってノリ

まくって。

ホントここのミーティングは最高だわ(笑)

さて、昨日言ったように今日は七夕。

(正確には礼文での七夕は旧暦らしいので、今回は仮七夕イベントらしい)

ミーティングも七夕スペシャル。

どの辺がスペシャルかと言うと、まずホステラーとヘルパーの書いた短冊の

披露があった点。

そしてじゃんけん大会の開催。

しかも景品付き。

なんせ「連泊してる人達はすれてしまって、景品がないとホンキにならない」

とヘルパーは見抜いていたからね(笑)

で、この景品。

実は桃岩では主にヘルパーが作詞作曲をする「今年の歌」というオリジナルの

曲があって、それをいくつも収録したCDが景品。

燃えたね、そりゃ。

そのかいあって二回目の時はファイナリストに残ったし。

決勝であっさり負けちゃったけど(涙)

(ちなみに勝った相手はミーティング終了後、景品を忘れてた。

大して欲しがっていない人が手に入れるなんて無情だ、と嘆いたなぁ)

しかし真のスペシャルは最後の歌の所。

いつもは最後まで桃岩荘の中で行われるんだけど、この日は外にでて歌を謡う。

ただそれだけの事と思うかもしれないんだけど。

たったこれだけの事がもの凄く違いを生む。

電気を消して灯籠の明かりのなかみんなと謡う。

なんだか凄く感動的。

その場にいた人じゃないと分からない事だろうけどね。

いつも以上にしみじみとした、いい空間。

残って良かった……だけで済まなかったんだ、実は(ピクピク)

前に何度か言ったように桃岩というのは展望台から坂道を下った所に

あるんだけど。

その展望台でさ。

クソガキどもが花火を打ち上げやがってね(激怒)

せっかくのいい空間をぶち壊すような真似しやがって。

つか、ここって歴とした国定公園の中だぞ?

お前ら犯罪を犯してるって分かってんのか?あぁ、コラ。

マジ殴りに行きたてー。

自炊組の一人に宥められなかったらマジで行ってたかもね。

まぁ、怒る気も失せてたから行かなかっただろうけど。

ホンキで頭にきた事なんで、これ以上は言うの止め。

ともあれ、そんな事もあったけど楽しくしみじみするミーティングは終了。

ミーティング後は女ヘルのふぇ〜ろも〜ん&連泊エキス入りというある意味

恐ろしい(笑)レアチーズケーキを食べながらみんなと楽しくおしゃべり。

少しケーキが余っててもう一個食えと迫るビビ&女ヘルと

「連泊エキス怖〜い。でもふぇ〜ろもんはいいカモ」

とか言って遊びながらね(笑)

桃岩で過ごす最後の夜は過ぎていった。

本日までの総走行距離 約1210q

 

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