五日目前半(3/7)

 

この日目を覚ましたのは06:00頃。

30分ほど微睡んでから起き出し、身支度を整えて出発したのは07:00頃。

昨日夕焼けをあまり堪能できなかったからね。

んじゃ、朝焼けだってんで早めの出発。

もちろん朝飯は抜きだ(笑)

少しだけ昨日来た道を戻って、桜島の中腹へ向かう。

この道はかなり整備されてて結構気分良く走れながらも、バリバリ現役の活火山たる

桜島を感じさせる道でもあったダス。

溶岩石しか見かけない山の斜面。

昨日同様に見かける避難壕。

そして、最初は不思議に思ったけど、すぐに納得した屋根付きのお墓。

共生、してるんだなぁ。

たくましいなぁ……

もっともこれは走りながら考えてた事じゃないんだけどね(^^;;

15分ほど走って湯の平展望台に到着。

朝早いだけあって誰もいなくとても静かだ……

本来だったらとっくに日は昇ってる時間だけど、山の西側だからまだ日は見えない。

でも段々明るくなってくる山のシルエット。

こういうの見ちまうと、ついつい考えにふけったりするんだよね(笑)

って事で上記の事をこの時ぼえ〜っと考えながら景色を眺めてたダス。

そうそう、山とは逆側に海を隔てて鹿児島市が見えるんだけど、そちらの景色も

なかなかだったなぁ。

ここからの夜景は綺麗そうだ。

と、こんな感じでのんびり穏やかにゆったりと(しつこい)過ごしてはいたんだけど。

目的の朝焼けはあまり見れなかったダス(^^;;

雲が出てたし、噴煙が太陽が出てくる場所辺りを覆ってしまってもいたんでね。

ちょっと残念だったけど、まぁいいや(笑)

充分いいものは見れたからね。

ここを出たのは08:00頃。

違うルートで山を降りて昨日に引き続き桜島を一周する道を。

時折狭い箇所もあるものの、景色も良くいい道だなぁ。

でも。

気分はイマイチ晴れず。

時折出てくる「土石流警報機この先〜q」という看板やいくつもある避難壕の存在。

昨日は通り過ぎた有村溶岩展望所から見える溶岩大地。

それらの存在がね「共存」じゃない。

「必死に生きてる生活の場」への無遠慮な侵入者に思わせて。

なんだか申し訳ない気持ちになった。

特にそれは「鳥居埋没地」を見たときに強まったなぁ。

ここはかつての噴火で鳥居の上部1m程度が辛うじて頭を覗かせていて、ここでの

過酷さを否応なしに見せつける場所だったからね。

桜島は決して観光気分で訪れていい場所じゃない、よね。

そう思った。

桜島を抜けたのは9時頃だったかな?

これまた昨日に引き続き海岸線を走る220号を北上したんだけど、少し暗くなった

気分を払拭するくらいいい道だったダス。

次の機会には是非夕焼け時に走ってみたいなぁ……

しばし走ってからいい加減腹が減ったのでコンビニで朝食。

相棒に腰掛けて改めて本日のルートを確認しつつ貪り喰う。

ふぅ、やっと一心地ついたよ(^^;;

取りあえず腹が落ち着いたところで再び出発。

すぐに鹿児島湾の北端の方に位置する隼人市に到着したところで、海岸線を離れ

今度は山に向かって走る。

天降川にそって続く223号線を北上してえびの高原を目指したのね。

う〜ん、やっぱり川沿いの山道っていいなぁとか思いつつ走ってたんだけど、途中

謎の観光案内の看板を見る。

それは”熊襲穴”

……なんて読むんだ、これ?(^^;;

どんなものかも分からないまま興味だけはあって、分かり易かったら行こうかなとか

思いつつ走り続け新川渓谷温泉郷に到着。

(余談:ここには坂本龍馬がおりょうと新婚旅行に訪れた露天風呂がある。

    私としては「だからナニ?」って気分に。

    ちょっとその売りが露骨過ぎてさー(^^;;)

とは言ってもここには特に寄る予定はないんだけどね(笑)

もう少し先に入りたいなって思ってる温泉があったから。

それでも落ち着いた雰囲気のあるいい場所だなって思ってたら、発見したよ”熊襲穴”。

丁度道沿いにあったんでね。

まずはどんなトコかと思って案内板を見てみれば。

なんと日本武尊が女装して熊襲(くまそ)を討った場所とのこと。

そういやそんな話があったなぁ。

これで俄然興味持っちゃって行くことに。

案内によると200m先って事だったけど、そこまでの道がきつかったなぁ。

実際にはもう少しあった気もしたし。

いや、道ばたに駐車して歩いて行ったんだけどね。

というより歩きでなきゃいけない場所なんだけど(笑)

山道なのよ、要するに。

しかも神社の階段のように急斜面な。

ぜーはー言いながら歩いてようやく到着したそこは山の斜面にある穴。

ほほう、これが熊襲穴(くまそあな)か。

しかし入り口は狭く、覗いてみれば中は真っ暗。

こりゃ怖くて入れぬぞ(^^;;

マグライトでも持ってくりゃ良かったと思いつつも、また戻ってここまで来るだけの

根性はないし。

つかマグライトがあったって怖くて入れないな、これ(^^;;

しょうがない、中は諦めるか。

そう思って辺りを見ていたところ、照明設備発見。

こりゃラッキーと早速付けて入ることに。

入り口は屈まないと入れない大きさだったから、中も狭いかなぁなんて思ってた

んだけど、思ったより広く、また暖かい。

眼鏡がすぐに曇ってしまったよ(笑)

拭っても拭ってもすぐに曇ってしまうんであまりじっくりとは見れなかったけど。

それでも壁面に描かれた絵はなんか良かったなぁ。

それに

「熊襲と呼ばれた人たちはここで住んでたんだなぁ」

なんて思うと感慨深かったし。

帰り道でもね、あまりに静かなんで思わず神話の時代に思いを馳せてみたりして。

日本武尊ってこんなトコまで来てたんだよなぁ……

当然歩きな訳で。

しかも神話と呼ばれるほどの昔に。

すげーなぁ……

って出発点九州だったっけ?(^^;;<はっきりとは知らないらしい

でも静岡とここはかなり離れてるわけだから、やっぱりかなりの距離だよな、うん(^^;;

(注:静岡県清水市には日本武尊の故事が由来の草薙神社がある)

しばし堪能してから再出発。

引き続き223号線を走る。

辺りの景色は山深いという表現がぴったりでいい雰囲気。

ワインディングとを楽しむと言うよりゆったりとしたラインを自然にトレース。

う〜ん、いい道だ。

そして不思議だったのが水力発電所があるのにダムが無い事。

なんだったんだろうなぁ、あれは?

でもおかげで自然な景観を楽しめたんだから気にする事は無いか(笑)

とまぁこうしてね。

かなり気分良く走っていた時に現れた道路情報板。

「この先一号線(県道の事) 積雪のためチェーン規制」

……マヂ?(T_T)

それってこの先必ず通らなきゃいけない道なんだぞ?

この間で懲りたから道変えるかなぁ……

とぶつぶつ呟きながらも進路変更せず。

やばそうだったら引き返せばいーや。<オマエ、ホントに懲りてんのか?

まもなく霧島温泉郷に到着。

んが、ここも目当ての温泉に非ず。

お目当てはこの近くにある山の城温泉。

「川をせき止め自分で作るワイルドな野天風呂」

と聞いちゃ行くしか無いでしょ(笑)

だが。

だがしかし、だ。

道が分からないであります隊長(涙)<隊長って誰?

おまけについに道ばたにヤツ(雪)があらわれたであります。

道を探す余裕が無いです、隊長〜〜(涙)<だから隊長って(以下略)

いやもぉ、ホントにねぇ。

溶け残っていると言うより道だけは除雪してあるような感じな訳で。

(事実前日は雪)

路面の状態を掴む事に集中してたから道を探す余裕が無かったんだよね(^^;;

おかげでいつの間にか「どう考えても通り過ぎたな、これ」っつー地点まで来てしまい、

たどり着くことは出来なかったダス。

まぁ、戻れば良いことなんだけどさ。

さっきの状況だと戻っても探せないからね、私だと。

そのまま突き進むことに。

ちなみにこの辺りは源泉の湯煙が路上まで来るので激しく硫黄臭く、この日のキャンプ

地にて服に臭いが染み付いてた事に気づいたことを付け加えて、後編へ。

 

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